おはようございます。
桂文珍でございます。
日本語っていろんな語彙といいますか表現のしかたがあるみたいですな。
俳句なんかは作ると言わずにひねるってこう言うたりね。
お茶わんなんかも作る時はひねるってこう言うんですな。
「茶わんと俳句はひねるんやそうですよ」いうて若い人に言うたら「作るでいいじゃない」なんてね言われてこっちが首をひねるっていうこういうこってすわ。
さて大いに笑うてもらいましょう。
今日の出演者はまずホンキートンクさん。
若手の注目の漫才でございます。
そして瀧川鯉昇さん。
この人時代劇出はった時ねまたねヅラがよう似合うんだ。
羽二重なしでいけてました。
どうも!どうも!
(拍手)ありがとうございますありがとうございます。
ごめんなさいありがとうございます本当にね。
ありがとうございますありがとうございます。
待ってました!全然そうでもないみたいですね。
拍手は大きかったんですけどね。
あのねそれ自分で言っちゃ駄目なんですよ。
お客様に言ってもらうもんなんですね。
(2人)ない。
ねえないですね。
意外と冷たいですね。
来て頂きまして…。
(2人)ありがとうございます。
ホンキートンクでございます。
(2人)よろしくお願い致します。
(拍手)うれしいですね。
今日は是非ともですねこの顔とですね血液型だけでも覚えて帰って頂ければと思っております。
覚えてもらうの顔と名前ですけどね。
1回だけやりますんで今日は僕の血液型を覚えて帰って下さい。
血液型をやるって言ってます。
1回しかやりませんからね貴重ですよ。
ちょっとね…。
緊張しますけども。
緊張するんですか。
頑張ってほしいな。
Oです。
Aみたい。
すごく体軽いんでね5時の大爆笑になるんじゃないですか。
朝方から大爆笑になりますか。
本当テレビ見てますと変な事件変なニュースが増えてるなって感じがあるじゃないですか。
僕ねその中でもすごく印象に残ってるニュースがあって。
例えば?実の親がね実の子を…。
せちがらい世の中ですね今。
世話したり。
それでいいんだよ。
家族っていうのは温かくていいなと思うんですよね。
やっぱり家族持たなきゃね。
本当今街なんか歩いてますと本当に若い女の子の言葉遣いが乱れてるじゃないですか。
今だって女子高生自分の事俺とかって言いますもんね。
(観客)え〜!「え〜!」って言ってる場合じゃないですよ本当に。
本来は日本語美しいですからね。
いいことわざとかいっぱいあるじゃないですか。
「可愛い子どもに旅させろ」とかねこういういいのがあるんですよ。
昔はよく言ったんですよね。
今だって言うでしょ。
あれ?知らないんだ。
今ことわざっていうのは時代とともに少しずつ変わってきてるんだって。
その時代に合ったことわざに変わったりするのね。
「可愛い子どもに旅させろ」今何て言うんですか?「可愛い子どもは我が子だけ」。
確かにね。
そういう親が多くてモンスターペアレントっていわれてるの。
拍手してる場合じゃないと思う。
学校で問題になってるんです。
じゃあ「親孝行したい時に親は無し」。
あ〜言わないね。
今何て言うんですか?「親孝行したくないのに親がいる」。
結構います。
数人の方下向いちゃいましたね。
言われたんだろうねかわいそうにね。
「少年老い易く学成り難し」。
少年が勉強してるとこ見た事ある?ゲームばっかりやってんでしょ。
今何て言うの?「少年切れやすくガクンとなりやすい」。
本当ハートが弱いですからね今の子。
「犬も歩けば棒に当たる」。
犬が歩いてて棒に当たったとこ見た事あんのかいって話ですよ。
確かにそれ見た事ない。
じゃあ今何て言うんですか?「犬も歩けば飼い主も歩く」。
散歩じゃねえか!寒いのに…まだまだ寒いのにって。
嫌なんだよ本当は行きたくないんだよ。
じゃあ「海老で鯛を釣る」。
僅かな資本で大きな利益を。
でもねまだまだそんな甘い時代じゃありませんからね。
世界的に見てそういう甘い時代じゃない。
「海老で鯛を釣る」今何ですか?「海老はタイから輸入してる」。
なるほど。
ほとんど国内取れない。
(拍手)感心されちゃいましたけどね。
9割がタイ産ですから。
まあこうやって漫才やってますけどね。
僕ら2人とも出身地が別々でしてね。
僕ら全然違うんです。
ただ親が一緒で。
違うわ!
