ブラジル訪問中の韓国の朴槿恵大統領は24日、日本について「正しい歴史認識を基にした誠意ある行動を見せることで周辺国の憂慮を払拭し、地域と国際社会で正しい役割を果たすことを期待する」と述べた。聯合ニュースが報じた。安倍晋三首相が29日に米上下両院合同会議で演説するのを前に、旧日本軍の従軍慰安婦問題で態度を変えるよう牽制(けんせい)したとみられる。
朴氏は歴史問題での姿勢を理由に安倍氏との会談を拒む一方、第三国首脳との会談などで歴史問題を引き合いに日本を批判、日韓関係を複雑化させてきた。朴氏が昨年11月に日中韓首脳会談開催を提唱した後はこうした言動を控えていたが、再開した形だ。
朴氏はジャカルタで開かれたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)の60周年記念首脳会議に出席せずに南米を歴訪したことを国内で非難されており、日本に強い姿勢を示すことで批判をかわす思惑がありそうだ。(共同)