Windowsタブレット「dynabook Tab S68」でお絵描き! |
昨年12月に発売された東芝のWindows 8.1搭載タブレットに10.1インチの上位モデル「dynabook Tab S90」(以下、S90)および下位モデル「dynabook Tab S80」(以下、S80)、8インチモデル「dynabook Tab S68」(以下、S68)。
デジタルペン入力で高く評価されるワコムが東芝と共同開発した新しい技術「アクティブ静電結合方式」を採用しているのが特長で、価格敵には5万円台からと格安タブレットと比べると高くなっている。
その分、スペックは1.33GHzクアッドコアCPU(Intel製「Atom Z3735F」)や2GB内蔵メモリー(RAM)、64GB内蔵ストレージに加え、Office Home and Business 2013がプリインストールされていることからお絵描き用からビジネス用までさまざまなシーンに使えると思われる。
これまでにこのうちの8インチのdynabook Tab S68を購入したということで開封レポートやインストールしたアプリ・ゲームの紹介をしてきましたが、今回は実際に絵の描き心地を試したので紹介する。
実際にdynabook Tab S68で絵を描く人が不安に思う描き心地を比べてみた。なお、dynabook Tab S68で何枚か描いてみて少し慣れてから比較を行っている。比較した環境は以下の通り。
Drawingソフトにはイラストや漫画を描く人が多数使用している「CLIP STUDIO PAINT PRO」(2ライセンス)を用意し、Windows PCとWindowsタブレット(dynabook Tab S68)で比較した。ちなみに、筆者はCLIP STUDIO PAINT PRO自体を使い始めて1ヶ月ほどなので、使いこなすには至っていないという点はご容赦いただきたい。
◯まずは線をくるくる描くだけ
ペンの設定は「Gペン」でサイズ15にし、他の細かい設定は以下の画像の通り。用紙設定はそれぞれに同じ設定を使用した。キャプチャーのサイズは100%表示。
では、実際に描いたものを紹介する。以下の2枚の画像では左から軽く描いたもの、上から下にだんだん力を入れたもの、力を入れたり抜いたりしたものとなる。
PC+ペンタブレットでは当然きれいにブレもなく描け、1つのペン設定で色々な線が表現できている。一方、dynabook Tab S68では筆圧の変化はちゃんと見られるものの、強弱をしっかり着けようとするとPC+ペンタブレットよりも手に力が必要となる。
また、右上から左に払う時にブレが見られ、当初は筆者の手癖かと思い、他のペンでも何度も試してみたが、ほとんどのペン設定で同じように微妙なブレが見られた。
ただ線をくるくる描いているだけでこういったブレがあるのはちょっと気になる人も多いかもしれない。ただし、CLIP STUDIO PAINT PROでは用紙自体の回転が容易にできるので、うまく付き合うことで気にしなくて済みそうだ。
オマケでスマートフォン(スマホ)「GALAXY Note 3」でも同じように描いてみた。こちらはプラットフォームがAndroidであるため、CLIP STUDIO PAINT PROではなく、プリインストールの「Sketchbook for GALAXY」を使用した。
Gペンというペン設定はないので、筆圧の付けられる筆を使用したが、PC+ペンタブレットやdynabook Tab S68よりもより軽い力で筆圧が付けられる。そのため、同じペン設定で細い線を引くのが困難であり、細い線を引く時にはペンの設定を変更することが必要になる。
◯同じ下描きの絵でペン入れを試した
ペン設定は上記の線をくるくる描いた時と同じで、キャプチャーのサイズも100%表示とした。PC+ペンタブレットでは強弱が付けやすくスムーズにペン入れができているが、dynabook Tab S68では強弱付けようとすると手に力が入るため、逆に今ひとつなできになってしまった。ただ、このくらいであれば慣れで解消できそうではあると思っている。
◯物理的な描き味を調節する
dynabook Tab S68の液晶面はつやつや光っていて滑らかな処理になっており、ペンの滑りが良いのですが、滑りが良すぎるために少し摩擦が欲しいと思ったので液晶保護シートを用意してみた。
今回はVis-a-Vis(ビザビ)の「OverLay Plus for dynabook Tab S68/S38 低反射タイプ」を用意した。もっと安い液晶保護シートもあるが、Vis-a-Visの低反射タイプの液晶保護シートは丈夫さ、質感、貼りやすさなど非常に満足しているので、スマホやタブレットなどを購入するたびに利用していたため、個人的に信頼している製品なのだ。
実際に購入して貼ってみたが、表面がマット処理になっているため、ペンと液晶面に摩擦が増えて好みの描き味に近づいた。とはいえ、描き味は好みがかなり別れるので、この辺りは一旦試し描きをしてからのほうが良いかと思う。
このように、dynabook Tab S68を実践的に使おうとすると、ラフと下描きまではdynabook Tab S68で済ませておき、最終的なペン入れはPC+ペンタブレットで行なうのが良さそうだ。
もちろんすべてをPC+ペンタブレットで済ませても良いのだが、dynabook Tab S68は可搬性が良いので、持ち歩いてカフェなどで思いついたことをすぐに描いておくと作業時間の節約ができると思われる。
