こんばんは。
これでわかった!世界のいまです。
きょうはまずきのうネパールの中部で起きた大地震についてお伝えします。
発生から丸一日がたち、これまでに2100人以上の死亡が確認されています。
首都カトマンズには外国の救援隊も到着し始め、救出活動が本格化しています。
現地にはNHKの取材班が入りました。
こちらカトマンズでは今も余震が続いており先ほど2時間ほど前にも大きな揺れを感じました。
私はこのときカトマンズのホテルのロビーにいましたが30秒ほどの横揺れが続き宿泊客やホテルの従業員らがホテルの外に一斉に避難し、一時騒然としました。
またホテルの窓ガラスが地面に落ち、粉々に砕け散っていました。
私の後ろにある広場にも、余震が起きるたびに多くの人たちが避難して集まってきています。
ネパールの警察によりますと今回の地震でこれまでに2123人が死亡し、4743人がけがをして病院で手当てを受けているということです。
被害が大きかった地域では警察や軍、それに市民が倒壊した住宅などの下敷きになった人の救助活動を懸命に進めています。
しかし、ネパール政府には救助に必要な重機が足りず、ネパール政府は、きのうから国内の建設会社に重機の提供を求めているということです。
ネパールの日本大使館によりますと現時点で日本人の被害の情報はないということです。
しかしこちらでは依然として通信状況が悪く確認は難航しているということです。
ネパールには日本人1100人以上が住み、登山などで大勢の観光客が訪れているとみられます。
大使館では、引き続きネパール政府と連携して日本人が宿泊するホテルや各地の病院と連携するなどして情報収集を進めています。
きのう、ネパール中部で発生したマグニチュード7.8の大地震。
ネパールからインド北部にかけての広い範囲で強い揺れが観測されました。
ネパールの警察によりますと、これまでに2123人の死亡が確認され、4000人以上がけがをして、病院で手当てを受けているということです。
多くの歴史的建造物が倒壊し観光名所となっている高さ50メートルの塔も、ご覧のように倒壊しました。
崩れたがれきの下には50人が閉じ込められているという情報もあり救助活動が行われています。
一方エベレスト周辺には、地震が発生したとき1000人以上の登山者がいたとみられています。
地震による雪崩に登山者のベースキャンプが巻き込まれこれまでに17人が死亡したということです。
東京飯田橋の旅行会社です。
この会社が企画したエベレストの登頂ツアーで日本人12人が現地を訪れていました。
地震は、一行がベースキャンプで休んでいたときに起きその直後、すぐ近くで雪崩が発生したといいます。
これがエベレストの地図でこちらのほうからエベレストのベースキャンプのほうに崩壊しました。
雪崩がドーンと落ちてきました。
地震が発生した瞬間に、テントから出てと言って、大きな岩を見つけて、そこに全員で隠れていたんです。
そこに爆風がぼーんと飛んできまして、なんとか呼吸をしながら爆風が行くのを待っていました。
その間に全部テントが飛ばされた。
テントの中にあった水や食料、登山用具は、雪崩に伴う強い風で吹き飛ばされましたが全員無事だったということです。
しかし取材中にも、参加者の安否を確認する電話が鳴り続け対応に追われていました。
旅行会社では現在、現地と電話でやり取りを重ね、いつ下山すれば安全なのかを協議しています。
政府は、現地で行方不明になっている人たちの救助活動を行うため、警察や消防など、およそ70人で作る国際緊急援助隊を派遣しました。
この地震を受けてアメリカやフランス、中国などもネパールへの部隊の派遣を表明し各国による支援が始まっています。
スタジオには国際部の菅谷史緒記者です。
よろしくお願いします。
まずネパールの場所なんですけれども、日本から直線距離で1500キロあります。
首都が、カトマンズです。
切り取った部分を拡大したものがここにあります。
まず震源の場所なんですけれども、どの辺りなんでしょうか。
こちらになります。
首都のカトマンズから大体、北西に80キロほどです。
南から平原が続いています。
ぐっと標高が上がっています。
被害の状況なんですが、どこまで分かっているんでしょうか。
今分かっているところなんですが、この震源から西に向かったポカラという町があります。
この周辺は、それほど被害は受けていないんではないかと思われます。
被害の情報は入っていないという状況です。