(観客)え〜!「え〜!」だわ。
衝撃的すぎる。
今日のお客さんだまされるかなと思ったんですけど。
うそついちゃ駄目ですよ。
僕ね愛知です。
すごいでしょ愛知。
南国。
それハイチだろ!うそ。
愛知県名古屋。
間違えやすいんだから最初からそう言ってよ。
名古屋みゃあみゃあ。
本当ですよ。
言わないですよ。
そういうイメージを…。
みゃあ〜みゃあ〜。
持ってる方が多いと思いますけど。
猫が鳴く街ですよ。
話が変わっちゃってる。
僕熊本県の出身です。
全然違うんです。
本当に愛知県は結婚式がねご存じのとおり有名なんですけど1回平均500万ぐらい使うんです。
平均で500万円使うんです。
うちの妹がおかげさまでおととし結婚致しまして1,500万使ったんですよ。
(観客)え〜!3回目なんです。
そういう意味じゃないでしょ。
ここの妹ね過ちばっかり繰り返す。
(拍手)何の拍手ですか?知らないでしょ?何にも。
僕は知ってます。
妹さん実はものすごく頭がいいんです。
一応頭いいんです。
形が。
形じゃない。
丸〜く。
あのさ意味が分からないでしょ。
中身の話するんですよ中身を。
言っていいのかな?言っていいかな?いいよいいよ。
学習院大学ですよ。
頑張ったんですよ。
妹さん。
学習院大学を出てる。
やっぱりさすがそのお兄様ですね。
俺何かあったっけ?少年院出てる。
出てねえよばか!本当はねNHKとか出ちゃ駄目なんですよ。
駄目じゃないよ。
俺今笑った人の顔忘れませんからね。
根に持つタイプ。
僕ね漫才よりも大体格好見たら分かると思うんですけどずっとこっちやってたんですよこういうのね。
正直皆さんが思ってるよりもすごく本格的に…。
これで一旗揚げようと思ってたんです。
すごかったんです。
マジマジマジ。
あせも。
もうね全然治らないんです。
すぐ出来ちゃう。
かいてるんじゃないです。
ギターを弾いてたんですね。
バンドやっててその前はねやっぱりねアイドルに憧れましてね。
男の子も憧れる時あるからね。
シミーズ事務所入りたいよね。
ジャニーズ事務所ですけどね。
今のアイドル見てますとやっぱり嵐とかいいなと思うんですよね。
嵐は本当かっこいいですね。
みんな爽やかですね。
嵐本当すごいと思うんです。
だってね全く文化の違う所からやって来て。
文化が違う?ラマダンの時期は食事もとらずに。
それ大砂嵐でしょ。
安定した成績を残すんです。
誰が大相撲の放送してるんですか。
5人組の嵐です。
シミーズ事務所。
ジャニーズ事務所。
僕が一番好きなのが櫻井翔君でね。
翔君かっこいいですよね。
いい男でね。
「おい大野おい相葉」。
それ完全に哀川翔君の方。
…はいなかったですか。
僕の一番好きなのがね嵐の中で好きな曲結構あるんですけど一番好きなのがデビュー曲の「A・RA・SHI」っていうの覚えてますか?あんた本当のファンだね。
グループ名取って…。
そうだよ。
これバレーの歌だったんだよ。
言っていいかな僕歌っていいかな。
(ラップ)こうやってラップから始まるの。
知ってます?