特に心配していたCLIP STUDIO PAINT PROの動作の遅延もなく、解像度がもの足りないと感じるものの、液晶自体の発色は良く、色塗りではなかなかに役に立てられているので、慣れていけばdynabook Tab S68の1台で完成まで仕上げることも十分可能だと感じている。
タブレットとしてはやや値段が高いが、持ち運びやすいお絵描き用としてはオススメできる製品と言える。購入を検討している人は是非、店頭などで描き心地を試してみて欲しい。
■関連リンク
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PC環境:Windows 7、ペンタブレット(Wacom製「Bamboo Fun(型番:CTE-650)」
dynabook Tab S68:Windows 8.1(付属のデジタイザーペン)
Drawingソフトにはイラストや漫画を描く人が多数使用している「CLIP STUDIO PAINT PRO」(2ライセンス)を用意し、Windows PCとWindowsタブレット(dynabook Tab S68)で比較した。ちなみに、筆者はCLIP STUDIO PAINT PRO自体を使い始めて1ヶ月ほどなので、使いこなすには至っていないという点はご容赦いただきたい。
◯まずは線をくるくる描くだけ
ペンの設定は「Gペン」でサイズ15にし、他の細かい設定は以下の画像の通り。用紙設定はそれぞれに同じ設定を使用した。キャプチャーのサイズは100%表示。
では、実際に描いたものを紹介する。以下の2枚の画像では左から軽く描いたもの、上から下にだんだん力を入れたもの、力を入れたり抜いたりしたものとなる。
PC+ペンタブレットでは当然きれいにブレもなく描け、1つのペン設定で色々な線が表現できている。一方、dynabook Tab S68では筆圧の変化はちゃんと見られるものの、強弱をしっかり着けようとするとPC+ペンタブレットよりも手に力が必要となる。
また、右上から左に払う時にブレが見られ、当初は筆者の手癖かと思い、他のペンでも何度も試してみたが、ほとんどのペン設定で同じように微妙なブレが見られた。
ただ線をくるくる描いているだけでこういったブレがあるのはちょっと気になる人も多いかもしれない。ただし、CLIP STUDIO PAINT PROでは用紙自体の回転が容易にできるので、うまく付き合うことで気にしなくて済みそうだ。
オマケでスマートフォン(スマホ)「GALAXY Note 3」でも同じように描いてみた。こちらはプラットフォームがAndroidであるため、CLIP STUDIO PAINT PROではなく、プリインストールの「Sketchbook for GALAXY」を使用した。
Gペンというペン設定はないので、筆圧の付けられる筆を使用したが、PC+ペンタブレットやdynabook Tab S68よりもより軽い力で筆圧が付けられる。そのため、同じペン設定で細い線を引くのが困難であり、細い線を引く時にはペンの設定を変更することが必要になる。
◯同じ下描きの絵でペン入れを試した
ペン設定は上記の線をくるくる描いた時と同じで、キャプチャーのサイズも100%表示とした。PC+ペンタブレットでは強弱が付けやすくスムーズにペン入れができているが、dynabook Tab S68では強弱付けようとすると手に力が入るため、逆に今ひとつなできになってしまった。ただ、このくらいであれば慣れで解消できそうではあると思っている。
◯物理的な描き味を調節する
dynabook Tab S68の液晶面はつやつや光っていて滑らかな処理になっており、ペンの滑りが良いのですが、滑りが良すぎるために少し摩擦が欲しいと思ったので液晶保護シートを用意してみた。
今回はVis-a-Vis(ビザビ)の「OverLay Plus for dynabook Tab S68/S38 低反射タイプ」を用意した。もっと安い液晶保護シートもあるが、Vis-a-Visの低反射タイプの液晶保護シートは丈夫さ、質感、貼りやすさなど非常に満足しているので、スマホやタブレットなどを購入するたびに利用していたため、個人的に信頼している製品なのだ。
実際に購入して貼ってみたが、表面がマット処理になっているため、ペンと液晶面に摩擦が増えて好みの描き味に近づいた。とはいえ、描き味は好みがかなり別れるので、この辺りは一旦試し描きをしてからのほうが良いかと思う。
このように、dynabook Tab S68を実践的に使おうとすると、ラフと下描きまではdynabook Tab S68で済ませておき、最終的なペン入れはPC+ペンタブレットで行なうのが良さそうだ。
もちろんすべてをPC+ペンタブレットで済ませても良いのだが、dynabook Tab S68は可搬性が良いので、持ち歩いてカフェなどで思いついたことをすぐに描いておくと作業時間の節約ができると思われる。
特に心配していたCLIP STUDIO PAINT PROの動作の遅延もなく、解像度がもの足りないと感じるものの、液晶自体の発色は良く、色塗りではなかなかに役に立てられているので、慣れていけばdynabook Tab S68の1台で完成まで仕上げることも十分可能だと感じている。
タブレットとしてはやや値段が高いが、持ち運びやすいお絵描き用としてはオススメできる製品と言える。購入を検討している人は是非、店頭などで描き心地を試してみて欲しい。
東芝
2014-12-19
記事執筆:S-MAX編集部
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