それに対して震源から東、カトマンズにかけての地域で、被害の確認がされています。
震源の周囲にはいくつかの町があります。
ゴルカという町です。
マナカマナもあります。
古い都であったり、ケーブルカーやロープウエーがあります。
外国人にも知られている観光地です。
ゴルカの場合は100人ほどが、死亡したという情報が入っています。
マナカマナのほうも寺院などが倒壊しているという情報が入っています。
エベレストでも雪崩が発生しましたね。
ご覧いただけますように、東西に広がっています。
エベレストのベースキャンプでも雪崩が起きました。
これまで分かっているのは首都カトマンズ、とにかく大きな被害を受けたということが分かっていますがどんな特徴がある場所なんでしょうか。
カトマンズは私も何度か取材で行ったことがあるんですが、地形としては、盆地状の地形になっています。
伝統的な建物や建造物があります。
土産物屋さんが並んでいます。
ここも寺院があった場所です。
こういったところが崩れて、大きな被害が出ているようだということです。
とても密集した所ですね。
100万人の人たちが住んでいまして、限られた土地を奪い合うように、住宅、商店街、ビルなどが立ち並んでいます。
朝見たニュースだと犠牲者の数がどんどん増え続けているということなんですが救援活動はどのくらい進んでいるんでしょうか。
ネパールの軍が出て、救援活動にあたっているわけなんです。
いくつかの課題があります。
日本と比べて、救助に使うような建設用の大型機械が、たくさんありません。
数が限られています。
人々は、がれきを素手でかき分けています。
山が多いですね。
村もいくつも点在していると聞いたんですが、重機が入りにくいということでしょうか。
町の中でも細い路地が入り組んでいるので入りにくいんです。
震源の辺りもそうですが、川が流れて谷があります。
急な斜面に集落が点在しているところが多いんです。
道路も曲がりくねって走っていますし、その幅も非常に狭くて、対向車が走ってくるとすれ違うのも、やっとだというところが多いわけなんです。
ふだんから携帯電話も通じにくい地域もたくさんありますから、もともと近づきにくい場所もたくさんあるんです。
全容が分かるにはまだまだ時間がかかるということなんですけれども救援活動が入っていますが、とにかく時間との闘いですね。
72時間というのは重要な時間になるわけですけれども、隣国のインドからは、すでに救援部隊が派遣され到着しています。
ほかにもアメリカ、フランス、中国、パキスタンという国々が、資金の面でも援助をしますという表現をしていたり、これから援助隊を派遣すると表明しています。
日本でもこれから救助隊を派遣することになっています。
菅谷さんはこのあとまさに現地に向かうわけですね。
このあとカトマンズに向かいます。
気をつけて行ってきてください。
ありがとうございました。
菅谷記者とお伝えしました。
きょうはこの方をお迎えしています。
きょうのゲストは春香クリスティーンさんです。
地震のニュースをお伝えしていますが、ブログを拝見しましたら、ネパールに行ったとか行かなかったとか。
ネパールに行ったことはありません。
日本のテーマパークでネパールの町並みを楽しんだことはあります。
報道を見ていると、きのうきょうけさと、死者の数がどんどん増えて少しずつ明るみになって、余震が続いているのが何よりも心配です。
今、何ができるかというのが課題になってくるんでしょうね。
もう1つ、気になるニュースです。
後ろに注目してください。
次のニュースは、こちらです。
今、世界で急速に普及している小型の無人機ドローンについてです。
今月22日に総理大臣官邸の屋上に落下しているのが見つかりました。
このニュースはドローン大国、アメリカでも注目されました。
ニューヨーク・タイムズも大きく伝えました。
22日、総理大臣官邸の屋上でドローンが見つかった事件。
大勢の警察官が集まって官邸は一時、騒然となりました。
記事の中ではドローンを使ったテロなのではないかと報じていました。
実は、こうしたドローンがらみのニュースはアメリカでは特に注目され、連日のように伝えられているんです。
ことし1月にはホワイトハウスの敷地に墜落し、一時、周辺が封鎖され大騒ぎになりました。
市場規模が10年後には10兆円にもなると言われるドローン大国、アメリカ。
今、法整備の検討が日本でも進もうとしているけど、一歩先行くアメリカはどう規制しているの?アメリカ総局・渡部記者、説明お願いします。
