土曜ドラマ 64(ロクヨン)(2)「声」 2015.04.25


おみごとな富士山でした。

(石井)実はね…長官が視察でお見えになるっていうんだよ。
(三上)何の視察でしょう?
(赤間)ロクヨンですよ。
ロクヨン?
(赤間)14年前昭和64年にこの県警で初めて起きた本格的な誘拐事件。
(犬の鳴き声)三上広報官はその当時刑事として捜査に加わってたんですよ。
回想
(無線)「本部から追1現在地を報告せよ」。
追1から本部現在県道1号線を葵町方向に進行中。
もちろん知ってますよ。
(石井)それでね広報官線香をあげたあと被害者宅を出て車まで歩く間にねぶら下がりで記者会見をする事になったんだ。
あの…それが…。
記者との関係がかなりこじれてまして…。
匿名問題をはねつけましたので。
(秋川)県警に対して記者クラブの総意として申し入れます。
この妊婦の実名を明らかにして下さい!回答済みだ。
(赤間)それから時間がありませんので一両日中に遺族の了解を取り付けなさい。
それではロクヨン専従班に遺族の様子を聞いてみます。
回想・
(赤間)その必要はないでしょう。
あなたは遺族と面識があるはずじゃありませんか。
刑事部には持っていかずあなたが直接交渉しなさい。
いや〜それでは…。
刑事部長にはセッティングが終わったら僕の方から話します。
それまでは内々に話を進めなさい。
警察庁長官がお宅を訪ねたとなれば新聞は大きく記事にしてくれます。
視察は1週間後の木曜を予定していまして翔子ちゃんのお参りをさせて頂きたいと考えております。
遠慮します。
雨宮さん…。
(雨宮)ありがたいお話ですがその件はご遠慮します。
わざわざ偉い方にいらして頂く必要ありません。
理由は…特にありません。
うちと雨宮の間に何かあったのか?雨宮がうちを嫌うようになる事が。
(望月)はっきり言ったらどうだ?幸田メモの事が知りたいんだろ?幸田メモ?二渡を追い返したからお前が来た。
ちょっと待て。
なぜ二渡がロクヨンの事を調べてるんだ…。
その幸田メモというのは何だ?幸田というのは幸田一樹の事だろうがな。
ロクヨンの自宅班にいたやつか。
(望月)事件のあと辞職した幸田一樹だ。
やつは今何してる?行方知れずだ。
行方知れず…?はい。
どうした?
(諏訪)隣が匿名の件で本部長宛てに抗議文を出すと通告してきました。
やめろ!止めろ!どけ!お前だけにしろ!代表だけでいいだろ!どいて下さい!抗議しに来た。
戻れ!本部長!おい!正当な抗議だぞ!おい!あっ…。
おい!あっ…。
三上さんあんた醜いよ!我々は今後一切県警に協力しない。
来週の長官視察の取材はボイコットする!
(電話のボタンを押す音)・
(呼び出し音)
(電話が切れる音)
(石井)申し訳ございません!
(赤間)全くなんたる醜態だ!こんな無能な広報官がいる県警は不幸というほかありませんね。
(石井)おい!広報官!申し訳ありませんでした。
君!もういい!土下座で済んだら警察はいらないんですから。
まあ力ずくで抗議文を破った事は認めてあげます。
そんなものが本部長に渡っていればそれこそ県警は無能呼ばわりされますからね。
幸い明日は土曜日です。
この週末は冷却期間として記者との接触を断ちなさい。
その間に君がやるべき事は…ロクヨンの遺族の説得をする事です。
回想
(漆原)このピンマイクであなたの声をとってます。
できるだけ長く要求は繰り返し聞いて下さい。
話に詰まったらこれを出しますので。
お休みのところすいません。
(漆原)用件を早く言え。
ロクヨンの雨宮芳男の事です。
うちと何かありましたか?お前会ったのか?会いました。
いつだ?おとといです。
雨宮が警察を嫌うようになった理由を知りたいんです。
知らんな。
知らない訳ないでしょう。
お前ら警務に話す事は何もないって事だ。
聞くなら部長に聞け。
刑事部長が箝口令を敷いてるって事ですか?分かったらとっとと帰れ!何で刑事部が警務部を遮断するんですか?お前ら警務があら探しを始めたから部長がキレたんだろうが。
お前らって何ですか?ひょっとして二渡の事ですか?
(漆原)決まってるだろ。
俺と二渡は違います!赤間の手下がロクヨン嗅ぎ回ってる事に変わりはねえだろうが!自宅班にいた幸田一樹ですが…。
はあ?幸田?事件のあと辞めましたよね?それがどうした?メモはどうなったかと思いまして。
メモって何だ?例の幸田メモですよ。
やっぱりあなたは知っていましたか。
二渡も幸田メモの事をあなたに聞いたんですね?違いますか!?この野郎…俺にカマなんてかけやがって…。
幸田メモとは何です?知らん。
幸田の消息は知りませんか?辞めたやつの事まで知るか。
(ため息)分かりました。
ではこれで。
回想ざっと見ておいて下さい。
(無線)「邀6伊勢崎町に向かって片山3丁目交差点を通過」。
国道は捕捉1班が待機中です。
この県道はどうなってる?邀撃班が巡回中です。
(チャイム)突然すいません。
いえ。
参事官に折り入ってお話ししたい事がありまして。
ごめんなさい。
少し前に会社に出たのよ。
事件ですか?違うようでしたけど。
せっかく来てもらったのに。
いやいいんです。
どうも失礼しました。
あっあの…三上さん。
お嬢さんから連絡は?しばらく前に電話がありました。
無言電話でしたけど。
無言電話…?いつごろ?ひとつきほど前です。
ひとつき前…?回想・三上さんが出たの?最初の2度は女房で3度目は私が出ました。
回想あゆみなんだろ?どこにいる?何も心配するな。
今すぐ帰ってこい。
帰ってきてくれ!女房は今も4度目の電話を待ってるようです。
私も元婦警の先輩として何か美那子さんの力になれたらいいんだけど。
ご心配頂くだけでありがたいです。
失礼します。
ごめんなさいね。
失礼します。
よう。
お宅に寄りましてここだと伺いました。
そうか。
回り道をさせたな。
いえ。
誰もいなくて助かりました。
刑事部が警務部を遮断したそうで。
教えて下さい。
一体何があったんです?赤間警務部長から何も聞かされてないのか?何も聞いていません。
火種がロクヨンがらみだという事は承知していますが。
そうか。
遺族の雨宮芳男と会いました。
雨宮さんはなぜうちと切れたんです?言えん。
幸田メモとは何です?言えん。
赤間に聞け。
待って下さい!私は二渡とは違います!警務部に魂まで売ったつもりはありません!参事官教えて下さい!刑事部と警務部の間に何があるんです?本庁から…長官が来るその理由を考えてみるんだな。

