高木勇　リーグ単独トップ４勝　ルーキー無傷の快進撃

　巨人が快勝した。１回に橋本の適時二塁打で先制。３回に片岡がソロを放ち、８回には小林の適時打などで２点を加えた。新人の高木勇が７イニング３安打１失点でリーグ単独トップの４勝目を挙げた。ヤクルトは畠山のソロのみに終わった。

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　右腕の勢いは神宮でも止まらない。先発・高木勇がチームに漂いかけた重い雰囲気を一気に振り払った。任された７イニングを３安打１失点にまとめ、チームの連敗を２でストップ。４勝目を手に入れて、セ・リーグの最多勝争いで堂々の単独トップに躍り出た。

　「絶対に負けられないという気持ちで試合に臨みました」。新人右腕に決意を現実にした充実感が漂う。おなじみとなったヒーローインタビューでの天然発言も飛び出した。「勝ったら寮長がオムハヤシを作ってくれると言っていたので、勝ててよかったです」。突然のコメントに神宮のＧ党は大爆笑だ。

　３月２９日の初登板から変わらないスタイルをこの日も貫いた。この日のヤクルト打線は左打者がズラリ。しかし、動揺はなかった。そこには強い信念がある。「どんな時も一球ずつしっかり投げていく」。言葉通り内外角へカットボールやスライダーを丁寧に投げ分けていった。その結果が相手に隙を与えぬ好投。もちろん、原監督も賛辞を惜しまない。

　「良いリズム、コンディションでマウンドに登ったと思います」。開幕から５戦４勝。月間ＭＶＰも見えてきたが、高木勇は貪欲にさらなる勝利を狙っていく。「１球の大事さをもう一度考えて次に生かしたい」。月が改まっても、自らの勢いを止める気はまったくない。　（川越亮太）