(ラップ)そうそう。
(ラップ)・「はじけりゃYea!素直にGood!」・「自動車もそんなに走って無ェ」・「電気も無ェ瓦斯も無ェバスは一日一度来る」・「俺らこんな村いやだ俺らこんな村いやだ」・「東京へ出るだ東京へ出だなら銭コア貯めで東京で牛飼うだ」それ吉幾三でしょ?俺嵐の話してんですけど。
俺いつから吉さん歌ってた?最初から間違ってますよ。
うそ〜。
最初。
やり直していい?ちゃんとやって。
頼むよ。
Oです。
その最初じゃないよ。
どっからやるの?吉幾三になっちゃまずいの。
嵐に「Believe」って曲があるの。
ちょっと待って最初からそれ…。
嵐「Believe」の方が有名じゃない?最初から「Believe」歌わせれば…。
大合唱かよ?大合唱だよ。
すいませんじゃあ「Believe」に変更しますね。
「Believe」だぞ。
任せてくれ。
・「住みなれた」それ「Dream」だよ。
(拍手)
(拍手)
(笑い)え〜…。
四十数年ぶりで同窓会というのが開催されました。
懐かしの顔がそろいましたその同窓会の会場で友達の年齢を聞いて歩いてるやつが何人かいました。
同窓会のおしまいは懐かしの母校の校歌。
これをみんなで歌おうぜという事になりまして肩を組むのも四十数年ぶりでございましたが懐かしの母校の校歌2小節目辺りから全員がハミングという状態でございました。
いろいろと物忘れが激しくなるそんな年齢にさしかかってまいりました。
「定吉サダ!」。
「へ〜い」。
「こっちへおいで。
退屈だね。
この隠居所へ越してきてからねかれこれひとつきはたとうというんだがまあまあご近所の挨拶も済ませた。
荷ほどきもしてみたら隠居というのはこうも退屈なものか。
やる事がなくてな。
どうだお前と何か2人で習い事を始めてみるか?」。
「あ〜そうですかええ。
あたいも退屈してますからねご隠居はんがやるんでしたら一緒にやりますわ」。
「お茶でもひとつ始めてみるか?」。
「え…お茶の…栽培ですか?」。
「栽培はやらないな。
蔵前でわしの伜がやっていたのをお前見た事ないか?」。
「あれですか。
丼の中に青い粉を入れてお湯を足してああ泡を…」。
「泡をたてるのが目的じゃないんだけれどもね先に住んでいた方が風流人と見えてなお茶道具が一式ここに残っている。
2人でお茶をやろうかなと思っているんだがただなわしはこれ随分子どもの時分に習った。
忘れている事がたくさんある」。
「そうですか。
どの辺が思い出せないんですか?」。
「どの辺という辺ではないんだな。
全体がもやもやっとした状態だ」。
「ああそうですか。
何か手がかりはないんですか?」。
「まあ手がかりといえるかどうか。
初めに使う青い粉なんだがなあれが思い出せるとあとはなんとかなると思うんだがな」。
「青い粉…ああそうですか。
それあたい知ってますからねちょっと買ってきます」。
「知ってるかああそうか。
お前が知ってるんならね無理に思い出す事はないんだ。
じゃあこのおあしを持ってな買ってきておくれ」。
「行ってきました」。
「早いね。
何を買ってきたんだ?」。
「角の乾物屋へ行きましてね青黄粉を買ってきました」。
「それだそうそうそう。
『茶道入門』の3ページの左端にそんな事が書いてあった。
茶の湯を始めるにはまず青黄粉からそろえろと。
よしよしそれじゃ始めよう」。
2人でお囲いへ入りましたがもう炭の切りようなんざ分かっておりません。
山のように炭を盛り上げますとそこに火種を1つ載っけまして「渋団扇を持ってこい」ってんでこれをバタバタバタバタあおぎ始めますから灰が舞う火の粉が飛び交うというどう考えても焼き鳥屋の風情でございます。
しばらくすると火がカンカンとおきてまいりまして。
「おいおいいいあんばいに火がおきたな。
その上の棚だ。
そこにお茶道具が一式そろってるからな。
順番にこっちへ持ってきなさい」。
「丼は大きいのと小さいのとどっち使うんですか?」。
「それな夫婦丼といってな小さいのは女持ちだ。
大きい方こっちへよこしなさい。
それからねその脇にある青黄粉を入れる入れ物をこっちへ取りな」。
「これ名前何てんですか?」。
「名前は…なんとかいうんだそれな。
まあ思い出したら教えてあげる」。
「そんな意地の悪い事言わない。
本当は知らない…」。
「知ってる。
忘れているだけだ。
それ確かね果物の実のような名前なんだな。
