ららら♪クラシック「モーツァルト〜勝負をかけた名曲集〜」 2015.04.25


「ららら♪クラシック」今回は…。
クラシック界の寵児モーツァルトの特集です。
天真爛漫苦労を知らない天才作曲家というイメージが強いモーツァルトですが…その短い生涯は苦難や挑戦の連続でした。
意外にもモーツァルトは努力と野心によって何度もピンチに立ち向かっていたのです。
ゲストは俳優の山本耕史さん。
舞台でモーツァルト役を演じて感じた天才の苦悩とは!?今日はモーツァルトが人生の勝負どころで世に打ち出した名曲をご紹介します!今日はモーツァルトの名曲集です。
僕も大好きな作曲家ですから楽しみですね。
今日はですね舞台でモーツァルト役を演じられた事もあるというこのお方「ららら♪クラシック」初登場になります。
俳優の山本耕史さんです。
(一同)よろしくお願いします。
山本さんモーツァルト役を演じられた事もあると。
僕ねあのモーツァルトの肖像画はよく似てるって言われます。
似てますよ。
そうそう色白なんですよね。
そうなんですよ。
モーツァルトの役もやったんですけどそれと同時にサリエリというライバルみたいな役なんですけどもそれを同時に…。
一人二役で?そうなんですよ。
割とこう「天才」というかそういう異名というかありますけれどもこんなに苦労してる人いないんじゃないかなって逆に思ったんですよね。
今日は「勝負をかけた名曲集」という事でザルツブルクで生まれたモーツァルト彼が25歳で音楽の都ウィーンに出てきてからの人生における3つの勝負をご紹介していきます。
まず1つ目の勝負。
山本さんこれどのようにご覧になりますか?さてどんな挑戦だったんでしょうか。
拠点をウィーンに移したモーツァルトがまず最初に力を注いだのが自身で作曲したピアノ曲のコンサートでした。
公演は常に大盛況。
モーツァルトは貴族や皇帝までも魅了しました。
この時モーツァルトはまだ作曲家としてよりも…しかしモーツァルトはそれで満足はしていませんでした。
モーツァルトは自分がどんな音楽でも書ける作曲家である事を世に示そうと考えました。
そこで尊敬するハイドンが確立した人気の音楽ジャンル「弦楽四重奏曲」で傑作を打ち出そうとしたのです。
最も調和した表現力に富む音楽として当時…しかし4つの弦楽器で4楽章に及ぶ綿密な構成を立てるのは…そこでモーツァルトはハイドンの「弦楽四重奏」の傑作を徹底的に研究しました。
モーツァルトが残した「弦楽四重奏曲」の自筆譜です。
ペンで消した跡がここに…そしてここにも。
「ひらめきの天才」と呼ばれる事の多いモーツァルトですがこの作品では下書きを繰り返して何度も推こうしていた事が分かります。
2年後ようやく完成にこぎ着けたのが…その制作期間は早書きで知られるモーツァルトにとっては異例の長さでした。
それではモーツァルトの野心作努力の結晶とも言える「弦楽四重奏曲」をお聴き下さい。
第1の挑戦いかがでしたか?すごいです。
今でこそねこうなんかうっとりと聴けますけどその時代に衝撃的だったんじゃないかなと僕は思うんですよね。
楽譜を見てもその時代の…舞台の話ですけども「君の楽譜は音符が多すぎてこんなの弾けるわけがない」。
みんなが無理だと。
そしたらモーツァルトが「この人バカじゃないの?音楽ってこういうもんだよ」って言ってその人に説明をするシーンがあったんですけどその時代であれだけの…今バツいっぱい書いてありましたけどほんとに1小節にこんなに普通書かないだろっていう量だったみたいです。
実際ねこの作品を持って…こういうお言葉を頂けたのはモーツァルトさんいかがですか?アハハハハ!もちろんね褒められたら「やった!」って思ったと同時に「そんなわけない」っていうねなんか精神もきっとあったんじゃないかなと思いますよね。
ここにとどまるんじゃなくてまた違うものを生み出さなきゃと思ったんじゃないかなと思いますね。
まあそう言ってみればもう毎日なんですよ。
