第7回はMySQLのスケールアップ構成およびスケールアウト構成のポイントを解説します。
システム拡張の方向性
システム全体の性能向上のためには,
表1 システム拡張の方向性
スケールアップ | 稼働するハードウェアや仮想マシンのスペックを向上させて単体での性能改善を図る |
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スケールアウト | 稼働するハードウェアや仮想マシンの台数を増やして全体での性能改善を図る |
スケールアップによる性能改善の度合いを垂直拡張性(Vertical Scalability),
スケールアップ構成の特徴
CPUやメモリ,
- 注1)
- 出典:MySQL :: Benchmarks
下記はMySQLの開発エンジニアが公開している開発中のMySQL 5.7と5.6の参照更新処理の性能比較です。上記とはテストを行っているハードウェアが異なるため,
スケールアップ構成は入手可能なハードウェアのスペックが上限となります。とは言え,
表2 オラクル製サーバSun Server X4-8の仕様上の上限
CPU | Intel Xeon E7-8895 v2プロセッサ 8基(15CPUコア,30スレッド) |
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メモリ | 6TB(32GB×192スロット) |
内蔵ストレージ | 9.6TB(HDD×8) or 3.2TB(SSD×8) or 6.4TB(Sun Flash Accelerator F80 PCIe Cards×8) |
データベースはディスクへのアクセスを頻繁に行うことが多いため,
ただし将来的に求められるハードウェアスペックに合わせたサーバを事前に用意することは,
システムの負荷の上昇や利用者の増加に合わせてより高スペックのハードウェアを置き換えることも不可能ではありませんが,