え〜っとねパパイヤではなく…あんず」。
「おかしいですね。
蔵前の若旦那これ棗つってました」。
「所によって呼び名が変わる。
今日は棗でいくか。
よしよしよしそれからねかき回すささらがあるだろう。
あ〜これだこれこれこれ…。
泡をたてるのにこれが必要だな。
こうやって置いとくだけでも品のあるもんだ。
脇にな粉を丼に移すちょいと大きめなさじが。
ああそのな象の耳かき」。
「これは象の耳かき?」。
「そうそうそう…。
お茶に使わない時は象の耳かきに使っている代物だ。
まだ何かそこに残っているか?」。
「ご隠居きれが1枚残りましてこれ何に使うんで?」。
「ああうっかりしていた。
それが肝心だ。
お客様の中にはそそっかしい方がいてな途中でお湯をひっくり返したりなんかした時にそのきれでつっと拭く」。
「雑巾ですか?これは。
ぜいたくですね〜。
雑巾ってのは普通木綿のもので。
羽二重で合わせになってます」。
「夏になると一重になるんだ。
こっちへよこしな。
いいあんばいだな。
さっきまでお湯がチンチンチンチンいってたけれどガバ〜ンガバンと波立ち始めたこの音色が実に風流だ。
よしよし。
わしが今お茶をたてるからなお前もわしのお流儀をよく見て覚えておくように。
まずな青黄粉を丼にこう移す。
よいしょっと」。
「随分たくさん入れますねそれ。
蔵前の若旦那そんなにたくさん使ってませんが」。
「あああれはなしみったれの茶風だな。
わしはそういうしみったれた事は嫌いだ。
粉をふんだんに入れてなお湯をなみなみとついだところをがぶっとやるというこれが面白いところだ。
お湯をこれにこう足してな」。
「これをこうかき回しているうちにな泡泡泡…青青青…。
白っぽいなこれは。
何か青みが欠けているな」。
「そういう事になるんじゃないかと思いましてさっきついでに青い絵の具を買ってきましたんで」。
「そうか。
少しずつ入れておくれ少しずつだよしよしよし…。
あ〜見事な青になった。
うんうんうん。
あとはこれが泡立ってきたところを飲むというのが実に風流な…。
泡泡泡が…あ泡…。
泡のたつものも欠けているな」。
「そういう事になるんじゃないかと思いましてね実はさっきついでに洗剤も買ってきましたんで」。
「おおそうか。
お前は気が利く」ってんで買ってきた洗剤煮えたぎっているお釜の方に放り込みました。
もう泡がたつなんてもんじゃございませんで。
「ウフフ…ご隠居。
うち中泡が飛び交っちゃってカニがまま炊きしてるみたいな。
ご隠居。
あたい『シャボン玉』の歌歌ってもいいですか?」。
「ああよしなよしな。
昨日寄席で歌ってしらけたばかりだからな」。
(笑い)「わしのお流儀はこれを泡千家とこういってなこの辺だ。
この辺から泡がこぼれかかるというところに実に風流があるな。
これだけ泡がたったらもうかき回す事もなかろう。
よしよし。
お前飲め」。
「これをあたいが飲むんですか?」。
(笑い)「飲み方よく分からないんでご隠居はんやって下さい」。
「飲み方も知らんか。
よしよしわしが今手本を示すからな。
わしのお流儀をよく見て覚えておくように。
まず姿勢を正す。
これをむげに丼に手をかけてはいかん。
上品にこうつかむ。
これが目八分というな。
目九分ってえとこのぐらいだな。
目十分っていうと頭からあびる事になるからな。
これは目八分に構えたらぐっとわきを固める」。
「どうしてわき固めるんですか?」。
「それは相手からもろ差しを食われんように」。
「お相撲…」。
「これはもともとモンゴルではやった飲み方だな。
このまま飲んではいかん。
これをな男は左へ3回女は右へ3回回す」。
「泡が鼻の頭へくっつくからな。
こういう時はこの泡を向こうへふ〜っ!戻ってくる隙をうかがって飲むんだこれはな。
ふっふっふ〜っ」。
(笑い)「うう〜っ」。
「ああ〜風流だ」。
「随分難しい顔してやるんですね。
じゃあご隠居がやったからあたいもやります。
これを前に置いて姿勢を正したら…」。
(笑い)「うう〜っ。
泡を向こうへふ〜っふっふっ」。
(笑い)「ううっ」。
「うう〜っ」。
「ううっ」。
「お前は2度戻そうとしたな。
泡千家で戻していいのは1度までだ」。
変なお流儀でございます。
翌日から目が覚めると朝っぱらから渋団扇を持ってまいりましてバタバタバタバタと火をおこし始めます。