だからあの時のこの作品が勝負だったというよりは僕子役からやってるので昔小学校とか中学生の頃だと要するに敬語ではなくタメ語というか…大人の人にも。
それがだんだん自分がいつから切り替えていくんだろうっていう時に一時期ちょっとどうやって人と接したらいいのかなっていう時期があったんですよ156の時で。
でも「バイバーイ!」とか何とかだよとか言ってるとでもみんなもう大人として接してるのかなっていう時にピッて一日で敬語に切り替えたんですよ。
そうしたらすごく楽になってもう大人として扱われていたんだなという時にそれで勝負というか分からないけれども…その話で思い出しました。
モーツァルトは子供の頃からすばらしく才能がありましたからどこかでやっぱり大人になるところで人気がガクッと落ちるんですよね。
ピアノの天才少年だったもう背が伸びてしまったっていうところで宮廷からも声がかからなくなりますしそこの部分はもしかしたら作曲家として生きていきたいっていう気持ちのもとになったかもしれませんね。
そういう部分も重なってるかもしれないですね山本さん。
次なる勝負に移りたいと思います。
ここに「第2の勝負」とありますが見ていきましょう。
モーツァルトの活躍した…ウィーンでもイタリア語によるオペラの上演が盛んに行われていました。
幼い頃イタリアでオペラ修業に励んだモーツァルト。
ウィーンでの…しかし宿敵サリエリが牛耳っていたウィーンオペラ界でその機会はなかなか巡ってきませんでした。
そんな中モーツァルトの手腕に目をかけた劇場オーナーからじきじきにオペラの作曲依頼が舞い込んだのです。
千載一遇のチャンスをものにしようとモーツァルトはそれまでのオペラの型を打ち破る革新的な作品を書き上げます。
それが…独唱や語り部分が繰り返される従来のオペラに代わり複数の歌手が重なり合って歌う…「フィガロの結婚」では実に全体の半分を重唱にあてる事で起伏に富んだドラマチックな物語を表現する事に成功したのです。
それではモーツァルトがオペラ界に打って出た勝負の作品歌劇「フィガロの結婚」序曲を聴いて頂きましょう。
山本さんいかがでしたか?なんかねこう自分が演じた時の気持ちにちょっと今よみがえりましたね。
「俺はオペラを書くんだ」って言って飛び出したあの感じがその感覚が今思い出されました。
オペラ全体の中でフィガロと「魔笛」はトップ10に入る上演回数なのでもうここ100年とかで見てもそうですから…今びっくりしたんですけど要するにみんなで歌うっていう今でこそミュージカルだと右で自分の思いを歌って左で違う事を言って真ん中でまた合唱してるみたいなよくありますけれどもこれモーツァルトがもしかしたら一番最初にやったのかなって今思いましたね。
みんながそれを絶対守らないといけないと思っていたのにモーツァルトは違う。
そんなのはいいからちょっとこういう感じでいきたいっていうのがどんどんアイデアとして…もしかしたらあった人がいたとしてもそれを形にしてオペラにしてしまうっていうところまでは行き着かなかったのが…さあいよいよ最後の勝負見ていきましょう。
「第3の勝負」はこちら。
最後はどんな曲が出てくるんでしょうか。
1787年に入るとウィーンは戦争の影響を受け物価が急上昇。
市民の生活は困窮していました。
世間は音楽どころではなくなりコンサートは激減楽団も次々に解散され音楽活動の場が失われていました。
そして1790年モーツァルトの絶大なパトロンであった皇帝ヨーゼフ二世が逝去。
音楽愛好家だった前皇帝と違い新皇帝は音楽にもモーツァルトにもあまり興味を示しませんでした。
34歳となったモーツァルトは作曲しても披露する場がなく生活は借金に追われて行き詰まっていました。
ウィーンで残された音楽活動の場は新皇帝が唯一擁護した…モーツァルトはここに活路を見いだします。
教会音楽を取りしきる次席宮廷楽長に任命してほしいと新皇帝に願い出たのです。
しかし…それでもモーツァルトは諦めませんでした。
