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【安倍首相訪米】「関係強化は決定的に重要だ」 米、対中対北で連携に期待

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【安倍首相訪米】
「関係強化は決定的に重要だ」 米、対中対北で連携に期待

訪米のため政府専用機に乗り込む安倍首相、昭恵夫人、岸田外相=26日午後、羽田空港(大山文兄撮影)

 【ワシントン=加納宏幸】オバマ米政権は、日本を「アジア重視戦略」の中心に位置付けており、安倍晋三首相の公式訪米を通じて日米関係をさらに強化することを期待している。特に、中国の海洋進出や北朝鮮の核・ミサイル開発をにらんだ日米同盟の役割拡大や、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の進展を重視している。

 首相訪米に当たり、アーネスト米大統領報道官は21日の記者会見で「日米は人権の尊重、民主主義という重要な価値を共有している。両国関係の強化は決定的に重要だ」と述べた。また、TPPを「注目を集める議題の一つ」とし、合意は日本経済だけでなく米国の企業や労働者の利益になると強調した。

 米政府は集団的自衛権の行使を容認した首相の判断を歓迎するとともに、「日本が地域の平和と安全により積極的な役割を果たす」(カーター国防長官)ことを期待している。両国は2プラス2でのガイドライン再改定、首脳会談を通じ、自衛隊の役割をアジア太平洋地域にとどまらず地球規模に拡大することを確認する見通しとなっている。

 残り任期が2年を切ったオバマ氏はアジア重視戦略の仕上げに入っている。中国の習近平国家主席、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領も年内の訪米を予定。オバマ氏は日韓、日中の関係改善も促しており、今回の首相の訪米を、中国の台頭が著しいアジア太平洋地域で米国の存在感を改めて示すための先駆けとしたい考えだ。

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