朝ごはんのあとに1杯昼飯のあとに1杯3時のおやつで1杯晩飯が済んで1杯寝る前に1杯。
こんなもの日に5度も飲みました。
たまったもんじゃありません。
びろうなお話で恐れ入りますが2〜3日すると2人とも大変な下痢をもよおし始めます。
もう全身から力という力がどんどん抜け始めまして。
「サ〜ダや〜」。
「へ〜い…」。
「お前はわしが呼んだらなぜもっと大きな声で元気よく返事をしない?」。
「ご隠居…勘弁して下さい…。
大きな声出すと中も出る」。
「汚いなお前は。
何をしていた?」。
「おしめの洗濯してました。
日当たりのいい所全部干してきました。
それ最後ですから」。
「分かった。
まあしかしお前の前だ。
わしはゆうべは往生した」。
「どうしたんですか?」。
「一晩にはばかりへ36度通った」。
「随分行っちゃいました。
あたいはいっぺんだけです」。
「若い者はいいな。
1回で事が足りたのかい」。
「1度入ったっきり今朝まで出られませんでした」。
ばかばかしいお笑いでございます。
(拍手)梨園の妻というのはあれ大変ですね。
ちょいちょいと歌舞伎座であろうが松竹座さんであろうがロビーでお目にかかる事がございますんですけれど初日とか団体のごひいき筋さん来はったらちゃんと…。
ご挨拶に出ます。
偉いな〜。
初日それからごひいきのうちの音羽屋の観劇日それから千秋楽それはもう例えば映画のお仕事してても必ず前もってこの日とこの日とこの日は空けて下さいってお願いして。
ああいうの不規則でしょうどうしてもご主人の方がお仕事。
それで体力使う仕事やないですか。
だからまあ私にできる事はお食事の管理だけなんですけれどちょっと太らし過ぎて反省しております。
大阪へいたら太って戻るいうて。
はい。
地方行くとまあね好きな物おいしい物がいっぱいありますしホテル住まいでしょ地方へ行くと1か月。
そうするとどうしても外食ばっかりですから。
バタッとお会いする事もございます。
そうでございますか。
大阪は南やら北やら走っておるようで。
走っておるというかいやあの…。
「ああお元気で何よりやな」みたいな。
まあそれがなくなったらねあの人もあれですから…。
やっぱり伝統芸やしあれだけのお芝居をなさる訳ですからやっぱり妻としてはムカッとする事があってもどうなんですか?その辺は。
許そうというようなお気持ちに…。
もう若い結婚したての頃は私は女優辞めてちょっとでもそばにいたいと思って結婚したのにもう本当にフラフラフラフラという感じですからやきもちを焼いた事もありますけれどいつからか諦めて自分の横にいる時だけ夫と思おうと。
ちょっとうちの嫁はんに電話してほしい。
とにかく私の横にいる時だけ夫と思い外へ一歩出たら他人でって。
それは歌舞伎俳優尾上菊五郎さんお好きにどうぞっていう事思いを断ち切りました。
それから楽になりました。
でもそこまでが大変ですよね。
女の人って本当に大変なハードルがいっぱいあるんやと思いますね。
ほいで子どもさんを梨園ですからそれを育てていかないかん。
丑之助ちゃんちゃんって言うたらいけませんね。
今や菊之助さんになって立派になられたから。
いえいえいえ…まだまだまだです。
まだまだ…。
歌舞伎役者は4050ははなたれ小僧って言われてる訳ですからまだまだまだまだ。
お嬢ちゃんは同性ですからしのぶさんは。
こちらはまた演技派で賞をいろいろもらわれたり。
ほいで国際結婚をなさって。
親としてはどんな気持ちやったんですか?下世話な聞き方で申し訳ない。
まさかねフランス人と結婚すると思わなかったです。
連れてきて僕と結婚じゃなくて「コッケンさせて下さい」って言ったんです。
「僕とコッケンさせて下さい」。
私と主人と顔見合わせて「えっ?ああ〜」って言って主人それでいっぺんに気に入ったのかどうかもうすぐ許して2人でわ〜って飲んで反対もせずに…。
そうですか。
へえ〜。
で何かやっぱり子ども育てていく上でね親は子離れせにゃいかん子どもは親離れをしなくてはいけないというような両方の難しい時期があると思うんですけどそれとその女優に復帰しはったりお仕事っていうのとは影響がありましたんですか?もう私はだから女優辞めて子育てが楽しいから運動会でもしゃしゃり出てみんなとね父兄と一緒に綱引きに出たりとか本当にお友達のお母さんとおつきあいして楽しかったんですけど「いつまでも僕は親離れしてるのに子離れができない」とかって言われてすごいショックだったんです。
