コラム:中国の「ゴーストシティー」という神話

2015年 04月 27日 11:24 JST
 
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Wade Shepard

[22日 ロイター] - ゴーストタウンも、かつては隆盛を極めた新興都市だった。そして現在の中国には、他のどの国よりも多くの新興都市が存在する。これほど経済が急成長を遂げ、雨後のたけのこの勢いで建設が進む国はほかにない。

こうした急成長が、至るところにゴーストシティーが生まれるという中国特有の副作用をもたらしている。

とはいえ、ここで言うゴーストタウンとは専門用語として語弊があるかもしれない。ゴーストタウンとは本来、経済的に機能を停止した都市を意味する。要するに、死んでいるということだ。だが、中国のゴーストタウンはそれとは反対の意味を持つ。つまり、まだ産声を上げてはいないということだ。

中国共産党が中華人民共和国の建国を宣言した1949年当時と比べ、同国の都市数は現在、600都市ほど多い。1980年代初めに始まった大規模な都市化で農村部は再区分され、都市へと生まれ変わった。都市化は未来へ向けた中国の発展計画の中心となった。

2000年代初めにはこうした動きが加速。すでに存在する都市の郊外から狭間にある未開発の地に至るまで、中国全土で新たな都市開発が始まった。比較的短い期間に、多くの都市の規模が2─3倍に拡大。上海はわずか15年で7倍となり、人口は661万人から2300万人超へと大幅に増加した。

こうした広範囲な都市開発は野放しに行われているわけではなく、包括的な枠組みのなかで規則に従って建設が進められている。中国の戦略的に重要な場所では、新たに10の「メガリージョン(巨大地域)」を造る構想が提案されている。メガリージョンは基本的に、人口2200万─1億人以上の都市の集合体で、各都市はインフラを共有し、経済的にも政治的にもつながる可能性を秘めている。

中国の財政政策は地方自治体に対し、こうした大規模な都市計画に従うよう求めている。世界銀行によると、同国の地方自治体は国の税収の40%しか受け取っておらず、自治体予算の80%を自分たちで賄わなければならない。その大きな助けとなるのが土地売買だ。農地を安く買い占め、税金の高い宅地として売りに出して利ざやを稼ぐのだ。財政省によれば、2012年だけで地方政府は4380億ドル(約52兆3600億円)を土地売買から得たという。   続く...


 

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