「アートシーン」です。
まずはアール・デコの時代ガラス工芸の新境地を切り開いたルネ・ラリックの展覧会からです。
光のきらめきの中で見つめ合う水の妖精たち。
ガラスならではのはかない美しさを魅惑的な形へと作り上げました。
アール・デコが大流行した時代にガラスの新しい可能性を切り開いたルネ・ラリック。
長野県諏訪市の北澤美術館でラリックの展覧会が開かれています。
シャンパンで名高いフランス・シャンパーニュ地方。
ここで幼き日を過ごしたラリックは20代でジュエリー作家となりガラスに魅了されます。
ゆらめく水をガラスを用いて表現したペンダントです。
ガラス産業への進出を夢みたラリック。
そのチャンスを与えたのが香水瓶の制作です。
高度な技法を駆使した独自の表現を追求していきます。
鉢の文様として描かれたデザイン画。
ジュエリー作家として培った繊細さが光ります。
こうして透き通った美しさを持つガラス工芸品を生み出していったのです。
第1次世界大戦後女性たちが活躍し始め機能美が尊ばれる時代が到来。
自動車や電気も普及し急激に社会が変化していきます。
ラリックは時代にいち早く対応し新しい照明器具をデザインします。
柔らかい光が大好評でいくつものバリエーションが作り出されました。
更に魅惑的な光を放ったのが華やかなディナーの食卓を飾る置物。
幻想的な光の彫刻は室内を一気にモダンな世界へと変貌させました。
そしてラリックは光あふれる巨大な噴水で世間を驚かせます。
その高さ15メートル。
1925年の博覧会。
ガラス工芸家としての名は不動のものとなりました。
絶え間なくガラスの可能性を追い求めるラリック。
これはオパルセント・ガラスという光で色が変化するガラス。
順光の時は青ですが後ろから強い光を当てると赤く変わります。
日本に関係する作品も展示されています。
「トウキョウ」や「ニッポン」と名付けられたモダンな食器類です。
これは昭和天皇が皇太子時代にヨーロッパを旅行した時パリ土産として購入した花瓶。
日本に一番早く入ったラリックの作品と言われます。
光によって映し出される世界の美しさそうしたものにラリックは誰よりも敏感だったように思います。
透明なガラスで一瞬のうちに逃げてしまう美しさそういうものをとどめたいそれを私たちの平凡な生活の隅々にまで幸福感を作り出したい。
それがあのラリックのガラス工芸の願いだったように思います。
ラリックはアール・デコという時代の象徴となる美しさの形というものを作った人ですからだから時代によっては否定されてた時もあったと思うんですけどもでも自然を意匠としたラリックの装飾性や作品って素直に見て楽しいというふうに感じますよね。
そうですよね。
当時どう使われたのか想像しながら見たいですよね。
それではその他の展覧会です。
ふわふわとした毛並みはぐっすりと寝入る子犬。
犬の作品を集めました。
いにしえから愛されてきた犬。
素朴さがにじみ出る埴輪です。
絵画では主に脇役だった犬。
主役に躍り出るのは江戸時代に入ってから。
円山応挙が描いたのはころころとかわいい子犬たち。
思わず首をひねって下を向く浮世絵美人。
子犬が足元にまとわりついています。
これは西洋から渡来した洋犬。
江戸時代初期から現代に至るまで犬は主役として描かれてきました。
犬のさまざまな姿を紹介する展覧会。
900年を超える歴史を誇る修験道の総本山京都・聖護院。
江戸時代に仮御所となった由緒ある場所。
華やかな襖に囲まれています。
京都・龍谷ミュージアムで聖護院の名宝を紹介しています。
中でも豪華な「孔雀図」。
孔雀明王にちなみ修験道で大切にされている鳥です。
今回本尊の不動明王も展示しています。
優しげにも見える表情。
平安時代の貴族好みの反映と考えられています。
神奈川県立近代美術館葉山で日本と韓国の近代美術の展覧会です。
晴れた空ないだ水面。
藤田嗣治が描いた朝鮮半島の風景です。
日本から訪れた長谷川朝風は失われつつある昔ながらの風俗を題材にしました。
一方イ・インソンが描いたのはモダンな観葉植物と伝統的な家具が入り交じった室内の光景。
また日本の文化学院を出たユ・ヨングクは新しい表現に挑戦し続けました。
ユ・ヨングクの仲間でもあった村井正誠。
航空写真を元に描いた作品です。
黒一色。
まるで水墨画のような味わいの絵。
アメリカの抽象表現主義の巨匠バーネット・ニューマンの展覧会が滋賀県甲賀市のMIHOMUSEUMで開かれています。
ニューマンの「十字架の道行き」は15点から成ります。
8年の歳月をかけて描かれました。
抑制された色彩で究極までそぎ落された表現。
ニューマンの特徴である縦の線がさまざまな表情を表します。
20世紀抽象絵画の金字塔と称されるシリーズ。
日本初公開です。
今月その地下に宝物展示室がオープンしました。
そのメインの展示は徳川二代将軍・秀忠の御霊を祀る霊廟の模型です。
第二次世界大戦の戦火で増上寺の貴重な建造物の数々が失われました。
秀忠の霊廟もその一つです。
名高い国宝だった霊廟は模型が作られおよそ100年前の日英博覧会で披露されました。
そしてその模型が思いがけずイギリスロイヤル・コレクションで発見されたのです。
これは今回の展示に合わせて修復された霊廟の模型です。
拝殿は落ち着いたたたずまい。
奈良時代から伝わる様式です。
そして本殿には鮮やかな色彩。
霊廟に初めて取り入れられた唐様です。
この本殿の柱や壁面などは内部の装飾をよく鑑賞できるように分けて展示してあります。
本殿は本来こういう姿です。
軒の部分に見えるのは悪い夢を食べる獏。
模型の修復作業によって建物の色鮮やかな姿がよみがえってきました。
模型を発見したコールドレイクさんです。
もうこのぐらいの柱を見つけてああこれは確かに台徳院霊廟だと分かりました。
本当に感動してもう涙がポロポロと出てきた瞬間でした。
もしまだ徳川霊廟が増上寺に残れば世界遺産レベルのものになったと思います。
増上寺所蔵の「五百羅漢図」などと共に宝物展示室で常設展示されています。
「アートシーン」でした。
2015/04/26(日) 20:45〜21:00
NHKEテレ1大阪
日曜美術館 アートシーン ▽“アール・デコのガラス工芸 ルネ・ラリック”展ほか[字]
「アール・デコのガラス工芸 ルネ・ラリック」(北澤美術館(長野) 4月1日〜11月29日)ほか、展覧会情報
詳細情報
番組内容
「アール・デコのガラス工芸 ルネ・ラリック」(北澤美術館(長野) 4月1日〜11月29日)ほか、展覧会情報
ジャンル :
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
情報/ワイドショー – その他
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