ボクらの時代 2015.04.26


今日の『ボクらの時代』は芸歴50年以上の俳優仲間とその2人が会いたかったというベストセラー作家
(水谷)しかしまさかこの3人でこうやってお会いするときが来るなんて。
(石橋)浅田先生の作品には僕5本ぐらい出てるんだよね。
僕はもう今までこれやりたいなと思って。
…と思ったらやっぱり誰かがやるんですよね。
ずいぶんね幾つか浅田作品でやりたかったものをいろんな方がやってて悔しい思いをしてきてる実は。
…で今回ね『王妃の館』で初めて。
うん。
水谷豊さん主演の映画『王妃の館』
日本映画で初めてパリヴェルサイユ宮殿で撮影
石橋蓮司さんも共演する笑いと涙のエンターテインメント
「ヴィクトル・ユーゴーには見えませんか?フフッ」
この原作を書いたのが…
45歳で『鉄道員』で直木賞を受賞
『地下鉄に乗って』や『壬生義士伝』など多くの文学賞に輝き映像化されています
「原野に戻るさ」
そんな浅田さんと話したかったという水谷さんと石橋さん
2人は40年以上の付き合いがありある共通点から仲を深めたそうです
蓮司さんが子役上がりだったってご存じでした?
(浅田)いやいや。
それもちょっとこの間聞いたんですけれども。
(浅田)これはイメージできないですよね。
子供をイメージできないですよね。
ススキ持ってわーいわーいって走ってた。
どういう映画ですか?例えば。
終戦直後の話で浮浪児の役とかいっぱい子供が出る映画で。
結構忙しかったんですよ子供ながらにね。
だからこの人も児童劇団だから。
そう12歳からなんですね。
どっかで番組作んないですかね。
「この人が子役だったときに」とか。
すごいおかしいですよでもそれ。
ただもうね子役上がりはみんな将来バランスを崩して壊れていくのが多いんでっていって二十数年前だと思うんですけど2人で子役上がり保存会つくろうかって言われて。
子役上がり保存会って。
だいたい変声期というか声が変わったりして急に背が伸びたりとかちょうど12歳から18歳ぐらいの間で大きく変わりますよね。
そこでだいたい駄目になってくっていうか。
子役で終わる人の方がはるかに多いわけでしょ?多かったですね。
子供のときから書いてたってことはないですもんね?結構僕子供のころからですよ。
えっ!僕もう中学1年生のときから原稿用紙今と同じみたいな原稿用紙使って。
書いてたんだ?小説書いてた。
えー?字書くの好きで。
あぁ。
子役みたいなもんです。
でも実際にプロっていいますかプロの作家といいますか小説家になったのはそんなに早くないんですよね?40歳ですよほぼ。
知ってましたか?あのファッション関係の。
何か聞いたことはありますね。
ファッション関係で。
自衛官。
自衛隊にも行ってたしね。
だからいやこれは別にデビューが遅かった…デビューできなかったっていった方が。
なるほど。
それが正しいですけどね。
でもあんまり自分で思い詰めたこともなかったし。
だいたい思い詰めたら駄目ですよね。
「どうしても」みたいな感じになったらねつらくてもうやってられなくなるから「おかしいな」ぐらいのね「まだかよ」みたいなその程度のね。
似てますねやっぱりわれわれと。
そうだね。
「この辺で」とか「こんなところで」とか「おいおい」とかそういうの好きですもんね。
そうだね。
何回も辞めようと思いますしね僕らの場合は。
それなぜかというと二十歳近くなってきてこのままこんなことで生きていける生活ができるんだろうかとかこのまんまじゃとても認めてもらえないなとか。
豊なんかもそうだろうと思う。
いつ辞めよういつ辞めようと思いながらずっとその連続でしたもんね。
若いころはいいんだけれども年とともに周りから追い抜かれていく感じ。
この業界とは別の世界世間…世界のね。
世間からね何か…。
追い抜かれていく感じ。
ありましたありました。
