だからそういう事をやってたらいつか見つかるんじゃないかなって思っています。
この世界には人々を夢中にする生きものたちの小宇宙が広がっているのです。
(杉浦)
東北の秋はめっちゃ美しい
こちらは南国高知清流四万十川の夏
「キッチンが走る!」
この一年も全国各地を訪ねてきました
取ったですよ〜レンコン!
(パン)味が濃い。
あ〜うれしい。
私杉浦太陽が個性豊かな料理人と…
フレンチイタリアン中華に和食生産者の思いに応えてシェフたちが作る新しい料理
どの味も忘れられません!
「キッチンが走る!」
今日はとっておきのふるさとの味をもう一度皆さんと楽しみましょう
キッチンワゴンが走るのは東京のど真ん中
一軒のレストランに向かっています
今年度ね出会ったいろんなね郷土料理がありましたがその中で忘れられない味伝統の味を3つ選びまして一緒に旅したシェフとともに旅を振り返りたいと思います。
シェフって果たして誰でしょうね…
やっぱ目立つわ!さすがにこの車は。
日本どこ走っても目立ってるからな。
あ!あ…いたいたいた…。
お〜シェフ!着いた!いたいたいたいた…。
ヤッホー!
待っていてくれたのはこの人
こんにちは。
お久しぶりで〜す。
ご無沙汰で〜す。
ありがとうございます。
今回のシェフ秋元さくらさんです。
わ〜ありがとうございます。
「キッチンが走る!」ではおなじみ秋元さくらさん
好奇心旺盛な旅のパートナーです
私の城でございます。
お邪魔します。
失礼しま〜す。
秋元シェフは元国際線のキャビンアテンダント
世界中を飛び回る中でフランス料理に魅せられました
食材に込めた生産者の思いを受け止め家庭的なフレンチに仕立て上げるのだそうです
秋元シェフは福井県出身
キッチンワゴンで旅をすると決まって口にするのが…「ふるさとっていいよね〜」
振り返るのは3つの旅
春に訪ねた信州西山地方
豆が山あいの暮らしを支えていました
夏は四万十川
伝統の火振り漁
天然あゆは絶品でした!
実りの秋岩手で出会ったのは五穀豊穣を祝うもち
うわ〜やわらかい!
身近な食材と合わせて食べるとまさにふるさとの味のバラエティーショー
さくらさんの思い出の味って何かあるんですか?私は福井出身でやっぱ海が近くて魚介類が非常に豊富な所で育ったんですけれども日常的に食べてたものが東京に来たら全然食べられなくて福井独特の食材だったんだっていうふうに感じたものがいくつもあります。
例えば?例えばまあ有名ですけども越前がに。
あ〜もう最高級がにじゃないですか。
ただ越前がにでもこの季節11月から1月上旬まで取れるせいこがにという雌のずわいがに。
おなかに内子と外子っていう卵を持っているかになんですけど小さい小ぶりなかにで東京とかだとおすし屋さんだと中身をきれいに出して甲羅の中に全部出した状態で食べるんですがもう子供ん時なんてつまみのように子供ん時のおやつのようにしゃぶしゃぶしゃぶしゃぶ…足をしゃぶって日常的に食べてたものが実はそれが郷土料理だったっていうのは離れてから気付いたっていうのが多いですね。
とっておきのふるさとの味を振り返る「キッチンが走る!スペシャル」
まずは長野県です
出会ったのは信州西山地方の伝統の食材でした
訪れたのは春の山里
山桜の向こうには残雪の北アルプスがそびえていました
料理人は四川料理の陳建太郎さん
斬新な発想で伝統の食材に腕を振るってくれました
初エリアですか?
