Updated: Tokyo  2015/04/28 02:40  |  New York  2015/04/27 13:40  |  London  2015/04/27 18:40
 

大阪取引所:超長期国債先物、売買単位1銭に引き下げへ

Share Google チェック

  (ブルームバーグ):日本取引所グループ傘下の大阪取引所は、売買が1カ月以上成立していない超長期国債先物の商品設計を見直す。取引単位や表面利率の引き下げなど早ければ7月からの実施に向けて調整を進めており、近く詳細を公表する予定だ。

超長期国債先物は需要低迷を背景に2002年9月に取引がいったん休止された後、2014年4月7日に再開となった。受け渡し銘柄は残存期間18年以上21年未満の20年利付国債、想定債券の表面利率は6%、額面は100円に設定したが、今年3月11日を最後に取引が成立していない。取引単位を5銭刻みから1銭へ引き下げることなどを検討している。

広報担当の矢田真博氏は、「呼び値を5銭刻みから1銭刻みにするのは、これだけ金利が低いので、ディーリングに応じた刻みにしてみようということ。今の5銭刻みでだめかというとそうではないが、使いづらい面もあるのかなと。10年物国債先物の呼び値が1銭刻みなので、それに合わせる感じ」と説明した。

大阪取引所はあす取締役会を開く予定で、見直しに向けて最終決定を調整中としている。

みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、「超長期国債先物は、取引再開から出だしでつまづいた。取引が少なく、流動性が乏しいため、ますます取引しないで、流動性が低下するという悪循環になっている」と分析した。

丹治氏は、日本銀行の量的・質的金融緩和により債券相場のボラティリティ(変動性)が低下している中で、商品設計のマイナーチェンジで取引が復活するかは疑問だとし、「超長期国債先物は市場を作っていかなければいけない」との見方を示した。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 山中英典, 崎浜秀磨

更新日時: 2015/04/27 11:22 JST

 
 
 
最新のマーケット情報を携帯でご覧いただけます。ぜひご利用ください。