(荒木田)広報が何の用だ?荒木田部長!お聞きしたい事があります。
(荒木田)お前だろう今朝の東洋!お前が流したのか?知りません。
とぼけるな!誰がお前に漏らしたんだ?捜査二課にいた時の部下か?誰が漏らしたかはこれから調べます。
まあいい。
そんなやつはすぐに分かる。
部長!お聞きしたい事があります!
(荒木田)部外者は出てけ!部長!三上!回想本庁から…長官が来るその理由を考えてみるんだな。
時効を意識した視察という事でしょうか?それ以上はあなたの知る必要のない事です。
幸田の事でちょっと聞きたい事があってな。
幸田さん?うん。
ロクヨンの自宅班にいた幸田一樹だよ。
もちろん知ってるけど?座って。
ああ。
ロクヨンの時雨宮宅に君が入ったのは確か…。
1月6日。
事件発生から翌日の昼過ぎに交代で。
それから3度目の電話が工場にあって…。
回想・はい雨宮漬物店です。
はい。
どうぞ。
・社長?社長?サトウさんという方から電話ありました。
(漆原)くっそ〜!工場にか!4時半。
葵町喫茶あおい。
俺たちが身代金の受け渡しに向かったあとも君は幸田たちと一緒にいただろ?その時何かトラブルはなかったか?トラブル?幸田さんと雨宮さんとの間に?幸田というよりも自宅班と奥さんとの間で何かもめ事はなかったか?最後までうちとの間にトラブルなんてなかったと思うけどなあ。
ああいう状況でしょ?雨宮さんも奥さんも警察に頼りきってすがるようだったし。
幸田が何かからんでいるはずなんだ。
あっ…幸田さんで思い出した事が一つある。
何だ?日吉君よ。
日吉?
(村串)ほら自宅班で科捜研から来てた人。
その彼が泣いてたの。
泣いた?
(村串)3度目の電話があって身代金を持ったご主人と三上さんたちも出たあとにしばらくして…。
回想
(すすり泣き)どうしたの?ちょっと…。
(すすり泣き)何があったの?
(すすり泣き)ちょっと…。
いいんです!奥さんのそばにいてあげて下さい。
お願いします。
(すすり泣き)
(村串)その日吉君に話しかけたのが幸田さんだったの。
幸田は日吉に何て?
(村串)聞こえなかった。
何か慰めてるみたいだったけど…。
科捜研の日吉か…。
分かった。
ありがとう。
うわっ出た!え?もうあんまりそっちに行っちゃわないでよ。
何だか刑事の目に戻ってるけど美那子さんにはあなたしかいないんだからね。
実はね…美那子には言えなかったんだけどうちにもあったのよ無言電話。
え!?3週間ぐらい前だったかな。
昼間に私が出たらすぐに切れて夜旦那が帰ったらまたあって今度は旦那が出てね「うちには警察関係者がいるんだぞ」とか言ってたら切れたのよ。
イタズラだっていうのか…?美雲さんの実家にも無言電話があったんだって。
ひとつきぐらい前に。
美雲ってうちの美雲か?そうよ。
少し前に婦警の集いの事で電話した時に聞いてみたのよ。
理由は言わずに。
婦警や元婦警を狙った変質者か…。
偶然かもしれないけど…無言電話にあまりこだわらない方がいいと思うの。
美那子にとってはその事実が消える事の方がつらいだろ。
あゆみちゃんにさよならって言われた気がするって。
無言だった事が今になってこたえてきてるのよ。
家から一歩も出ないなんてこのままじゃ美那子もたなくなるよ?ありがとう。