(陳)初ですよ初。
長野には海ないですからね。
はい。
(陳)すごいですよね。
でもここでみんな農作物植えたり…。
もう昔話の世界ですよねこの風景は。
信州西山地方では過疎と高齢化が激しく進むいわゆる限界集落が増えてきました。
こういう景色を見るだけでも何かこう…。
この集落も20軒のうち10軒が空き家。
4軒が独り暮らしの家になっています。
そうした中で昔ながらの結び付きを守ろうという場所があると聞いて訪ねました。
かっぽう着のお母さんたちが…。
何何何何…。
こんにちは。
何か…何かこねてますけどこちらは何をされてるんですか?共同の作業場で行われていたのはみその仕込みです。
大豆に塩を混ぜて何度もこねます。
この地域では家それぞれのみそ手前みそが作られてきました。
春先に仕込んで熟成させ秋に味わいます。
作業のリーダー滝澤静子さん。
毎年ここで500キロほどを仕込みます。
いい甘〜い香りしますね。
・おみそのもとだよ。
(陳)信州みそ。
(滝澤)私たちは子供たちとか親戚とかにこう…分けてあげたりして。
いいな〜。
ここ地元だったらみんなね自分とこのみそ食べられるんですね。
(滝澤)一回あげるとあの味が忘れられないって言ってねまあ素朴な味ですよね。
太陽君たちもお手伝い。
弾力ありますけど結構やわらかいですね。
静子さんの幼いころは大窯を持った人たちが家々を周り共同でみそを仕込んでいました。
昔からのつながりを守っていきたい。
そうした思いの人たちが集まってみそ作りに取り組むようになりました。
空気を抜くように…エイ!よいしょ!よいしょ!すいませんお邪魔してます。
(陳)お邪魔してま〜す。
体を悪くしたり力仕事が難しくなった人のために仕込みも請け負っています。
・そうです。
この時期になるとみんなみそ作って取りにきて…。
そうです。
みその原料は全て地元産の大豆。
西山大豆と呼ばれます。
田んぼが少ない西山地方では豆や麦が暮らしを支えてきました。
中でも豆は栽培に向いた土壌を生かして10種類以上が作られ食生活の主役になっていました。
豆って使い勝手がいっぱいありますもんね。
(滝澤)そうですね。
これだって豆腐にもなるわけでしょ?
(滝澤)それでね一番いい事はね豆ってまめったいんですよ。
まめったい?
(滝澤)方言でこっちの方はねホントに元気な人をまめったいっていうんだけど。
元気な人の事をまめったい。
そういう言葉があるんですね。
まめったいのもとを頂きましょう。
どうぞ。
これがおみそなんですけど。
あ〜きた。
色の薄いのは去年仕込んだ一年もの。
色の濃い方はおととし仕込んだ二年ものです。
まずは一年もの。
あ…みそになってますね。
やっぱり一年たつと落ち着いてきて…。
ちょっと違いますよね。
塩けとこのコウジの甘さが生きますね。
うん。
より深みが増しましたね。
全然違う。
うわ〜…1年2年でこんな味が違うんすか。
でもあの…何ていうんだろうコクっていうんですか…静子さんは10種類前後の西山大豆を育てています。
(滝澤)ナカセンナリ。
これナカセンナリだ。
(滝澤)それからコウジイラズって私らは言ってます。
コウジがいらないくらいおいしいって…。
これはここの土地だけなんですかね?こういうお豆。
お花豆。
(滝澤)これは小豆です。
めちゃめちゃ良質なたんぱく質だから体にはいいですよねお豆。
煮豆や煎り豆そして豆腐や納豆みそ汁ねぎみそなど西山大豆は毎日食卓に上ります。
豆が食べてまめったいだから。
いやもうその象徴ですよ。
だからみんな元気なんですね。
