ChatWorkは2015年4月27日、GMO VenturePartnersより第三者割当増資を実施し、3億円を調達したを発表した。
ChatWorkは、「お客にあわない」「他人資本を入れない」などの14か条を貫き、顧客メリットおよび従業員の満足度を最大化することに注力してきた。創業から14年、遂にその掟を破り、新たな一歩を踏み出すことになる。
同社の主力商品は2011年3月にリリースしたビジネスチャット「ChatWork」(当時の記事 「メールの時代は終了しました」 非常識な企業による非常識なコミュニケーションサービス「チャットワーク」が登場【増田(@maskin)真樹】)。
当初、収益のある事業を無償譲渡してChatWorkに集中。社長自らシリコンバレー(カリフォルニア州サニーベール)に移住し、アメリカとアジアにフォーカスしたグローバル展開を標榜した。
世界のスピードに追従することの意味
それから4年。
CEO 山本敏行氏の事業にかける思いとスピード追求に対する徹底ぶりは変わらないが(インタビュー記事)「現在の自己資金では、やりたいことをすぐに解決できるほど人を集めることができない」と頭を抱えていた。
山本氏は、今回の資金調達により、まず着手するのは日本を拠点とする開発者の増員。この2、3年で100名体制にする。
彼の目標は2018年までに、ChatWorkのユーザーを国内1000万人、海外で1000万人を達成すること。優秀な開発者を獲得し、必要な進化を遂げられれば、次はマーケッティング展開だ。ようやくアクセルを踏めることができたChatWorkは、2018年、世界で存在感を現すことができるのだろうか。今後に注目される。
【関連URL】
・チャットワークが資金調達を決断した理由、これからの決意。
http://siliconvalley.chatwork.com/2015/04/nextstage.html
グローバル展開には、莫大な力が必要となる。リソースだけでなく、熱意や、アイディアの集積もだ。ChatWorkの決断を支える投資家の方や支援者の方の力の真価が求められる事案になると思っている。
maskin
8才でクリエイター、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米の先端シーンに身を置きつつ生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど主要なIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの黎明期に寄与。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアッププロジェクトなどに関与。某大手キャリアのニュースポータルで編集デスクとしてゼロから数億PV/月のサイトへ成長させる。
過去 Techアート分野でRick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
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