そのときにやっぱり「あれ?」「こんなことやってる場合じゃないだろ」とは思うんですよ。

共に子役出身の水谷さんと石橋さん
俳優を続けることの迷いをなくしてくれたのは私生活での大きな出来事でした
この世界にずっといるとホントに周りからこれ実は置いていかれてるんじゃないかって。
意思でやってないですよね。
子供のときのまま遊びの延長でずっとやってたからそろそろ自分の意思で決めなきゃいかんっていうみたいなことが。
でも結局大人になってもそうですけど一生やれるって断言できる仕事ではない。
ないですね。
全然ない。
定年退職はないけど自然退職があるから気が付いたら退職してたっていう仕事でもあるのでね。
だからもうこればっかりはね一生やるって決められない。
だからホントこれ本業って呼べるんだろうかって。
自分では本業だと思えないんですよ。
本業ってのは少なくとも自分でやると決めたら最後まで全うできるものを本業なんだろうななんて思ってて。
だからそういう意味では…。
駄目ですよね。
いまだに。
先生なんかも本書いてて全然売れなきゃプロといえないということに…。
もちろんそうです。
役者さんとわりと似てるところがあるんじゃないかなと思うんですよね。
思います。
どこまでできるか分からないけれどもできる限りやってみようと思ったのはやっぱり娘ができたときでしたね。
何かね僕が若いころに蓮司さんにねお嬢さんお一人でしょ。
で何か…。
アメリカ。
アメリカに留学してて。
僕はまだ結婚してなくてそのときに蓮司さんに「お前ね人生を変えてくれるのは娘だぞ娘」って僕に言ったことがあるんですよ。
そうですか。
そのころ僕まだ娘もいなかったんで「そうですか」「そういうとこあるんだ」なんて思ってたぐらいだったんですけど。
一人娘?はい。
あっ皆さん3人一人娘。
あっそうなんですか。
僕も一人娘。
あっそうですか。
娘さん何…。
娘生まれたときにやっぱり…。
生まれたときに考えたっていうんじゃなくて小さいときにうちの子はね僕のやってる仕事を昼間やってる仕事をね仕事とは言わなかったんですよ。
何かお店とか商売とか言ってたんですよ。
それでうち帰ってきて原稿書き始めるとパパはお仕事って言う。
それをね僕が教えていたのか冗談で言ったことを信じたのかどうか分からないけどね言われるたびに刺さりましたね。
だからいつかこれを本当の仕事にしなきゃいけない。
でも人前には絶対に生活って言葉を出したらわれわれ仲間では駄目だったんだよね。
絶対言ったら…「生活?」「生活俳優?」みたいな。
「生活俳優なの?」とか言われる。
「生活なんかどうでもいいんだよ」みたいな無頼派を気取りながら実はすごく保守な感じ。
ハハハハ。
皆さんのお仕事っていうのは団体で必ずやるじゃないですか。
集団で。
はいそうです。
だから僕いつもロケ現場に行ってうらやましいなと思うのはあの活気がうらやましいんですよ。
みんなで一つのものを作り上げるっていう。
だけど僕ら結果的にそれを生産するのは自分一人で書斎の中のこの原稿用紙の升目を一字ずつ埋めていく作業でしかないわけですよね。
だからやっぱりその孤立感っていうのかなそれは孤立感孤独感っていうのはいつも同じでねまったく売れない何十年も売れなかったときの若いころの自分と今の自分っていうのはどこも変わりないんですよ。
原稿用紙に向かっちゃうと。
なるほど。
分かるよね。
例えば僕らだといい作品なんだけど監督が駄目だからとか。
そうね。
共演者が駄目だからなって何かどっかでね言い訳ができるじゃないですか。
先生の場合は全部…。
誰のせいにもできないですからね。
監督であり。
勇気がいることだと思いますね。
あともう一つはねお客さんの顔が見えないっていう違いもあるんですよ。
あぁなるほど。
自分がどう書くかは分かってもどう読まれるかってことはこれは結論はその場では出ない。
