■破格の値段で生存競争
高級ホテルは今、生存競争に突入した。例えば、インターネット上のホテル割引予約サイトでは、1-2年前まで見つからなかった5つ星ホテルの客室も販売されている。「アゴダ」などのホテル予約サイトでは、28日の宿泊料金が新羅ホテルで通常より55%安い25万ウォン(約2万7600円)、ウェスティン朝鮮ホテルで43%安の24万2000ウォン(約2万6700円)、Wソウルウォーカーヒルホテルで47%安の29万5000ウォン(約3万2600円)の特別価格に設定されていた。
ホテルは宿泊客がいなくても、清掃や冷暖房などの固定コストがかさむため、損失を減らそうと、破格の価格で客室を放出している格好だ。
国内の宿泊客を誘致しようというマーケティングも活発だ。こどもの日などを迎え、ファミリー客のためのパッケージを設定したほか、胎教パッケージといった異色の商品も登場した。ウェスティン朝鮮ホテルは朝食、昼食時間に会議をしながら食事できるプランも導入した。
■日本のホテル買収も
外国人観光客をめぐっては、日本一辺倒から脱却しようという試みも見られる。ロッテホテルはロッテ免税店、ロッテワールドアドベンチャーと共に中東地域の顧客誘致説明会を開いている。リッツカールトンホテルはイスラム教徒用の礼拝用カーペットなどを提供する。
一部のホテルは海外進出を急いでいる。08年から福岡でビジネスホテルを営業しているインペリアルパレスホテルは26日、大阪のハートンホテルを約500億円で買収すると発表した。インペリアルパレスホテルの関係者は「ハートンホテルは客室の平均稼働率が95%の人気ビジネスホテルだ。競争が激しい韓国のホテルよりも今後成長性がある日本のビジネスホテルを攻略すべきだと判断した」と説明した。
漢陽大のイ・フン教授(観光学)は「高級ホテルが安定的に成長するためには、日本人、中国人への依存から脱却し、病院と連携した医療観光(メディカル・ツーリズム)を活性化し、東南アジア、中東などの顧客を積極的に誘致すべきだ」と指摘した。