NPT再検討会議:開幕で国連事務総長…結果出すよう要請
毎日新聞 2015年04月28日 01時06分
【ニューヨーク草野和彦】5年ごとに開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議が27日午前(日本時間27日夜)、米ニューヨークの国連本部で開幕した。広島、長崎の被爆から70年の節目での開催で、開幕式にメッセージを寄せた国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は「現在と将来の世代のために核兵器の脅威を取り除く必要がある」と強調し、会議参加国に「被爆者の警告を受け止め、結果を出すよう要請する」と訴えた。
メッセージはエリアソン副事務総長が代読。核兵器の近代化やウクライナ危機を巡る米露の緊張を念頭に、「核軍縮加速の提案追求ではなく、冷戦時代の思考への危険な回帰がある」と指摘した。
会議では、核軍縮義務、核不拡散義務、原子力の平和利用の権利−−の3分野について運用を検証し、今後の取り組みを協議する。来月22日の最終日までに、成果を示す最終文書で全会一致での合意を目指す。