このもどかしさっていうのはある。
映画館へ行ってもご覧になる?…ときもあります。
あります。
それで反応すごく分かりやすいですよね。
分かりやすい。
マスクしてね。
分かんないようにして一番後ろの席に。
一番後ろなのにそれより下がろうとするあの感じで。
終わったら真っ先に出る?そう真っ先に暗いうちに出て。
どれだけ売れたとか映画でいうとどれだけお客さんが入った。
舞台でいうとどれだけお客さんが入った。
それってやっぱり分かりやすいバロメーターでもありますものね。
気にはなりますけどね。
これはでも気にはなっていても気にしてないみたいな顔をするのが難しいんですよ。
小説家は。
ハハハハハ。
気にならないわけないんですけど。
分かります。
分かります。
それは私は芸術家だからそれは別に収入ですとか売り上げですとかそういうことは私とは無縁の世界の出来事でっていうポーズをね。
ポーズを取り続けなければ小説家の神秘性は維持できないんですよ。
そうですね。
だから「増刷になりました」って編集者からもうとっても喜んで電話かけてくる場合があるんですけれどもそういうときも「ありがとう!」なんて言っちゃいけないんです。
(笑い声)そうじゃなくてやっぱり今はもう次の仕事に掛かっているからそのことを忘れたというような「あぁそう。
ご苦労さん」って言って電話を切るぐらいでなければいけない。
いけないんですね。
切った瞬間にここが…。
いや切った途端にガッツポーズですよ。
競馬が好きなんですよ。
何でお前急にそんな。
思い出したこと言っとかないと忘れちゃうじゃないですか。
競馬が好きなんです。
さっきエレベーターの中で「初めまして」言ったときにねおかしくてしょうがなくてね。
僕は20年以上前からお会いしてるんですよ。
あぁそうですか。
何度も競馬場で擦れ違っているという石橋さんと浅田さん
そして水谷さんも競馬に夢中になった時期があるそうです
何がそれほど3人を引き付けたのでしょうか
ホント感心なことにね奥さまご一緒で。
あぁそれそうなんですよね。
緑魔子さん。
一番の夫婦の共通言語を持てるんですよね。
馬の話をすると。
素晴らしいですね。
娘が腹膜炎になっちゃって入院したときにちょうど稽古場公演っていうのをやっててお金がなくなっちゃったんですよね。
そのとき有馬記念で。
あのう…ハハハ。
1万円女房と2人で。
それが22万〜23万になったんですよ。
それで入院費を払えたんで。
へぇー。
彼もすごいんですよ。
えっ競馬やるんですか?えっ知らない。
すごいんですよ。
何で今まで黙っていたの?黙ってたわけでは…。
彼は…彼はねすごいんです。
僕はねあのう僕ホント賭け事やらないタイプなんですよ。
ところが競馬…。
たまたまねフジテレビに仲のいい友達がいるんですけど。
今も付き合いがあるんだけど長い付き合いがいて。
その彼がね。
「やろうよ」みたいなそんなところから始まった。
…ではまっちゃったと。
はまりましてね。
あるときに。
いやもう…。
もうこっから先言えませんね。
(笑い声)ホントよく仕事で一緒になると2人でよく競馬の話して。
彼はまたぱっ!がーん!っていっちゃったりする人だったんです。
今はだいぶ自制してるらしいんですけど。
非常に反省して。
どーんといっちゃうんですか。
どーんって。
どーんと。
ハハハ…。
何かこう性格…自分の持つ性格みたいなのありますかね。
好きとか嫌いとか別にどこまで壊れるのか自己破滅型みたいなところがちょっとねどうしてもあるんでしょうかね。
あのね壊れていく自分っていうのがいいんですよ。
そうなんですよね。
そうなんですよね。
ギャンブル極めた人は同じこと言う。
自分がどろどろに。
もう自我崩壊。
それでいつも偉そうなことを言っている僕はどこ?みたいな。
私は誰?みたいな感じにね。
