埼スタでもドローン墜落騒ぎ

2015年4月27日6時0分  スポーツ報知
  • ドローン騒動があった埼玉スタジアム

    ドローン騒動があった埼玉スタジアム

 埼スタでも―。小型無人機「ドローン」が26日早朝、さいたま市の「埼玉スタジアム2002」場内に墜落したことが分かった。埼玉県在住の男性が空撮のため飛ばし、コントロールを失ったとみられる。22日には東京・千代田区の首相官邸屋上でドローンが見つかる事件があったばかり。周辺は一時騒然となったが、危険物などは検出されなかった。6月からのサッカー・ロシアW杯アジア予選の会場にもなっており、スタジアム側は、今後は警備を強化して不測の事態に備える構えだ。

 早朝から埼スタ周辺が騒然となった。26日午前6時ごろ、スタジアム警備室に、中年の男性が「『ドローン』がスタジアム周辺に墜落した可能性がある」と申し出た。同時に埼玉県警浦和東署にも通報し、警察官が急行した。スタジアム関係者に緊急招集がかかり、捜索が始まった。正午ごろ、場内に落ちたドローンが見つかった。

 スタジアム関係者によると、ドローンは白地に赤のラインが入ったもので、首相官邸に落ちていたものと同型機の中国・DJI社製「ファントム」とみられる。危険物などは付いていなかった。持ち主の同県在住の男性は、朝日を撮影するために飛ばしたが、途中で操縦不能になったと話しているという。機体に付いていた小型カメラは記憶媒体内蔵で、動画を空撮していたもようだ。

 回収されたドローンは、浦和東署で押収。スタジアム側は動画の破棄を求めるとともに、ドローンをスタジアム上空に飛ばすことが県都市公園条例の禁止行為にあたる可能性もあるとみて、関係各署と対応を協議している。同日、スタジアム内でのイベント開催はなかった。

 6万人規模の観客を収容できる埼スタはJリーグの浦和の本拠地で、6月から始まるロシアW杯アジア予選のホームゲーム全9試合が開催される予定。「今回の件は重く見ている」とスタジアム関係者。試合開催中の最悪の事態を防ぐべく、防止策を検討する。また、Jリーグや浦和、日本サッカー協会ら主催者と協議した上で、周辺の遠隔操作可能エリアの巡回警備を強化するという。

 同様の事態は他のサッカー場や屋外野球場でも起こりえること。今後は、スポーツ界全体で“ドローン対策”について考える必要性が出てくるかもしれない。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
社会
今日のスポーツ報知(東京版)