日本を代表するゲームソフト制作・開発会社であるスクウェア・エニックスでは、2012年8月に発売したオンラインゲーム「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」を支えるIT基盤として「Oracle Exadata」を採用し、ゲームをプレイする全ユーザーのデータを一元的に管理するデータベースとしてユーザー体験向上のために活用してきました。同社では、2015年4月30日発売予定のシリーズ最新作となる追加パッケージ「ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 オンライン」の提供に先立ち、ゲーム・コンテンツの拡充や対応機種の増加にともなう処理量の増大や同時接続ユーザー数の増加に備え、IT基盤の中核を支える「Oracle Exadata」を従来稼動してきた旧バージョンから「Oracle Exadata X4」へと移行しました。これにより、現行の「ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オンライン」において、ゲーム内でユーザーが保持できるアイテムの総数を増やしたり、ユーザー同士がアイテムを取引できる「旅人バザー」を統合するといったサービス強化を実現しました。
最新作の「ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 オンライン」では、プレイヤーが選択できる新たな職業の追加や新たな成長システムの採用、「すごろく」などの新ゲームの追加により、ユーザーあたりの管理項目が増え、処理量のさらなる増大が見込まれていました。「ドラゴンクエストX」では、「Oracle Exadata」のアップグレードにより、新しいハードウェアとソフトウェア機能を利用することでI/O性能を劇的に改善するとともに、データベース全体の性能向上を実現し、同時接続ユーザー数および処理量の増加に耐えうる高速かつ堅牢なIT基盤を構築しました。また、大規模処理をさらに効率化するため、スクウェア・エニックス「ドラゴンクエストX」開発チームと共同で「Oracle Exadata」の最適化を行いました。
スクウェア・エニックス 情報システム部 執行役員 西角 浩一氏は、次のように述べています。「今回のIT基盤刷新の成功は、『Oracle Exadata』の高い可用性・信頼性といったサービスレベルに加え、オラクルの全面的な協力体制の存在が大きなファクターであったと考えています。当社では最新のITインフラ技術を駆使し、グローバルにMMO(*)やクラウドゲーミングを展開しており、オラクルには、今後とも、製品のみならず、技術サービスの両面での高い品質を期待できるものと確信しております。」
* 多人数同時参加型のオンラインゲーム
本プロジェクトは、2012年の「Oracle Exadata」初採用からオンラインゲーム「ドラゴンクエストX」のシステム構築を支援してきた、新日鉄住金ソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区新川、代表取締役社長:謝敷 宗敬)との連携により実施されました。