米国:「村山談話継承を」…首相訪米を前にけん制

毎日新聞 2015年04月25日 10時49分(最終更新 04月25日 13時29分)

首相官邸に入る安倍晋三首相=2015年4月24日、山本晋撮影
首相官邸に入る安倍晋三首相=2015年4月24日、山本晋撮影

 【ワシントン西田進一郎】米ホワイトハウスのローズ大統領副補佐官やメデイロス国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長は24日、安倍晋三首相の訪米を前に電話で記者会見した。ローズ氏は日韓関係を悪化させている歴史認識問題について「過去の談話と一致する建設的な対応をするよう安倍首相に促している」と述べ、村山談話などを引き継ぐべきだとの考えを明確に表現し、日本をけん制した。

 安倍首相は、内閣として村山談話など歴史認識を巡る歴代内閣の立場を「全体として引き継いでおり、引き継いでいく」としている。ただ、今夏に出す予定の戦後70年談話については「同じことを言うなら談話を出す必要がないだろう」と述べ、村山談話などと同じ文言を使わない考えを繰り返している。

 また、メデイロス氏は、日米防衛協力の指針(ガイドライン)の見直しについて、「日米同盟における日本の役割が著しく拡大する」と期待感を表明した。

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題については「合意は順調に進んでいる」として安倍首相らへの謝意を表明した。

最新写真特集