ただ自動的に金が消費されていくことにこれに何の疑いも持たなくなっている自分がいいんですよ。
せめてもの慰めでこれ誰かの役に立ってるだろうみたいな思い始めるじゃないですか。
この負けてる感じ。
でもどんってやられたときに僕ね鏡見る癖がついてるんです。
どんってやられてうわってなったときに走ってって鏡見るんですけどこんないい顔芝居じゃできない。
うわー。
これホントに何かがもう。
それ何?青ざめてる?芝居じゃこんなに青ざめることはできない。
えぇーっていう感じで。
すっごくいい顔。
名前を覚えらんなくなったですね。
あぁーそうなんですよ。
昔はねホントによく名前をね。
せりふ覚えらんないくせにね馬の名前だけはねよく覚えてたんですよ。
それでもせりふだけは忘れるってことはないでしょ?覚えが悪くなっても。
でも諸先輩によく言われてました。
いつか苦しくなるって。
今はいいけどホントに苦しくなるって。
昔なんか一読で覚えたぐらいのせりふとか。
少し読めばいい。
今だったら100回以上やりますよね。
つまり生理に起こせないと覚えられないんですよ。
ここで覚えるもんじゃないからせりふって。
体で覚えていかないとそのせりふと肉体がなかなかドッキングしてくれないんですよね。
俳優の場合は向こうからの刺激によって自分が思ってたイメージよりも「そうだったこういこう」とか「あっこっちいこう」っていうのがあるじゃないですか。
でも小説家はそれがないですもんね。
例えば他の方の小説を読んで…あるんですかね?刺激受けるってことはありますね。
あるんですか。
すごくありますそれは。
だから僕は書く分の何倍も読むようにはしてますね。
たいがい僕は朝早起きして午前中執筆なんですよ。
午後は読む時間なんですよ。
だからもうそれそういうふうに分けちゃってるので。
あのう物語というものがありますよね。
今度はいつか書いてみようみたいな。
限りなく持ってるもんなんですか?これがですね…。
これが聞きたい。
怖いのはね常に思い浮かぶんだけれどもほとんどはその瞬間に夢みたいに消えてなくなってしまうものが多いんで。
メモしときゃいいんだけれども僕何かメモって嫌いなんですよ。
筆無精なんですよ。
筆無精って…。
学校のときもノート取るの大嫌いだったし今も手紙書くの大嫌いだし。
それは年取ってからじゃないんですね。
前から。
前からそうなんですよ。
だからねこれは傑作だっていうイメージだけが残っている。
ハハハハハ。
傑作を思い付いたということだけを覚えてる。
内容は覚えてない。
内容は何も覚えてない。
表参道歩いていてねここで前思い付いたんだよなっていう。
僕の方向音痴とおんなじで。
僕方向音痴じゃないですか。
行ったら帰り分かんなくなっちゃう。
覚えてるのは道じゃなくてあそこの仲居さんの顔覚えてるんだけどどこだったかなとか。
それは年のせいじゃないでしょ。
若いときから。
人間の意識ってその程度のものなんですよ。
だから過信しちゃいけない。
過信しちゃいけない。
考えて小説って考えてできるものではないんですね。
思い付くときってのはそれこそ交通事故みたいなもんでどーんとぶつかってくる感じですよね。
そういう感じ。
だからそれをいつも自分が受け止めるだけの受け止められるだけのアンテナを張ってなきゃいけないんですけれども。
一気にいっちゃうんですか?そうすると原稿用紙で20枚とか30枚っていうのがホント休まずに一気呵成に書きますよ。
そこまで行くのが…。
用意スタートまで行くのがわりと長いんで。
そのとき何もしていないように見えるんですよ周りからは。
これが困ったものなんですよ。
「競馬ばっかりやって」って。
遊んでるとかね。
その時間が大切なんだ。
ええ分かりますよ。
それはものすごく分かります。
役者さんだってイメージをね。
そうそう。
ええええ。
ですから「あの芝居をどうやって考えたんですか?」って言われても説明できないんです。