次なるチャンスに備えウィーンの伝統的な教会音楽の研究に励んでいたのです。
そんな時期を過ごしていたある日匿名の依頼主から…そこで書き始めたのが後にモーツァルトの教会音楽の最高峰と言われる「レクイエム」だったのです。
「レクイエム」とはカトリック教会での葬儀や命日に行われる儀式で演奏する音楽の事。
この作曲にかけたモーツァルトは14曲から成る壮大な「レクイエム」の構想を立てました。
14曲それぞれの個性を際立たせドラマチックで独創的な「レクイエム」を生み出そうとしたのです。
しかしこの時モーツァルトの体は病魔にむしばまれていました。
しかしその思いもむなしくモーツァルトは冒頭の1曲と僅かなパートを書いたところで力尽きたのです。
モーツァルトが再起の望みをかけた最後の作品「レクイエム」からお聴き下さい。
なんかしみじみしちゃいますね。
もうほんとに何度もあれなんですけれども…あとは頼むよみたいな事を言うシーンだったのですごくそのシーンをやっぱり思い出しましたね。
どっちともとれますよね。
僕その亡くなるシーンというかそこから立ち上がって舞台の奥の方に行くんですけど…振り返って終わるんですけど…そういう意味で…一人じゃないしという思いで舞台の奥に歩いてった思い出があります。
でもなんか今日は山本さんがモーツァルトの生まれ変わりのように代弁者のようにいろんな気持ちを語って下さってすごく身近に感じられました。
やっぱり興味深いというかどういうふうにも演じれる役なんですよね。
だから是非ねそういう作品があったらまた演じたいなと思います。
死ぬ年を過ぎましたよね。
それはどんなふうに映るんでしょう?そうですねそういえば。
僕だから実際の年ぐらいで多分演じてると思うんですよ亡くなるシーンを。
だからなんかどっかもうちょっとふくよかに彼を受け止めるというか振り幅大きくよりできたらいいなと思いますよね今だったら。
プランは出来てますね。
見たいですね〜。
モーツァルト魅力の尽きない人物ですね。
「ちょっと待った〜!さっきの話にはまだ続きがあるんだ。
僕に『レクイエム』の作曲を依頼してきた謎の人物がいたよね。
あれ後にヴァルゼック伯爵という貴族だったと分かったんだ。
その伯爵は作曲家に曲を作らせ自分の作品だと言って発表する趣味があったみたい。
でも僕が死んだあとの追悼演奏会で一足先に僕の作った『レクイエム』が演奏されてしまったんだ。
伯爵はそんな事は知らずに数か月後自分の作品として発表したらしいよ。
哀れだね〜」。
2015/04/25(土) 21:30〜22:00
NHKEテレ1大阪
ららら♪クラシック「モーツァルト〜勝負をかけた名曲集〜」[字]

「天才」と謳(うた)われ、苦労とは無縁のイメージが強いモーツァルト。しかしその人生はピンチの連続でした。今回は彼が人生の節目で世に打ち出した勝負曲を紹介します。

詳細情報
番組内容
クラシック界のちょうじ・モーツァルト。「天才」「天真らんまん」とうたわれ、苦労とは無縁のイメージが強いモーツァルトですが、実はその人生は幾度となくピンチに見舞われていました。今回は数多くのモーツァルト作品の中から、“天才”が音楽の都で生き抜くため、人生の節目で世に打ち出した、3つの勝負曲をご紹介します。弦楽四重奏曲「不協和音」から 歌劇「フィガロの結婚」序曲から 「レクイエム」から
出演者
【ゲスト】山本耕史,【出演】大学教授…西川尚生,【司会】石田衣良,加羽沢美濃,【語り】服部伴蔵門

ジャンル :
音楽 – クラシック・オペラ
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
劇場/公演 – ダンス・バレエ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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