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同じ仕事を3年以上続けてはいけない

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最近、知り合いが「6年間も同じ会社にいたこと」に対して、香港のヘッドハンターからネガティブな印象を持たれた、という話題をSNSに載せていました。そのヘッドハンターが言うには、長く同じ会社にいる方は、「1つの会社でしか価値を発揮できない保守的な人」だと思われる、とのこと。

この意見は確かに少し極端な気もしますが、グローバルな人材市場という視点からは、理解できる部分もあります。もしグローバルな人材市場で自分の価値を上げていきたいのであれば、同じ仕事を、ポジション(役職)も変わらずに、3年以上続けているのはお勧めできません。その理由は2つ。

1)グローバルの人材市場では一般的に、3年以上、同じ仕事で同じ役職についている方は、自分の成長に貪欲でないか、またはその仕事・ポジションで良い評価を受けていない(だから昇進しない)、と考えられるのが普通です。「3年で昇進は短くない?」と思うかもしれませんが、日本でも海外でも、特に外資系では、平社員で入社して40代前半でCEOや社長になる方が少なくありません。40台前半でCEO・社長、から逆算すると、3年に1回は昇進(または仕事の幅が広がっている)ようなスピードでないと、「とても優秀」なキャリアとして認められないのは御理解頂けると思います。

2)当たり前のことですが、同じ仕事・ポジションを長くやればやるほど、うまく仕事をこなせるようになります。それは、仕事から得ることができる、新しい知見や経験が減っていることに他なりません。ミスミのCEOだった三枝さんもおっしゃっていましたが、「経験とは、修羅場の数」です。やり方がわかっている仕事をいかに長く続けても、それは「経験」ではなく、「惰性」です。「仕事が順調だな」と感じたら、今すぐ上司に「仕事を増やしてくれ」「もっと難しい仕事をくれ」と直訴すべきです。

間違えてほしくないのは、3年で転職しろという意味ではありません。冒頭の香港のヘッドハンターの意見とは少し異なりますが、2~3年で会社をコロコロ変わる方は、「ジョブ・ホッパー」と呼ばれ、人材市場の評価は決して高くありません。というのも、在籍していた会社ではあまり評価されなかった(だから在職中に昇進をしていない)とか、後ろ向きな理由(仕事環境、等)で会社を変わる方が多いためです。ベストなのは、在籍中に昇進をしながら、4~6年で転職している方(会社が変わっても、良い評価を受け続けている)キャリア、そして同じ会社で良い評価を受けながら、2~3年毎に昇進して、仕事の幅が増えていく(新しい経験をしていく)というキャリアです。

もし外資系を含むグローバル人材市場での飛躍を考えてらっしゃる方で、同じ仕事を3年続けている方がいらっしゃったら、今すぐ新しい仕事やポジションを「自ら獲りにいく」ことをお勧めします。

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