あるときふっと来てるんですよ。
おっ!来たっていう感じってありますよね。
そうするとそれをどう考えてどういうふうにっていうのは説明できなかった。
そうだね。
そういうことは結構多いですね。
嘘ついてる感覚ってありますか?嘘つくの仕事ですからね。
仕事ですか。
それは役者さんみんな同じでしょう。
確かにそうですね。
いかに自分の我を消すかっていう話で別人になるかっていう話でしょ。
でも確かにいつも自分を見てる人いるでしょ。
フフフフ。
どっかに。
あぁー。
必ずいるんですよ。
だから芝居してる本番中にいるんですよ。
「ちょっとしゃべるの遅過ぎるぞ」とか「もうちょっと早くしゃべって」とか。
それはどこか自分の意識がどこかで自分を客観的に見てるってことですね。
だから彼が優れてないともうここに…。
まったく駄目になっちゃうんです。
なるほど。
まぁ嘘はつかないまでもやっぱり盛りますからね話を。
ハハハ。
それは小説家のさがとして。
なるほど。
小学校のときにね担任の先生にささやかれたんですよ。
「君は嘘つきだから小説家になればいい」って言われたんです。
これホントにそうなの。
盛ってないです話。
これは…ハハハ。
話盛ってないです。
僕がすごい悪質な嘘を言ったかまぁ許し難い発言があったんだと思うんですよ。
だから呼んで叱られたってのは確かなんですよ。
でもそのときにねそうか小説家かと思っちゃった。
それは結構強烈なインパクトがずっと自分の中に残ってた?やっぱりね考えてみると作文はほとんど創作だったんですよ。
祖父が昨日死んだっていうような話を書いてねえらい怒られたことがあったの。
それ死んでないのね?死んでない。
(笑い声)「祖父が死んで悲しかった」っていうね。
なかなかやれないよ。
やれないやれない。
根っからの小説家っていうことなんじゃないですかね。
この仕事なくなったらやってけませんよね。
ハハハハハ。
そうだよね。
犯罪…全部犯罪ですからね。
いやでもねそれで人を幸せにしたりするんですから。
僕ね今思い出した嘘が一つあるんですけどね。
中学1年生のときみんな何かわーわー騒いでもうどうにもなんなかった。
担任のムラノ先生っていたんですけど数学の先生が。
それが怒鳴ってる。
怒鳴ってるんだけどみんなやまないんですよ。
そうしたらついに先生がキレて僕を名指しして「水谷!!来い。
廊下出ろ!!」って言って僕だけ廊下連れていかれたことがあるの。
「いいか。
頬を押さえて中に入れよ」って言うんですよ先生が。
何言ってるのか分かんなかった。
「頬を押さえて中に入れ」って廊下で言うんですよ。
「はい。
入れ」頬を押さえてこうやって入って。
そしたらみんながしーんとしてる。
「やられたよ水谷。
やられたよ」みたいな。
それをね先生にやられたことがあってそのとき「あっ先生ってこういう嘘つくんだ」って。
でもいい先生だなそれ。
いい先生だ。
嘘もだから何か役に立つんですねかなり。
「事実は小説より奇なり」っていういい言葉があるけどねやっぱり現実にはかなわんのですよ。
それを考えると嘘をつくのはそんな悪いことじゃないなっていうふうな気がしてきちゃうのね小説は。
俺たちの仕事の場合はあのう結局人間を演じるんですよね。
俺の場合幸いにして日本という国が真っ黒焦げから現在に至るまでを目撃できてそこで右往左往する人間を見れたっていうことが最大の財産なんですよね。
これがでかいなと思うんですよ。
事実を見ると小説よりもものすごく奇異なものもいっぱいあるからそれを持ち込めばいいんだみたいなね。
人間観察だなみたいなこと感じるんだけど何かね。
何でこんなに俳優をずっと続けられたんだろうってこう…。
またはずっと興味を持ってやってるんだろうと思うといつもあのう「人って何だろう」ってことなんだやっぱり。