回想
(あゆみ)こんな顔私に押しつけやがって!
(頬をひっぱたく音)
(美那子)あゆみ…。
…やめてよ!その顔で私を見ないでよ!こんな顔もういらない!死にたい〜!何でこんな顔…!県警の三上です。
今更話って何ですか?息子はもう事件とは関係ないでしょうに。
息子さんが科捜研を辞められたのは誘拐事件と関係あるんですか?知りませんよ。
何があったかは…。
だけどあなたたちがさんざん息子を無能呼ばわりしたからじゃありませんか!無能呼ばわり…?もう…お話しする事ありませんから。
息子さんに会わせて下さい。
会えないんです誰も!もう家族だって…。
来月には39になるんですよ?息子は警察に人生を台なしにされたんですよ!
(すすり泣き)
(すすり泣き)
(すすり泣き)私の娘も引きこもりでした。
息子さんと気持ちのやり取りは全くないんですか?毎日…ドアの下に…手紙を入れてます。
一度も返事はもらえませんけど。
回想・
(雨宮)あおいあおい…あおい。
踏切…踏切の…ああここだ。
追1から本部喫茶あおい到着。
もしもし?雨宮です。
翔子を助けて下さい。
お願いします!翔子を助けて下さい。
お願いします!翔子を助けて下さい!お願いします!助けて下さい!お願いします!お願いします!お願いします!あなたたちがさんざん息子を無能呼ばわりしたからじゃありませんか。
警察に人生を台なしにされたんですよ!
(村串)その日吉君に話しかけたのが幸田さんだったの。
幸田は日吉に何て?
(村串)聞こえなかった。
何か慰めてるみたいだったけど…。
「君がどこにいるのか教えてほしい」。
お待たせ。
おお。
うまそうだな。
ねえ。
ん?みずきさんのお宅に行ったんですってね。
電話したのか?夕方みずきさんがくれたのよ。
何て?あなたがすごく大変そうに見えたって。
ロクヨンの事でちょっと聞きたい事があって行っただけだよ。
頂きます。
頂きま〜す。
「本当に大変かどうか分かるのは私だけだからね」って。
「もっとしっかりしろ」って…みずきさんに怒られたみたい。
お前はしっかりしてるよ。
そういえば…村串の家にもあったらしいな無言電話。
聞いてないか?…ええ。
いつ?何回?2回だ。
最初は彼女が出てその日の晩にもう一度。
旦那が出たらしい…。
まあそっちはイタズラなんだろうけど。
それ…うそかも。
え?うそ?いや私ねみずきさんに言ったのよ。
あゆみに…。
さよなら言われた気がするって。
無言電話はねそういう意味なんじゃないかって。
みずきさんその考えを打ち消そうとしてくれたのかも。
ほら…ね無言電話なんてよくある事だって。
ねえねえそうじゃない?そう思わない?そうかもしれないな。
私はね…私はあゆみにさよなら言われても平気なのよ。
どこかで生きてさえくれてれば。
さよならなんて言うはずないだろ。
あゆみはお前の声を聞きたかっただけだ。
あっ違う違う。
それは違う!あゆみが聞きたかったのはあなたの声よ!あなたに何か言いたい事があったのかもしれない。
私の声は聞きたくなかったし言いたい事もなかった。
だってさあなたの声を聞いてる時間の方がず〜っと長かった…。
もうよせよ!・あっ…!ねえ市内の番号!あなた出てよ。
え?早く!・…もしもし?課長…。

