ある市民団体の幹部がインターネットのポッドキャストで、18日にソウル・光化門一帯で行われた違法な暴力デモに関連し「警察を合法的に困らせる方法」を紹介、批判を呼んでいる。デモ中に発生した違法行為に対処する警察の公務執行に対し、国民の抵抗権を盾に違法デモをあおるような内容で、「度が過ぎる」と批判の声が相次いでいるものだ。
市民団体「軍人権センター」のイム・テフン所長は22日に放送されたポッドキャスト『チャン・ユンソンのパッチャン』に出演、デモ隊が警察に連行された際の「警察を困らせる方法」を教えるとして、いくつかの対処法を紹介した。イム所長は「デモで警察に逮捕されたら、まず取り調べに応じず、不当逮捕だと主張し続けよ」「警察が身分証を見せるよう要求したら『ない』と言う」「(警察の)指紋採取も拒否し、十本の指をギュッと握って腕を組んで耐えること」「留置場に入れられそうになったらイカのようにグニャグニャになって抵抗しろ」などと発言した。
また、イム所長は「(こうした行動は)警察行政業務のまひを狙ったもの」「(こうすれば)国民対策委や野党議員たち数人に取り調べをするだけで、後は注意のみで釈放されるなどの取引が(警察側から)来る」とも言った。さらに、「今後のデモで大勢逮捕されるのも一つの(デモ)戦略」「1つの警察署に20人のデモ隊員が連行されれば、20人分の指紋採取令状を取得する必要があるため、警察にとってかなりの負担になる」「暴力も絶対に悪いとは思わない」「市民の抵抗権を行使するため警察が警察車両で『車の壁』を築き続けるなら、警察車両を乗り越える運動も続けなければ」とも言った。
イム所長は26日、本紙の電話取材に「18日の光化門での集会は市民の人権が警察から保護されていなかった状況だったと思う」「国民が賢くなり、警察がむやみに人を連行しないようにするため、ポッドキャストで言った」と答えた。