日本への「歴史問題」執着は・・・「国益を損なうリスク」の社説=韓国華字メディア
2015-04-27 10:07
韓国メディア・東亜日報の中国語電子版は25日、26日に訪米した安倍晋三首相が日米同盟の強化に奔走する状況のなか、韓国は歴史問題に固執しすぎると国家利益の逃す可能性があるとする社説を掲載、中国とも比較し歴史問題を“足かせにしてはならないと述べた。
文章はまず、安倍政権が「終戦70年」を日米関係強化とすべく「ありったけの技を繰り出している」と解説。米国の態度を意識し、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)の参加を遅らせていること、ロシアが5月に実施する戦争勝利記念式典への安倍首相の出席を見送ったことを挙げた。
また、日本の歴史認識問題で韓国や中国が安倍首相に批判を浴びせる一方で、米国では「もっとも信服できる日本の指導者」などといった評価が出ていることを紹介。日米の接近と、日本の「外交的台頭」によって韓国の外交が抱える苦悩がより大きくなっているとした。
さらに、日韓両国の争いについて米国内からは「韓国が歴史に執着しすぎ」という論調が出るなど疲弊感の兆しが見えていると解説し、「経済的には中国への依存が高いが、安保では米韓同盟が非常に重要というのが現実。うっかりすると孤独になってしまうのではないかと実に心配だ」と論じた。日本が21世紀の日米同盟を強化するなかで、韓国も戦略的な思考に迫られているとした。
文章は、最近では中国も日本に対して硬軟織り交ぜた政策を打ち出していることにも言及、「これはわれわれに多くのことを啓示してくれる」とした。そして、歴史問題は対日関係において軽視すべからざる問題であり、時として挑発に対して正面切って対抗する必要がある一方で、「国や政府がこの問題についてあまりにも執着していないか、大事な国の利益を逃すリスクがないかを振り返って考える必要がある」と論じ、「日韓両国がともに努力し、歴史を現在と未来を縛りつける足かせにしてはならない」と締めくくった。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)lightwise/123RF.COM)