はい、お答えしましょう。
このドローンの規制や活用については、今、アメリカでも議論のまっただ中なんです。
アメリカでは今、個人が趣味で使用する場合は規制はなく、航空当局のガイドラインが設けられているだけです。
ガイドラインは、ドローンを飛ばす高さがおよそ120メートル以下、ドローンの重さがおよそ25キロ以下とすることとなっています。
また、操縦する人が見える範囲で飛ばすことも求めています。
ただ、これでは十分じゃありませんでした。
小型カメラを使ってプライバシーを侵害するトラブルが相次いでいるんです。
アメリカの世論調査では、70%以上の人がもっと規制が必要と回答しました。
さらにドローンの用途が急速に広がっていることが、規制が追いつかない要因となっています。
こちらの映像は、アメリカの大手ネット通販会社が目指している、ドローンを使った商品の宅配です。
警察の捜査にも使われています。
ノースダコタ州ではトウモロコシ畑に身を隠した犯人の行方をドローンが一晩中捜索し、観念した犯人が捕まりました。
とはいえ用途が多岐にわたるほど、それぞれに合わせた規制の基準を作るのは難しくなります。
ドローンが持つメリットを損なわない基準作りが求められているのです。
アメリカでもドローンが普及するスピードにルール作りが追いついていないのが現状です。
さて、もうすぐ大型連休という方もいると思うんですが。
危ない。
海外旅行に行く方も多いと思うんですがきょうご紹介したいのは、日本からずっとヨーロッパのほうに飛んだこちら、昔から人気のあそこです。
フランスです。
フランスといえば、エッフェル塔ですとか、凱旋門ですけれども実は今フランスで世界が注目する新たな観光スポットが誕生したんです。
それを紹介してもらおうと思っているのが。
わくわくしちゃう。
広ーい。
ひんやりしてる。
今、俺が来てるのはフランス南東部のポンダルク洞窟。
世界で最も古い時代の壁画が公開されたんだヨーソロー。
見てくれよ、この壁画。
大体3万6000年前に描かれたらしく去年、世界遺産にも登録されたんだ。
ここまで見せておいてなんなんだが、この壁画実は本物そっくりに作った複製、つまり作り物なんだヨーソロー。
ここは新しくできた博物館。
総工費70億円余り。
この鍾乳洞も作り物とは思えないよな。
動物の骨だって実際にあったものを忠実に再現したんだ。
そして、この壁画だ。
戦う2頭のサイ。
一瞬を捉える観察力と表現力の高さに注目だ。
こっちは獲物を狙うライオンのよう。
今のヨーロッパには、もういない動物もたくさん描かれているんだ。
これは炭や赤土を使って押された手形。
鮮やかだよな。
ポンダルク洞窟の発見は考えられていた以上にはるか昔からヒトが文化的な暮らしをしていたことを示しているんだ。
すごい。
すべて再現です。
全部本物にしか見えないですよね。
今見えている壁画、これ、何でどうやって描いたと思いますか。
3万年以上も前ですよね。
鉛筆とかに見えます。
そういう説もあるんですが、実は、意外な理由があるらしいんです。
その答えは。
動物の骨の空洞に炭や土を詰めて吹きつけたんだ。
いわばスプレー缶だな。
洞窟が各地にあるフランスには壁画がたくさん残っているんだ。
というのも洞窟では雨風にさらされることがないから保存には最適なんだヨーソロー。
でも、なぜこんなものを描いたのか、いまだに謎だ。
狩りの成功を祈ったのかもしれないし。
動物たちを崇拝していたのかもしれない。
太古のロマンってやつだな。
3万年も前から壁画とか、やっぱり芸術の国ですね、フランスは。
フランスではほかにも、ラスコーの壁画、教科書に載っていたと思うんですが、そういう洞窟がほかにもあるんです。
それを発見したというのは、必ずしも専門家ではないんです。
一般の人なんです。
普通の人たちが見つけているんですね。
しかも、たまたま見つけたわけではないようなんです。
こちらをご覧ください。
洞窟ハンターのエリックさん。
会社勤めの傍ら、フランス国内の洞窟を毎週、探検しています。
今、熱心に通っているのは40年前に羊飼いが見つけたというこの洞窟。
誰も足を踏み入れたことのない場所が多くあるそうです。
みずから購入した測量機で、少しずつ奥へと進み世紀の発見を夢みています。
なぜエリックさんのような洞窟好きが多いのか、答えは子どもたちにありました。
この地域では中学校の体育で洞窟探検の授業を採用しています。
