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 福井県内の原発立地自治体では、敦賀市長選と同市議選、高浜、おおい両町議選が26日、投開票された。いずれも原発の存廃問題は大きな争点にならなかった。

 敦賀市長選は、5期務めた現職が引退を表明し、ともに原発推進を強調する無所属新顔同士が対決した。開票の結果、2度目の市長選に挑んだ元市議の渕上隆信氏(54)が、元自民党敦賀市支部幹事長の中村紀明氏(60)=自民推薦=を破り、初当選を決めた。

 敦賀市には日本原子力発電の敦賀原発2基、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」がある。敦賀1号機は廃炉が決まり、敦賀2号機ともんじゅは、断層問題などで運転再開のめどが立たない。選挙戦で、渕上氏は「市民が主役のまちづくり」を、中村氏は「自民党とのパイプ」を訴えた。

 関西電力の原発が4基ずつ立地する高浜、おおい両町議選(ともに定数14)でも、大半の候補者が原発推進を掲げた。