藤竜也「元組長」グラサンで登場　「龍三と七人の子分たち」初日

　ゴールデンウイークを目前に控えた２５日、“ジジイ”パワーがさく裂する北野武監督（６８）の最新作「龍三と七人の子分たち」や、水谷豊（６２）が天才小説家を演じる「王妃の館」など、多彩なジャンルの娯楽映画が公開された。それぞれ東京都内の映画館で主要キャストが登壇し、初日の舞台あいさつを行った。

　東京・新宿ピカデリーでは、映画「龍三と七人の子分たち」を手掛けた北野監督をはじめ、主演の藤竜也（７３）、近藤正臣（７３）、中尾彬（７２）らが登場。オレオレ詐欺グループと対決する劇中の“ジジイたち”そのままに元気いっぱいのトークで会場を沸かせた。

　元組長という主人公さながらの黒サングラス姿で藤が現れると、さすがの姿に会場にはどよめきが。藤は「目が悪くなった訳ではない。映画の気分で出てきた」とＰＲ。主要キャスト８人の平均年齢が７２歳の中、「無事に終わることだけでも奇跡的」と撮影を振り返った。

　中尾は「ジジイっていう響きが魅力的になってきた。撮影現場では昔話や年金、病気の話ばっかり」と客席を笑わせ、近藤も「芝居の話はしなかった。監督も来なかったし」と言いたい放題。

　北野監督は「皆さんベテランなので演技をつける必要がない。日本の役者は本当にうまい。ふだんやったことないのに、これだけ笑いがとれるのは大したもの」と、コメディアンのお株を奪う劇中の掛け合いやトークに脱帽していた。