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【安倍政権考】
京大名誉教授に噛みつく菅元首相 党内では孤立、場外で“意気軒高”の痛々しさ
民主党出身の元首相といえば、鳩山由紀夫氏が外務省の自粛要請を振り切ってウクライナ南部クリミア半島に渡り、クリミアのロシアへの編入を「ウクライナ憲法の規定に従い、平和的かつ民主的プロセスにのっとって行われた」と発言したり、日本の対露制裁を「日本政府は、米国や欧州の国々の例に追従するよりも、自主的な状況評価をすべきだ」と批判したりして物議を醸したのは、記憶に新しいところだ。
菅氏もいたって“意気軒高”のようで、本人にとってそれはそれで結構なことだ。しかし、民主党はそうはいかない。鳩山氏の場合は「今は少なくとも民主党に属している方ではない」(枝野幸男幹事長)と反論できるが、菅氏は現役の民主党議員だ。そうした言動が民主党にとって「大迷惑」になっていて党の支持率低迷の一因になっているという自覚がないのは、悲劇であり喜劇だとしか言いようがない。(政治部 坂井広志)