日本プロ野球界に「韓流」の風が吹いている。その主人公はルックス良し、実力良しの千葉ロッテマリーンズの投手・李大恩(イ・デウン、26)。李大恩は25日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦(コボスタ宮城)に先発登板、7イニングを2失点(6被安打4三振)に抑え、7-3の勝利に導いた。4連敗していたチームを救う力投だった。
李大恩は1回裏、相手チーム先頭打者の松井稼頭央にソロホームランを打たれ、不安な立ち上がりを見せた。続いて連続安打と四球を許し、無死満塁のピンチになったが、後続打者を内野ゴロやフライなどに抑えた。2回にも1点取られたが、3回から7回までは無失点に抑えた。一番速い球は時速153キロメートルだった。
李大恩は今季5試合に出場、4勝無敗(防御率3.16)で、パ・リーグ最多勝首位に立った。ロッテで外国人投手が入団1年目に開幕4連勝以上をするのは今回が3回目だ。チーム最多記録は2010年ビル・マーフィーの開幕6連勝だ。
シンイル高出身の正統派右腕・李大恩は2007年に米国のシカゴ・カブスと契約したが、大リーグ進出という夢は果たせなかった。マイナーリーグでのみ通算135試合に出場、08年にはひじの手術を受けた。昨年千葉ロッテと契約、まず注目を集めたのはそのルックスだった。今シーズン開幕前から李大恩の顔写真入りうちわやタオルといったグッズが登場したほどで、女性ファンの間では「大恩様」と呼ばれている。元祖韓流スターの俳優ペ・ヨンジュンが日本で「ヨン様」と呼ばれたのと同様の現象だ。
李大恩はマイナーリーグ生活が長かったのもあってか、新しい環境にすぐに慣れた。ロッテの伊東勤監督のアドバイスを受け入れ、カーブなど変化球の割合を上げた。日本の野球をより多く学ぶため、落合英二1軍投手コーチによく質問する姿も見られる。09年から4年間にわたりサムスン・ライオンズで投手コーチをしていた落合コーチとはよく話をする。
李大恩は連勝中だが油断はしていない。現地メディアに対し「僕が投げる日はいつも打線が点を取ってくれる」「個人成績よりチームの勝利を第一に考えている」と語る。ロッテ打線は李大恩が勝った4試合で平均6.75点を挙げるなど、強力なサポートをしている。