(石井)三上君?何でしょう?・
(石井)ロクヨンの遺族の方どうなったかと思ってね。
それは今やってます。

(石井)家にいてかね?困るよそんなんじゃ。
ただ糸口はつかめたので明日中にもう一度雨宮さんにあたってみます。

(石井)よろしくね。
はい。
では。
すまなかったな。

(子どもたちのはしゃぐ声)
(チャイム)回想
(無線)「本部から邀撃班現在地を報告せよ」。
(無線)「邀6伊勢崎町に向かって片山3丁目交差点を通過」。
(無線)「本部了解。
引き続き周辺の動向を注意せよ」。
・は〜い。
どちら様ですか?あっ三上です。
ずっと前にご主人と特殊犯係で一緒でした。
・三上さん。
はいは〜い。
覚えてますよ。
その節は主人が大変お世話になりまして。
捜査一課で結婚祝って頂いて…。
・や〜め〜て〜!いますか?あっ少し前に出てしまったんですほんの10分ぐらい前に。
中央署ですか?署ではないと思うんです日曜ですから。
仕事は仕事なんでしょうけど…。

(子どもたちのはしゃぐ声)ちょっと!静かにして!アハハハ…!すみません。
あっこちらこそすいません。
あの〜ご主人は今日もロクヨンがらみの仕事でしょうか?
(小声で)ロクヨンというのは…。
分かりますもちろん。
結婚してからずっとですもん。
ロクヨンと結婚したみたい。
犯人が捕まらないと主人もかわいそうですよね。
時効になって異動したんじゃ一生悔いが残るでしょうから。
主人は「三上さんに戻ってきてほしい」って「そうすりゃ捕まるんじゃないか」なんて言ってます。
まさか…。
本当なんですって!お酒飲むといっつも言うんです。

