「日本の警察が性的拷問」米国教会の三・一運動報告書

米国のキリスト教系団体が作成した報告書が見つかる
「当時は拷問に対する処罰もなかった」

「日本の警察が性的拷問」米国教会の三・一運動報告書

 日本統治下の朝鮮で、日本の警察が朝鮮人女性たちに対し性的な拷問をしていたという事実を記録した、米国のキリスト教系団体の報告書が見つかった。

 報告書は、1919年3月1日に起こった三・一運動を日本の警察が弾圧する過程で、女子学生たちを裸にして拷問するなど、非人道的な蛮行をしていた事実を、第3者である外国人の視点によって記述したものだ。報告書には日本の警察が逮捕した朝鮮人女性たちを強姦(ごうかん)したと示唆する項目もある。

 米国ニューヨーク・マンハッタンにあるニューヨーク韓人教会は今月25日、米国教会連合会が三・一運動当時に作成した「朝鮮の状況」というタイトルの27ページの報告書を公開した。

 この報告書は、三・一運動当時に朝鮮で活動していた米国人宣教師たちが報告した内容を基に、米国教会連合会傘下の「東洋関係委員会」が作成したものだ。三・一運動が起こった歴史的な背景や経過、日本による無慈悲な弾圧、その後の日本の植民地支配政策の変化などについて記載している。1921年に設立されたニューヨーク韓人教会は、米国東部での朝鮮独立運動の拠点だった。

 ニューヨーク韓人教会は「100年史を刊行するため参考資料として保管していた資料を整理していたところ、問題の報告書を発見した」と説明した。

 報告書には、日本の警察による銃剣を用いた無慈悲な鎮圧についての統計が掲載されている。1919年3月1日から同年7月20日までの間、朝鮮人631人が死亡した一方、朝鮮に居住していた日本人の死者は9人(主に警察官)にすぎなかった。また、朝鮮人2万8934人が逮捕され、5156人が投獄、9078人は鞭打ち刑に処せられたという。

 報告書は、日本の警察による拷問や残虐な行為の中に、女性に対する性的な拷問も含まれていたと指摘した。日本の警察が若い女性や女子学生を裸にして取り調べ、拷問を加えたり、虐待したりしたというのだ。とりわけ「このような状況では、レイプに対する処罰は行われなかった」とし、日本の警察による強姦も行われていたという点を示唆した。

 日本は三・一運動以降、憲兵警察制度(陸軍の憲兵が一般の警察を兼ねた)を文民警察制度に変えるなど、支配政策を武断統治から文民支配に切り替えた。だが、憲兵が軍服から警察の制服に着替えるという形式的な変化にとどまり、日本の警察による拷問も相変わらず続いた。

 報告書にはまた、当時朝鮮で活動していた宣教師約400人からなる米国宣教師協会が、斎藤実・朝鮮総督に対し「日本の警察による残虐な行為をやめるように」と要請した文書も添付されている。

ニューヨーク=羅志弘(ナ・ジホン)特派員
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