静子さんの手作りみそそして2種類の西山大豆分けて頂きました。
お披露目会当日。
建太郎シェフ天ぷらの衣を作り始めました。
具は西山大豆です。
このアイデアのもとは酥肉という中華風天ぷらだといいます。
ふだんは豚肉とかでやるんですけどねこれも僕のホントに家の…何だろう…思い出の味っていうかもうホント今でも作るし大好きなんですよね。
おふくろの味ならぬおじいちゃんの味。
もうだからホントにうちの陳家の味ですよねこれは。
続いて羊肉のロースを炒め地元産のにんじんと長ねぎで香りづけ。
ここでスープじゃなくて豆板醤入れま〜す。
辛味のあるスープなんですね。
(陳)少しちょっとこう辛みでまた食欲がこう…。
おいしいですよ。
これもうおいしいんじゃないですか?これもうおいしい。
それを煮立たせ…。
(陳)ここに…。
プラスアルファ。
静子さんのおみそ。
(陳)おみそ!さっと…。
畑のお肉ですよ。
はい。
(陳)この大豆の…。
これでもうホント僕らまめったいですよ。
これで皆さんにまめったくなってもらいましょう。
これで煮込めば完成です。
いよいよ生産者を招いてのお披露目会。
その名もまめったい汁。
元気みなぎる四川風みそ汁です。
羊肉に手作りみそ大豆の天ぷらと栄養たっぷり。
豆板醤が食欲をそそります。
(陳)ちょっと見た目はねすごい辛そうに見えるんですけどちょうど程よく仕上がってますんで。
この揚げ物豆ですこれ。
ちょっとピリッとくる辛みがいいですね。
(陳)大好き?大好きな味。
・昔はもう肉がねあまりなかったから大豆のみんなたんぱく質で…。
だから納豆にしたり…。
万能ですよね。
おっと静子さんあっという間に完食。
まめったく元気でいられる秘訣っていうのは何ですか?そうですねやっぱしあの…仕事をする。
何かお百姓だったら何か自分でやる事だよね。
体を動かす事。
・豆のパワーですね。
ねえホントですよね。
みんなまめったい。
頑張んないとな…。
(陳)ありがとうございます。
心の旅になりました。
ふるさとの豆は元気の源
山里の人たちにパワーをもらった旅でした
まめったいパワーですね。
まめったいパワー。
まめったいっていう言葉が豆イコール元気っていうのが豆文化が土地に根づいてる証拠ですよね。
もう間違いないですね。
でやっぱり建太郎さんは中国料理の人やから自分とこの国のみそ豆板醤と地元のみそを合体させたいと。
そうすると僕とこの西山地方の皆さんが一つになれるっていう思いが…。
なってましたね。
フレンチで揚げたものを煮るっていうのありますか?ちょっとやってみます。
ちょっと面白いですよね。
え〜!と思って何が入ったんだろうと思ったら揚げたお豆が入ってたんですね。
フリットにしてね。
普通あれも塩かけてもおいしいのに。
また衣の小麦が汁を吸っておいしくなるんでしょうね。
だからピリ辛の鍋にも甘さが引き立つような衣のこの一手間ですね。
へ〜おいしそう。
ふるさとの味を巡る旅
次は高知県四万十川の天然あゆです
清流四万十川は200種類以上の魚が生息する日本有数の豊かな川です
ホントは僕も釣りに挑戦したかった
夏真っ盛り!暮らしを潤す流れに沿って上流へと向かいます
パートナーは熊谷喜八さん
斬新な無国籍料理を追求しています
そして日本料理の卜部吉恵さん
和食の伝統を大切にして作り出すのは温かな母の味
四万十の夏をどんな料理で演出するのかとても楽しみです
四万十は最高ですよ。
ふるさとの景色はいいな。
キャンプみたい…キャンプじゃないな。
祭りみたい。
河原に集まっている人たちを発見。
こんばんは。
(熊谷)こんばんは。
漁の準備ですか?