(子どもたちのはしゃぐ声)ちょっと静かにして!あっこれ…。
いいえ。
せっかく来て頂いたのに留守で…。
せっかくですから渡して下さい。
「魅寿」…。
それじゃあ。
あっあっあの…松川町にあるスーパートクマツってご存じですか?ええ知ってます。
パチンコ屋の並びの?そうです。
その店の入り口の近くに車を止めてるかもしれません。
ご主人が?トクマツで買い物するんで何度も見かけてるんです。
一度声かけたらものすごく怒って…。
「絶対近づくな」って私は言われてるんですけどね。
こんな所で何をしてるんだ?誰に聞いたんですか?たまたま通りかかったんだ。
誰かをマーク中か?トクマツの駐車場は張り込むには近すぎるな。
向こうのパチンコ屋の出入り口か?
(エンジン音)…出します。
仕事の邪魔をしに来た訳じゃない。
いえもう終わりましたから。
いいから続けろ。
俺だってロクヨンのホシが挙がってほしいと思ってる。
前を向いたままでいいから話を聞かせてくれないか?何でしょう?元科捜研の日吉の実家に行ってきた。
大体の話は日吉の母親から聞いた。
日吉はあの日雨宮宅で大きなミスを犯しキャップの漆原かお前らに無能呼ばわりされた…。
違うか?私は知りません!日吉はそれから14年間自宅で引きこもりだ。
その事は知ってたか?日吉は泣いていたらしいな。
雨宮が身代金を持って家を出たあとだ。
幸田が慰めてるのを見たやつがいる。
お前はその時何をしてた?覚えていません…。
本部との連絡に追われていたかと。
柿沼。
幸田メモって知ってるか?…何ですか?それは。
日吉のミスを幸田が書き留めたものじゃないのか?聞いた事ないです。
お前…上をかばって下を見殺しにするのか。
幸田もそれで辞めたのか?…出していいですか?お前の仕事を続けろ。
仕事は終わりました。
終わった?ここは人目につきますしどこか別の場所で…。
お前が人目につく所に…。
出します!出すな!三上さんもういいでしょう!幸田一樹か…!やめて下さい!そっとしておいてやって下さい!見てるだけなんです!見てるだけ?わざとか…わざと見える場所に車を止め警察を辞めた幸田を威嚇してんのか!そうです。
でも…でも違うんです!脅してるとか監視してるとかそういう事じゃないんです!ただの習慣です。
私にとっても幸田にとっても…。
お前…14年間ずっと…?
(柿沼)お願いです三上さん。
波風を立てないで下さい。
幸田に何もしゃべらせないで下さい。
何があった?幸田に言わせたくなければお前が言え!三上さん…私にも家族がいます。
俺にもいる。
お前と同じだ。
俺は俺の仕事でここにいる。