それが平成元年なんですよ。
平成元年の前ですね。
それ丑之助ちゃんの時ですか?そうです。
しのぶもだから一緒だと思うんですね。
しのぶの方はそんな事言わなくてももういい加減にしてよっていう感じだったので。
私子どもたちの過ごしてた時間をどうしたらいいかしらと思ってたんですね。
分かります分かります。
そしたらちょうどその時にNHKさんの「詩城の旅びと」っていうドラマと東宝の「あ・うん」が映画とテレビのいいお話が一気に…本当に一気に来たんです。
それで主人に「こう言われてるし私ももう…ちょっとどうでしょうか?」って言ったら「自分で決めたら」って言ってくれたので「じゃあやらせて頂きます」って言ってそれで平成元年に富司純子としてまた新人のつもりで映画女優として出たんです。
なるほどなるほど。
じゃあ富司純子の時ですかねご一緒させて頂いたの。
そうですそうです。
ドラマテレビでね。
あの〜アハハ…私ちょっとぬれ場がございまして私がもう恥ずかしいて。
そんなん考えた事もなかったしもうほんまにお前さん「ラジオ体操」かみたいなね。
お茶頂きます。
どうぞどうぞ。
それはもう恥ずかしかったですわ。
そうですか。
ほいで後日ですわ。
菊五郎丈にバタッとお目にかかりましてほいで「うわ〜」思いますやんか。
なんかぬれ場やってるだけにねほんまもんの亭主やし私どうしたらええんやろみたいな。
でもご挨拶せないかんなと思って「どうもおはようございます」って言ったら「いやうちの家内がいつもお世話になりまして」って言って「いやいやいつもはお世話してませんけど」って。
ちゃんとご挨拶していかれてびっくりしました。
ちゃんと覚えててくれはりましてね感動しました。
あのテープは大事に取って軽井沢のうちに置いてあるんです。
でね大事に置いてあるから主人分かってるんだと思います。
それ消しといて下さい。
いや絶対消しません。
いやかなわんなそんな…。
そんな恥ずかしいのを…。
まあそれはよろしいけど。
NHKでもまた?「紅雲町珈琲屋こよみ」っていう喫茶店と自分の趣味の鉢物っていうか器を置いてるお店のお草さんっていう役でそのお草さんが近所の気になる事件みたいなものをチラッと関わっていって解決するような話が2つ入ってるんですねうまく。
是非見て頂ければ。
ご覧頂くとありがたいと思っておりますが。
これから今後はどういうような事をやってみたいと?まあこれからもしのぶが働くと孫の面倒も見なきゃいけないしそれが楽しみなんですけど。
だからまあ主人の仕事もあるしまず家庭をばあばのできる事をしましてその合間に自分に合ったお仕事があればさせて頂きたいと思って。
出会いですもんね。
はい。
今日までず〜っとやっぱり背筋シャンと生きてきはったからせやからやっぱりいい出会いが次々とあるんでしょうね。
本当に今まで本当に師匠もそうですしいろんないい方に出会えてきたという幸せはすごくあります。
そうですか。
はい。
じゃあますますお元気で頑張って頂かないかんと思っておりますので。
こんなきれいなばあば見た事ございませんです。
ご主人様にどうぞよろしゅう。
ありがとうございます。
師匠も奥様に愛妻におよろしくお伝え下さいませ。
いや〜恥ずかしい。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
おおきに。
2015/04/26(日) 05:15〜05:45
NHK総合1・神戸
桂文珍の演芸図鑑「富司純子、ホンキートンク、瀧川鯉昇」[字]
落語家・桂文珍が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は、ホンキートンクの漫才、瀧川鯉昇の落語。対談のゲストは富司純子
詳細情報
番組内容
落語家・桂文珍が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は、ホンキートンクの漫才、瀧川鯉昇の落語。対談のゲストは富司純子。
出演者
【出演】ホンキートンク,瀧川鯉昇,富司純子,【ナビゲーター】桂文珍
ジャンル :
バラエティ – お笑い・コメディ
劇場/公演 – 落語・演芸
バラエティ – その他
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