(市川)そうですね。
これをずっとこう…入れていくわけですよね。
それで…火振り漁という…。
え何すか?あいいっすか?重いですよ。
松明を使ってあゆを取る火振り漁。
四万十川で100年以上続けられてきました。
火振りだ。
火振り。
川漁師たちが毎年7月から10月まで行う伝統の漁。
炎が襲いかかるように豪快に松明を振り回しあゆを驚かせていきます。
更に…。
「ろ」で水面をたたき音を響き渡らせます。
市川敏英さんは火振り漁を始めて30年。
船を操る西山さんとはそれ以来コンビを組んでいます。
松明の火振り役と船頭。
ぴったり息の合った動きが必要です。
・どうかな?・あ!おるおる。
四万十川自慢のあゆも年々減少し市川さんのような火振り漁師も少なくなりました。
昔ながらの伝統的な漁法ですのでそれはやはり今新たなものにしようとは思うてませんしそれをやっぱ残していく。
次の代に僕らが引き継いでいく。
(卜部)香りが…。
あ〜もうきゅうりだ。
きゅうり。
うわ〜いい香り。
(熊谷)すごいね香りが。
青い香りなんですね。
いや〜。
(西山)すいかの香り。
すいか…すいかもそうですね。
うり系の香りですね。
定番はシンプルに塩焼き。
何で魚から野菜の香りがするんでしょうね。
(熊谷)不思議だねホントね。
(市川)僕ら子供の時はたくさんあゆもおったんでこう火振りするじゃないですか。
そしたら川べりにあゆが寄ってくるわけですよ。
でその…陸の方に飛び跳ねてそれを僕らは取りにいったという。
そんなに来てたんですか?それだけ四万十の川の恵みって良かったんですけど今は…今何トンでしたっけ…もうすごい激減してですねもう少ないですね。
(西山)ええ感じになりましたね。
うわ〜おいしそう!これが最強です。
あゆはやっぱり鮮度がすごく重要なんで取れたて焼いて食べるなんて…。
おいしそう…。
頭もバリバリですね。
もう大変な事でしょう。
おいしいね。
身が…ほろほろしてて。
これ身離れいいですね。
いいですね。
昼間は農業や林業を営む仲間たち。
みんなで集まっては郷土料理と酒を楽しみます。
こうした時に高知で欠かせないのが皿鉢料理。
ふるさとの味が大皿に満載です。
以前はですね毎回やってましたねこんな事。
豊漁祈願?
(市川)そうですね。
・漁があろうがなかろうが。
僕が飲んだのをこう…いきますのでほんならこれ受けて下さい。
とりあえず。
はい。
(市川)一気に!一つの杯で酒を酌み交わし絆を深めます。
これで返ってくるわけですね。
は〜。
来るたびに違います?違いますね。
地元を好きっていう気持ちが伝わってきますよね。
だからやっぱりそれが食材にも生きて私たちもそれを大切に料理に使わしてもらえるっていう何か伝道師としてやってかなきゃっていう。
(熊谷)頑張んなきゃいけませんね。
改まりますね。
実り多い旅にしてくれた高知の人々。
どんな料理でお返しをするのでしょうか。
卜部さんが使うのはあゆ。
三枚に下ろした身の表面を軽く焼いてあゆの香りと身の締まりを残します。
(卜部)ソテーですね和風でいうと…。
合わせるのはあゆの肝を大葉やすり潰した身に混ぜたあゆのソース。
(卜部)入りました。
これをオーブンで焼いて香ばしさを加えれば準備完了。
卜部さんが作ったのはあゆの肝のソースに香ばしく焼いた身をつけて食べるあゆ尽くしの1品です。
まずあゆとあゆで食べてみてもらって。
(卜部)これ一緒につけてソースの中に…。
(卜部)あゆがたっぷりすり身になって入ってるんです。
あゆも焼いたあゆしか食べた事ない…。
すごいおいしい。
最高やこれは。
(卜部)あ良かった…。
火振り漁師さんも喜んでくれたあゆ尽くし
天然あゆはふるさとの誇りという市川さんの言葉が耳に残っています
めっちゃおいしかったです。
おいしいですよね〜。
もうあゆ送ってやるよっつって今家に…連絡先交換して四万十のあゆが届くんですよ。
うわ!四万十のあゆはすごいですよね。
でも僕ももちろんお返ししますけどね。
でも何か旅が終わってからもこうやってつながりがあるってうれしいなと思って。
出会いって何か…ねあしたを作るっていいますけどすてきですよね。
ホントすてきです。
で一度出会うとその縁をつなげていく事も我々にとって大事ですよね。
やっぱり私たちは生産者さんと出会ってこういう食材があるよっていうのを東京の方たちお店に来て下さる方に伝えてそんな方法があるんだそんなふうに伝統がつながってるんだっていう。
