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サイ・ゴダード(3月18日)
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【ゴルフ】劇的18番 光里Vバーディー 6人並ぶ大混戦制す2015年4月27日 紙面から
◇フジサンケイレディス<最終日>▽26日、静岡県伊東市・川奈ホテルGC富士C(6367ヤード、パー72)▽晴れ、気温19・3度、風速2メートル▽賞金総額8000万円、優勝1440万円▽55選手▽観衆3777人 3打差3位から出た藤田光里(ひかり、20)=レオパレスリゾートグアム=が、6人がトップに並んだ最終ホールで劇的バーディーを決め、通算7アンダーでツアー初優勝を飾った。昨シーズン後半戦でのショットイップスを克服しての勝利だった。1打差の6アンダー2位に前日首位の一ノ瀬優希(26)をはじめ、イ・ボミ(韓国)、松森彩夏(20)=スターツ、表純子(41)=中部衛生検査センター、金ナリ(韓国)が入った。 69打目。待望の瞬間は、劇的にやって来た。通算6アンダーで藤田を含む6人が首位に並んでいた最終18番。すでにホールアウトしていたイ、松森、表に加え同じ最終組の金、一ノ瀬のバーディートライも外れ、スコアを7アンダーに伸ばす可能性は藤田ただ一人のものになった。 グリーン右エッジからカップまで5メートル。迷わずパターを持った藤田には、ほんのりと“いい予感”が漂っていた。「また同じライン。きょうは下りのフックが入る日…」 4、5、7番と、この日奪ってきたバーディーは、すべてが下りフックラインだったという。コツンとはじき出されたボールは、運命を決めていたかのようにカップに消えた。「入った瞬間はもう、頭の中が真っ白になっちゃって」。両手を広げてキャディーに抱きつくと、自然と両目からは涙がこぼれた。 前々週が2位、前週が4位。初勝利の近づく音は聞こえていた。しかし「去年の終わり、苦しくてクラブが振れなくて、ショットが打てなくなった時のことを思い出してました」という。 昨年8月8〜10日の地元・北海道開催大会、meijiカップ最終日を境に、藤田はショットイップスに陥っていた。「あの最終日の4番でティーショットを右に思い切りプッシュアウトして…。そこからクラブを握るのも恐くなってしまって…」。成績は大きく落ち込んだままシーズンが終わった。 一時はゴルフをやめることすら考えた。「12月、2週間ぐらいクラブを触らずに過ごして…。でも後援会コンペで久しぶりに振ったら、けっこう真っすぐ飛ぶし、楽しくなった。これで練習したら、もっとよくなるのかなと思えたから」と藤田。そんな苦境を乗り越えての初優勝だった。 「先週、同郷の菊地絵理香さんが勝って、次は私だって思ってた。初Vという1つの大目標をクリアできたので、迷うことなく次の2勝目、3勝目と目指していきたい」。人気、実力とも申し分ない20歳は、さらにツアーを沸かせてくれそうだ。 (月橋文美) PR情報
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