いつもドラマとか映画ってストーリーがあってストーリーということはそこに宿命みたいなものがあるわけです。
こうなったときに人ってどうなるんだろうとか。
…でどうあったらいいんだろうっていうことを。
ずっと「人って何だろう」なんですね。
これがねいつまでも尽きないんですね興味が。
そうするとふとこう世の中に目をやってみると世界中で至る所でテロが起きてたりとか様々なことが起きて相変わらず人っていうのはいつまでも戦い続けるって。
そんなことすらまた「なぜ人ってそうなんだろう?」ってあらためてまた考え始めるんですね。
だからそれ以外のことは実はあまり思ってないかもしれない。
それは僕も同じですけどやっぱり小説の良しあしっていうのは人間をどのくらい書けてるかっていうことで。
これはいろんな文学賞の選考委員もやらせていただいてるけれども必ずその問題になるのは人間が書けてるか書けてないかっていう。
すごくそれが基準になるんですよね。
あともう一つ俳優さんたちとお話ししてうらやましいなと思うのはやっぱり肉体表現でしょ。
小説家は言葉による表現なんですよね。
純粋な言葉による表現しかないわけですよ。
だからここにねすごくこうじれったさを感じるっていうのが。
どんなに文章の修業をして自分がこれ納得いくようなの書けたなと思ってもねそれは決して完全ではないんですよね。
そこだから必ず自分の心構えとして考えているのは「言葉は汚れている」という大前提なんですよ。
だから人間の精神って僕の心の中にある思想というものはもっと純粋なものなんだけれども方便としてねこの言葉を使っている。
「言葉というのは最初から汚れているんだ」っていう気持ちを持って原稿を書くようにはしてるんですね。
そうしないといい文章にならないような気がするんですよ。
あぁー。
自分で陶酔していたり自分でそれに溺れていたりしたら。
すごく何かよく分かります。
ホントに素晴らしい言葉だと思いますよ。
せりふで表現できないことを常に求めるじゃないですか。
せりふで表現できないことを求めてる。
本を読んでても書かれてることじゃないことまで感じ始めるっていうのはまさにそういう世界があるからなのかもしれないですね。
「あっこれは石橋に当てて書いてるよな」っていうのをひとつよろしくお願い…。
ハハッハハハ。
それでは今日も素晴らしい一日を
2015/04/26(日) 07:00〜07:30
関西テレビ1
ボクらの時代[字]

水谷豊×浅田次郎×石橋蓮司

詳細情報
番組内容
これは、毎回、様々なジャンルで活躍する3人が集い、多彩な話題や事象を取り上げていくトーク番組です。出演していただくのは、学者、デザイナー、ビジネスマン、アーティスト、政治家、教師、映画監督、タレント…。一つのジャンルにとらわれることなく、今、旬で話題の人はもちろん、海外で評価を得ている人、大きな発見・発明を成し遂げた人、日本に感動を与えた人…、と多彩な顔ぶれ。
番組内容2
「日本のトップランナー」であり「先駆者」であり「成功者」でもある彼らが、何を語り、何を想うのかが番組の見どころです。また、この番組では司会者をおかず、あくまでゲスト達の、気負わないトークのみで番組を構成します。ある種、原点回帰とも言うべきシンプルな構成で、ゲストの顔ぶれと興味深いトーク内容を楽しむ番組。
日曜朝のリラックスした時間にフィットする、上質の番組をお届けします!
出演者
水谷豊 
浅田次郎 
石橋蓮司

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
バラエティ – トークバラエティ
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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