皆さん喜ばれますし驚かれますし…。
こうやって生産者のVTR見ると自分の沖縄行った時の事とか思い出しますか?思い出します!今までの旅を一つ一つ出会い…あと生産者さんの方たちの一人一人の顔が浮かびますね。
あれ一発目がアグーでしたっけ?そうです。
一番最初がアグー豚だったんです。
じゃあ人生初生産者の方がアグー。
アグーです。
もう今でも当店はアグーはもう…すごく愛して使わせて頂いてます。
お!じゃあ今でも宮城さんとつながりが…。
取らせて頂いていて。
もうそれで当店のお客様も「うまいね〜」と喜んで下さいます。
キッチンの旅から生まれたメニュー
一体どんな料理なんでしょう
え?アグー豚こんな変身しちゃったんだ。
そうです。
脂がとにかくアグーはおいしいのでその脂を生かす料理ですね。
これもフランスの伝統的な郷土料理の一つで…。
白ワインとじっくりやわらかくなるまで煮たものを豚のその…。
豚の脂がいい絡みしますね。
そうなんです。
そっか。
フランスの伝統料理と沖縄伝統の豚が合体した料理ですね。
お〜そっか…。
でもやっぱり一期一会出会いを大事にするって大事ですね。
秋元シェフとは去年の秋岩手にもご一緒しました
ここで出会ったのは伝統のもち米
紅葉の美しい北上川に沿って一関市に向かいます
何か人が集まってる。
もちつきしてるよ。
もちつき?もちつきしてる。
ちょっと気が早いもちつきですね。
行っちゃいましょうか。
見てる方が…。
え〜。
地元の人たちが道の駅でもちつきを披露しています。
黄金色の臼。
・今年も豊作だったようでございます。
それをお祝いを致しましてこのもちを上げます!せ〜の!・そりゃ〜。
お〜!大丈夫?すごい!実りの秋を祝いこの時期一関市では至る所でもちつきが。
すり潰した枝豆やしょうがじょうゆのたれなどをつきたてのもちに絡めて味わいます。
「一関市もち食」って事は結構もちを食べる文化なんですか?1日に食べるあるいは15日に食べるあるいは子供が生まれた。
もういろんな節々にねあの…もちを使います。
一関といえばもうもち?そうです。
これがないとね事が始まらないというか。
家々ではどんな食べ方をしているのか。
伝統的な餅料理を知りたいともち米の収穫が終わった田んぼにキッチンワゴンを走らせます。
2人が訪ねたのは道の駅で教えられた代々続く米農家。
あこんにちは。
こんにちは。
千葉さんでいらっしゃいますか?
(千葉)はい。
これお米ですか?はい。
今出荷終わったとこで後片づけなど…。
じゃあここにあるのはもち米。
(千葉)精米したやつという事で。
うわ純白。
真っ白。
ぷりっとしてるんですね。
(千葉)はいはい。
丸みを帯びてね。
この品種が…。
(千葉)この辺ではこがねもち。
今年の出来どうですか?お父さん。
まずまずだったね。
いい感じに。
妻のむつ子さんが自慢のもち料理をごちそうしてくれます。
お〜!炊きたてのもち米!もちもちでつやつや。
いい香り〜。
いい香り。
これもちつき機ですか?そう。
え〜じゃあ大阪のたこ焼き…。
そうそう。
ほとんど持ってる。
さすがやっぱもちの文化ですね。
もちをつく事20分。
もうオーケーですか?動いて…。
うお〜…。
うわやわらかい!おいしそう!これ絶対おいしいやつや。
つきたてのもち。
熱々のぷにぷにです。
つきたて…。
えびが絡んでる。
(むつ子)えびはねこの辺でほら用水路に使ってるため池とかに。
ため池にいるんですね。
(むつ子)いるいる。
もちの具にするのは四季折々の身近な食材。
これは冬に取れる沼えびのつくだ煮です。
くるみもすぐそこから拾ってきて…。
でもこれが軒先で取れた素材でできるんだからすごいですよね。
むつ子さんが一番好きだというくるみのあん。
多くの家がくるみの木を庭に植えています。
冬野菜の大根も加え6種類の季節の味が並びました。
お神酒。
うわおいしそう〜。
すごい!このラインナップはすごいですね。
フルコースや。
必ずやるんですか?
(千葉)はいはいはい…。
お刈りあげという事で神様に神饌してから皆さんにごちそうすっから。
はいでは…。
神様はどっち…上の神棚に…。
取れたてのもち米で作ったもちは五穀豊穣と農作業の無事を感謝し神棚へ供えます。
二拍手。
一拝。
はいありがとうございます。
来年もよろしくお願いしますと。
はいそういう事で。
そのお刈りあげっていうのはどういうものなんですか?