(ため息)テープレコーダーが回らなかったんです。
何!?それでホシの声をとり逃がしました。
とり逃がした…?自宅への脅迫電話はお前らが現場に入った時にはもう既に…。
もう一本あったんです。
公表された2本とは別に…もう一本あったんです。
それをとり損ないました。
三上さんたちが到着する少し前です。
回想奥さんこれ七五三の時ですね?はい。
今日の翔子ちゃんの服装はどういう…?
(柿沼)我々の準備ができてすぐでした。
回想・入電!入電!逆探要請!どうした?あれ…?日吉!えっ…。
何やってる!おい!おい!
(漆原)日吉!どうした!?もしもし?雨宮です!ホシは何を言ってきたんだ?ホシはただ…「警察には言ってないだろうな?」と。
回想言ってません!翔…翔子の声聞かせて下さい…。
(電話が切れる音)…もしもし?もしもし!?サトウさん!サトウさん!通話が短すぎて…逆探も駄目でした。
お前もホシの声を聞いたんだな?聞いたのは雨宮さんだけです。
ヘッドホンは?
(柿沼)日吉のサポートで間に合いませんでした。
回想
(雨宮)申し訳ありませんでした。
勝手に出てしまって。
すいません…。
すいません…。
すいません…。
すいません…。
(ため息)誰が隠蔽を決めた?時間の無駄だ。
言え。
…漆原班長です。
回想確認してみろ。
落ち着け。
落ち着け。
漆原は何て言ったんだ?
(柿沼)「この件は報告無用だ」。
回想この件は報告無用だ。
(柿沼)「雨宮さんも納得してる」。
回想
(漆原)雨宮さんも納得してる。
死んでも他言するな。
もし万が一の事があれば…お前の責任だからな。
班長…班長…。
落ち着い…。
班長…班長…。
班長!落ち着いて下さい。
今着きました。
あっこっちです。
向こうです。
おう。
それで日吉は…潰れちまったのか?幸田メモというのは何だ?翔子ちゃんの遺体が発見され…幸田は班長に食ってかかりました。
(柿沼)「本部に報告をあげて4人そろって腹を切るべきだ」と…。
班長は一喝しました。
それでも幸田は収まりがつかなかったんだな?はい。
幸田は報告書に録音ミスの事を書いて刑事部長の官舎に投げ込みました。
それが幸田メモの中身か…?恐らくは…。
当時の刑事部長も知ってた…。
組織ぐるみの隠蔽じゃないか!県警刑事部トップだけの極秘です。
歴代刑事部長の申し送り事項になってるそうです。
(ドアをたたく音)
(ため息)それでお前は塩漬けにされてるのか。
専従班から動けずに幸田の口封じをしてるのか…?幸田はさぞかしうちを恨んでるだろうな。
幸田は漆原班長に感謝してると思います。
何だと!?結婚してから初めての正社員なんです。
班長の口利きで…。
あいつが班長に土下座して頼んだんですよ。
「もう許して下さい!助けて下さい!女房子どもと普通の暮らしをさせて下さい」って…。
捜査一課長である参事官は幸田メモの事を本当に何も知らないんですか?歴代刑事部長の隠蔽を。
刑事部が潰されるかもしれません。
参事官はご存じなんですよね?長官が視察に来る理由を。
だから知ってどうする?刑事に戻りたいのか?参事官。
私は…どうすれば?どうすればよいか…ご指示下さい。
刑事として警務を生きるという事か?刑事は楽な仕事だからな世の中で一番。
刑事は犯罪を憎む本能は備わってない。
あるのはホシを狩る本能だけだ。
ホシを割り追い込み落とす。
それだけでいい。
本庁に刑事はいないんだ。
それはどういう意味でしょうか?持ち場に帰れ三上。
・回想・もしもし?雨宮です!・・はいもしもし。
スズキ理髪店です。
はい。
あこんにちは。
はい…。
はいはい。
すいません。
また参上しました。
もう一度だけお話しをさせて下さい!お願いします!お時間はさほどとらせません!どうぞ。
ありがとうございます。

(すすり泣き)申し訳ございません!出直してまいります!東京から偉い人が来るという話ですよね?出直してまいります。
私の方は構いませんよ。
来てもらって下さい。
木曜日でしたね。
お待ちしています。

(赤間)長官は線香もあげられるんですね?それでは長官が雨宮宅を出たあと少し歩いてから記者に囲まれるようセッティングなさい。
背景に雨宮宅が映り込むように。
絵が大事ですからね。
それは問題ないと思いますが…。
記者連中か…。
もうこの際あなたが謝ってしまいなさい。
匿名問題をクラブに謝るんですか?土下座でも何でもして取材ボイコットを撤回させればいいんです。
いやしかし…。
向こうが納得しないんだったらこれからは全て実名で発表すると言いなさい。
長官視察が成功すればいいんです。
それが終わったら問題を元に戻してまた好きなだけもめればいいでしょう。
なんて顔してるんです。
もう少しの辛抱です。
木曜日には終わります。
何が終わるんでしょうか?はあ?長官視察の本当のねらいは何なんでしょうか?ねえパパ!まだ?早く早く!ごめんごめん。
ここにあったよ!ハハハ!回想来週の長官視察の取材はボイコットする!もうこの際あなたが謝ってしまいなさい。
本庁に刑事はいないんだ。
私の方は構いませんよ。
来てもらって下さい。
どこに行ってた?本部長のとこか!?刑事部長のとこか!?おいこら!何をコソコソたくらんでる!?赤間部長は訪ねてない。
お前の邪魔はしてないはずだ。
お前はお前の点数を稼げ。
俺は幸田メモの内容を知ったぞ。
悪いが急いでんだ。
逃げんな!答えろ!あれを使って刑事部をどうするつもりだ!?本庁は…長官はこっちに来て何をするつもりだ!?お前には関係ない。
関係ない!?刑事部どころか下手すりゃ県警そのものをぶっ壊しかねねえんだ!それがどうした?何!?小事だ。
小事!?どこが小さい事なんだ。
県警も本庁もない。
警察は一つの生き物だ。
二渡!お前うちを東京に売る気か!ク〜ッ!ウッ!
(歌声)あれ美雲ちゃんどこ行くの?失礼します。
美雲さんいるとこれだよ。
いつもこんな感じじゃない…?ない。
氷要ります?ん?ありがと。