ここが、これから入って行く洞窟の入り口です。
私もヘルメットとハーネスをつけて準備万端なのでこれから行ってきます。
危険もありますが、フランスでは小さいころから本物にじかに触れて体験することを大事にしているのです。
早速、水たまりで何か見つけたようです。
残念、虫の死骸でした。
この日の授業は5時間にも及びました。
だけど、何だかみんな楽しそう。
必ず何か発見してみせる。
そんな好奇心が子どもたちの原動力となっているようです。
一緒に探検することで私まで楽しくなってきました。
そしてこの日、最大の発見が待っていました。
増水した水で高さおよそ20メートルまで持ち上げられ、挟まっていました。
いつのものかは分からないそうです。
この子どもたちが将来、歴史的な発見をする日も遠くはないかもしれません。
本当に楽しそうですね。
スイスでは洞窟に行かなかったですか。
洞窟には行きませんでしたが自然に触れる授業は多かったです。
授業に取り入れるなんて、よっぽど洞窟好きなんですかね。
洞窟に行った人に聞いてみましょうか。
中継がつながっています。
ヨーロッパ総局の竹田記者です。
そこは今、洞窟ですか。
これは雰囲気を出すために映像を合成していて私は今、パリのスタジオにいます。
実際に洞窟に入ってみて感じたのは真っ暗で静かな空間に入ると、五感が研ぎ澄まされるんですね。
洞窟好きの人たちは僅かな音ですとか空気の流れを頼りに奥へと進んでいて未知なるものを求めるロマンが洞窟にはあるんだなと感じました。
竹田さんは、博物館にも実際に行かれたんですか。
行ってきました。
博物館は、こちら時間のきのうオープンしたんですが、中には去年の夏からチケットを買って楽しみにしていた人もいました。
今回の博物館、実物もそうなんですけれども、とてもおもしろいのは入り口に近い絵はどちらかというと初心者が描いたような感じでそれが奥へと行くほどだんだん絵がリアルになってくるんです。
そして最後の、狩りをするライオンの絵があるんですけれども、そこまで来るとほんとにその迫力に圧倒されました。
今回の博物館のキャッチフレーズは、傑作、目覚めるというんですけれども、まさにそんな印象でした。
入場料はいくらですか。
入場料は13ユーロ、日本円でおよそ1700円くらいです。
子どもはその半額です。
映画館の入場料が10ユーロぐらいなので少し高めなんですが、こちらは景勝地なので、バカンスがてら訪れる人でにぎわいそうです。
竹田さん、ありがとうございました。
子どもが半額だったら行きやすいですね。
フランスに行くまでの飛行機代がかかりますね。
本当に楽しそうですね。
博物館と思ったら気軽に行けそうですね。
広さが気になりますよね。
8500平方メートルで、テニスコート3面ぐらいです。
今回の博物館はそのいいところ取りをして14面ぐらいです。
大型連休、フランスにぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
ネパールでは、今も電話がつながりにくい状況です。
ネパールで暮らす人たちも、祈るような思いで情報を集めようとしています。
日本では、4万2000人余りのネパール人が暮らしています。
東京・飯田橋にあるネパール料理店です。
5年前に来日したラマ・ススマさん。
お店で働いている最中にふるさとで地震が起きたことを知りました。
こちらがふるさとのマダン・クンダリ村です。
その村では両親や叔母が暮らしています。
地震が起きてから何度も電話をかけていますが。
お客さんに心配をかけてはいけないと笑顔で対応しますが、やはり気になるのは両親や友人のことです。
スマートフォンで現地の情報を集めます。
ラマさんを訪ねたのはきのうの夜だったんですが先ほど電話で話せまして、両親とご親族の方と電話がつながって、全員の無事が確認できたということでした。
2015/04/26(日) 18:10〜18:42
NHK総合1・神戸
これでわかった!世界のいま ▽ネパール中部で大地震・現地の被害状況と最新情報[字]
ネパールの中部を震源とする大地震があり、首都カトマンズでも建物が倒壊するなどの被害が出ている。現地の被害状況や最新情報を伝える。【ゲスト】春香クリスティーン
詳細情報
出演者
【ゲスト】春香クリスティーン,【キャスター】坂下千里子,井上裕貴
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