(千葉)刈り取りが終わりという事で田んぼの作業が終わり。
あなるほど。
お刈りあげね。
収穫が終わったと。
(千葉)田の神様さ感謝を申し上げるという。
神様にお供えを済ませ全員でもちを頂きます。
めっちゃおいしそう。
(一同)いただきま〜す。
何から食べたらいいんですか。
これ迷いますね。
なるほど。
食べ方があるんですね。
最初に甘いものからいくんですね。
(むつ子)そうそうそう。
意外だったんですけど。
う〜ん!歯からはね返ってくるぐらいのすんごい弾力ですね。
少し小豆…塩けが利いてて米の香りが。
(むつ子)あとまだ甘いのでくるみを頂いて。
う〜ん。
うん!すごい!ものすごくコクがありますね。
うん。
あ山の恵みだ…これは。
ホントだ。
いいやつは売り物にして二級品のようなものですね。
普通のもち米よりは粘りはないんだけどそれを普通のおもちみたいにして食べる。
かつて地元で食べられていたのは出荷できないもち米を使ったもちでした。
家々では具を組み合わせてもちを少しでもおいしくしようと工夫を重ねてきました。
具の種類は200以上あるといわれます。
もち好きですか?うん好きだね。
親戚の人たち来たりとか娘たち遠くさ行ってるの来たりなんかするとやっぱり「もち食べたいね」って言われるもんね。
またあの…お嫁さんにいかれたりとかして新しいご自宅の味を知るとふるさとの味とかお父さんお母さんの味食べたくなりますもんね。
(むつ子)そうだね。
人をつないで…。
すばらしい文化だと思うので日本だけじゃなくて世界にも伝わるような形が今後発展してくと面白いですよね。
日本だけでなく世界にも発信してね。
暮らしの中から生まれた豊かな食文化。
白く輝くもち米を頂きました。
もち文化を彩るさまざまな味に触発された秋元シェフ。
2種類の食材を使って新たな味に挑戦。
一つは曲がりねぎのとろみです。
200種類ぐらいあるっておっしゃってたんで201種類目を作ろう…。
なるほどね。
お母さんがやってたみたいになますっぽくなるといいな。
このとろみに米酢の酸味を加え甘酸っぱいソースに仕立てます。
くるみだ!そうです。
もう一つはくるみ。
地元の食べ方がヒントです。
ここにくるみをざざざざざっと…。
くるみの衣だ。
おもちを揚げてみようと思うんです。
フリット。
くるみの衣を絡ませたもちを揚げる事で香ばしさとサクッとした食感をプラス。
伝統の味にフレンチのセンスが加わった新感覚のもち料理です。
一関の人たちの舌を驚かす事はできるのか。
メインディッシュが登場です。
まずはフリット。
やわらかなもちをくるみの衣で包み塩と砂糖で甘じょっぱく仕上げました。
甘じょっぱいものからいくと…。
周りには昨日千葉さんから頂いたくるみをまとわせました。
のびる…のびる…。
のびてるのびてる。
やっぱこのもち米の特徴ですね。
こがねもちはのびがいい。
・ですね。
揚げた香ばしさとあとくるみの香ばしさがすごくまたおいしいですよね。
スイーツっぽく…でもちょっと塩けも利きながら。
ねぎのうまみが口いっぱいに広がる新感覚のソース。
決め手は曲がりねぎのぬめりです。
おねぎのゼリーを全面に生かしたソースです。
最後にちょっとさっぱりと。
さっぱり…。
すっきりしますね。
すっきりします?・すっきりする。
ホントにこれはもう。
お〜!そう言って頂きたかったんです今日はホントに。
(むつ子)こんなおいしいやつを食べれたんだもの。
・時代とともに変わっていかなきゃ。
やっぱそれは基盤にもちという文化があるからですね。
そうですよね。
お〜!一本取られました!私も田舎育ちなので伝統を守り続けてる大先輩方たちがいてホントにここまで守ってくれてこんなすばらしい伝統をつないでくれてってホントに思うのですばらしいですね。
帰りたくなりましたふるさとに。
これからもね頑張って下さい。
どうも皆さんありがとうございました。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
秋元シェフ一関の伝統の味を小粋なフレンチに仕立て上げました
はい。
これ今朝届きました。
ここで秋元シェフからサプライズ!