(歌声)美雲は帰せと言ったはずだ。
(諏訪)わざわざ来なくても。
あ…それならあの…広報官も一緒に飲んでいきます?車だ。
美雲は帰せ。
美雲の志願です。
どうしてもと言うから連れてきたんです。
それは分かった。
分かってないですよ!だから秋川も来たんです。
サツ官がイロを垂らして仕事をするな。
ムードメーカーですよ!抱かせる訳じゃありません!美雲は警察官です。
広報から記者対策を取ったら雑用しか残りません。
分かって下さい。
美雲が望んでるんです。
美雲を呼べ。
いいから呼んでこい!行くなと命じたはずだ。
なぜ背いた?…すみません。
ちょっと来い。
どこに行くんですか?傘は要りません。
寮まで送っていくんだ。
戻ります。
許さん!差別です!私は訓練を受けた警察官です。
職務としてここに来ました。
男はそう見ない。
女である事は変えられません。
それを利用していると思われるならそれでも構いません。
部屋が大変なのに見て見ぬふりはできないんです!きれい事はいい。
きれい事を言っているのは広報官です!私に指示して下さい!何でもやります!汚い事でもやります!本気で自分を生かしたいと思うなら警察を辞めろ。
なりたくて警察官になりました!やりがいも誇りも持ってます!警察では男しか生きられない。
男だって生き残れないんだ!ずるい…!…ずるい?あの部屋にいれば広報官が今どれだけ大変か分かります。
きれい事で済まない事も…手を汚さなければならない事も…。
だからといって私だけ汚さないようにしてきれいなとこ全部押しつけてそれでもまだ自分に汚れてない気持ちがあるってそんなのずるいです!つらいんです…。
私も…外に向かって警察の窓を開きたいんです!2015/04/25(土) 22:00〜23:00
NHK総合1・神戸
土曜ドラマ 64(ロクヨン)(2)「声」[解][字]

昭和64年に発生した未解決誘拐事件「ロクヨン」。三上(ピエール瀧)は、捜査に関わった刑事たちを訪ね歩く。次第に、事件の鍵を握る「幸田メモ」の存在を突き止める。

詳細情報
番組内容
昭和64年に発生し未解決の少女誘拐殺人事件「ロクヨン」。三上(ピエール瀧)は、遺族の雨宮(段田安則)が県警に強い不信感を抱いていることを疑問に思う。当時捜査に関わった刑事たちを訪ね歩くが、事件の鍵を握る幸田(萩原聖人)は退職していた。捜査一課長の松岡(柴田恭兵)も固く口を閉ざす。さらに、三上の行動の先には、必ず二渡(吉田栄作)の姿が。三上は、事件の背後に隠された、大きな暗い秘密を突き止める。
出演者
【出演】ピエール瀧,木村佳乃,新井浩文,永山絢斗,山本美月,萩原聖人,高橋和也,平岳大,きたろう,吉田栄作,中原丈雄,段田安則,柴田恭兵
原作・脚本
【原作】横山秀夫,【脚本】大森寿美男
音楽
【音楽】大友良英

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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