彼女のふるさとの味が登場です
出た〜!こちら。
福井から直送されてきた越前がに
うわほんまや。
越前港のマーク入ってる。
え今日はこれを…。
調理します。
ありがとうございます!さくらさんの地元の思い出のかに。
これがフレンチになるんすか?そうです。
今日はあえてそれ以外のよく子供ん時食べてたこれたくあんの煮たものっていうんです。
たくあんの煮たもの?これ大根の煮つけじゃないんですか?違います。
たくあんをですね煮るんです福井では。
煮つけの甘辛い香りがして…。
私子供ん時いっつもこれを…御飯の横に。
おばあちゃんが作ってくれて…。
かにとたくあん?
一体どんなフレンチをイメージしているのでしょうか
こういうふうに煮るんですやわらかく。
地元のアイデア料理ですね。
こっからもう…それ何のソースですか?これはですねぜいたくに汐うにを使ったソースです。
汐うにがソースになった。
じゃあもう福井ならではや。
うにのうまみがすごく強いのでソースにするにはすごくおいしい食材なんです。
へ〜…あこれ?これが汐うにです。
こういうものなんだ。
汐うにも福井ではおなじみの家庭の味なんだそうです
おいしかったこれ
汐うにのソースの上に押し麦
そしてこれは里芋
そのあとに何とこの…。
これ漬物?これ…さっきの。
あのたくあんの煮たもの。
そのまま?味付けはそのまま?味付けそのまま。
少しだけですね洋風に仕上げたかったので何とバルサミコ酢を少し入れました。
酸味を加えて。
でこの上にぜいたくにかにをのせます。
太くて身が詰まってておいしそうですねやっぱり。
いや〜絶対おいしいこれ。
よしこれをちょっと使います。
かに…かに!ぜいたくにいきますよ〜。
身がのって抜きます。
これ抜けるんすか?お…お…お〜!かわいい。
ふるさと福井への思いが詰まったフレンチの新作
越前がにや汐うに海の幸に挟まれたたくあんと里芋がアクセント
子供のころの食卓を思い浮かべながら作ったというふるさとのミルフィーユ
じっくりと味わいながら頂きます
いただきます。
お…押し寄せてくるよ。
福井が押し寄せてきます。
私のふるさとが。
やっぱかにの香りとうにのねまた濃厚なコクも。
お…あ大根の漬物…。
そう生きるでしょう!フレンチなのに和食だ。
そうなんです。
だから福井のふるさとなんだ。
そうなんです。
は〜これおいしい!ありがとうございます!私今回このひと皿を作る時に何度もこうおばあちゃんが作ってくれてる景色とかお父さんとおじいちゃんが後ろでお酒飲んでる景色とかそういうシーンが思い出されるんですよね。
さくらさんの人生の料理ですね。
そうですね。
自分の地元とね自分の経験してきたフレンチの技法を合わせた…。
そうです。
いろんな事がコラボレーションして…2015/04/27(月) 00:35〜01:20
NHK総合1・神戸
キッチンが走る!スペシャル「豊かな出会い 伝統の味 ふるさとの香り」[字][再]
今年度「キッチンが走る!」の中から郷土色が強く伝統の奥深さを感じさせる食材をセレクト。杉浦太陽とフランス料理・秋元さくらシェフが食文化発見の楽しさを語り合う。
詳細情報
番組内容
昨年4月以来「キッチンが走る!」が訪ねた地域は20か所。旅の中で心に刻まれるのは、その土地で守り継がれてきた食の伝統であり、ふるさとに根づいた食材に寄せる人々の誇りだ。今回のトークスペシャルでは、とりわけ郷土色が強く歴史の奥深さを感じさせる食材をセレクト。その映像をふり返りながら食の旅人・杉浦太陽とキッチンが走る!でおなじみのフランス料理・秋元さくらシェフが食文化発見の楽しさを熱く語り合う。
出演者
【出演】フランス料理シェフ…秋元さくら,【リポーター】杉浦太陽,【語り】高橋克実
ジャンル :
バラエティ – 料理バラエティ
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
情報/ワイドショー – グルメ・料理
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