『運命』
(笹山宏充)素晴らしいですねお嬢さん。
世界的ピアニスト松川輝明に引けを取ってませんよ。
(ピアノ)
(悲鳴)
(富岡花音)お母さん!
(白崎丈二)社長!?大丈夫ですか?
(富岡睦月)覆面をした男がいきなり…。
今救急車呼びますから。
やめて!騒ぎを大きくしないで。
しかしこれも我が社に対する嫌がらせかも…。
(松川輝明)式典は中止すべきだ!とてもピアノを弾ける状態じゃない。
松川先生!式典まであと10日です。
警備は強化します。
どうかお願いします!
(作業員)救急車!早く呼んで!
(作業員)大丈夫ですか?大丈夫ですか?
(村瀬健吾)「白崎丈二」…。
役職は専務か。
(村瀬)「REDジャニュア」…?
(矢沢英明)若い女性向けのアパレルメーカーですね。
(小宮山志保)REDジャニュアの専務白崎丈二って言ったら富岡睦月社長の片腕って言われてる超やり手よ。
通販部門を仕切っていてREDジャニュア急成長の立役者よ。
若い女性向けなのにやけに詳しいねえ。
(浅輪直樹)これ溺死ですかね?
(青柳靖)ああ。
頭の傷も致命傷ってほどでもなさそうね。
(加納倫太郎)ちょっと来て!おい浅輪の事呼んでるよ。
ちょっと来て。
あの言い方はみんなです。
行きましょう行きましょう。
みんなですみんなです。
行きましょう。
皆さん気をつけて。
はい行きましょう。
なんでしょう?ここ。
ほらよく見て。
え?血ですね。
指紋と血痕を拭き取ろうとしたのかな?凶器は間違いなくこれですね。
つまりあれだ。
この場所で数発殴ったあとに海に突き落とした。
そういった推測が出来る。
(青柳)それわかってるよもう。
だからみんなそのつもりのあれだから。
(早瀬川真澄)肺と気道から海水が検出されたわ。
外傷によって意識を失い水中から脱出出来ないまま窒息に至った。
頭を殴られて意識を失った状態で海に転落してそのまま溺れて亡くなったって事ね。
それからこのように体全体に擦過傷が見られるんだけどこれは海に浮遊してた際に付いたものでしょうね。
それで気になるのがこの頭部の傷。
前頭部のほうは鈍器による殴打と見て間違いないんだけどこの後頭部のほう別の外力によるものと考えられるわ。
別の凶器が使われたって事?この傷も擦過傷と同じで海に浮遊してる時に付いた傷とは考えられませんか?今の時点ではなんとも言えないわね。
富岡睦月社長資産家の夫を10年前に病気で亡くしてますね。
その後にREDジャニュアを設立と。
被害者の白崎専務もともと商社に勤めてたみたいでなんか色んなノウハウがあったみたいですね。
この会社通販部門の成功で急成長してますからね。
通販って便利だよね。
えっ係長通販やるんですか?いや僕は実物見ないと買えないタイプ。
あ…だろうなとは思ってましたけどね。
あっ3日後に10周年記念のファッションショーがあるみたいなんですけど…。
失礼致します。
警視庁捜査一課の浅輪と申します。
加納です。
専務の白崎の事ですね。
会社から連絡があったばかりです。
そうですか。
今日はその件に関してちょっとお聞きしたいんですよ。
あの時…1週間前に警察に通報すべきだったんだ。
あの…あなたは?浅輪くん。
はい?松川輝明さん。
係長知ってるんですか?世界的に有名なピアニスト。
松川先生には式典で娘と一緒にピアノを弾いて頂く予定になってます。
娘さんですか?富岡花音です。
聖蘭音大に通っています。
松川さん1週間前何があったんです?覆面をした男がいきなり…。
私も襲われました。
え?
(矢沢)覆面を被った男に襲われたのになぜ警察に通報しなかったんですか?あっすみません。
ごめん…びっくりした。
社長に止められたんですよ。
会社のイメージダウンになるからって。
私は警察に相談するべきだって何度も言ったんですよ。
ここ1か月妙な事も続いていたし…。
妙な事?営業妨害になるようないたずら電話が続いたりカミソリのようなもので切り裂かれたうちの商品が送られてきたりしてたんです。
(青柳)あららら…。
そのカミソリで切り裂かれた商品拝見出来ますか?いやそれがもうないんです。
ない?はい。
ない?はい。
白崎専務が薄気味の悪いものは手元に置いておくべきではないって処分させたんです。
社長と専務の関係うまくいってなかったって事?ええ。
売り上げが伸び悩む中専務は徹底的な合理化を進めようとしていたんですが社長のほうは宣伝文化事業なんかに大金をつぎ込んでいたようです。
だから度々2人はガツンガツン!とぶつかり合っていたようです。
(青柳)専務は最初から式典に反対だったらしいよ。
経費削減しなきゃなんねえのに世界的なピアニスト呼ぶのに大金使って娘と一緒にピアノだって納得出来なかったんじゃない?大金ってどのぐらいですか?うん。
3千万って噂だね。
3千万!?うん。
あっそれだ。
係長それだ。
金ですよ金。
んんんん?なんの話だ?浅輪。
いや係長が「松川輝明が一企業の記念式典のためにピアノ弾くはずがない」なんて言うもんですから。
なるほど。
だが3千万積まれれば話は別って事か。
そうなんじゃないですか。
いやそうかなあ…。
この松川輝明さんってかなり変わり者だよ。
変わり者?変人。
変人?金に頓着しない芸術家で嫌な仕事だったらドタキャン平気だって。
へえー。
だからそんな事やってるから金に困って3千万に目がくらんだんじゃないんですか?とにかく今我々が着目しなければならないのは富岡社長と白崎専務の対立関係なんじゃないんですか。
じゃあ社長が専務を殺害した可能性があるって事ですか?
(村瀬)そう。
いやでもその社長は1週間前に襲われてるんですよ。
自作自演って可能性があるだろう。
専務殺害に至る伏線を張るためにな。
でね富岡睦月社長の事調べてみたんだけど過去の結婚以前の経歴が見えないのよ。
意図的に隠してるみたい。
係長なんか知らないですか?僕?ええ。
係長の名前聞いた時の彼女の様子がなんかおかしかったなと思って。
浅輪くん君もやっぱりそう思った?はい思いましたね。
うん。
皆さんちょっとよろしいでしょうか?村瀬くんの大胆で素敵な推測に水を差すようで申し訳ないんですが…。
はあ?矢沢。
1週間前の襲撃事件なんですがあれ自作自演とはちょっと考えられないんですね。
(矢沢)笹山常務の話によりますと襲撃後の社長のリアクションあれ尋常じゃなかったらしいです。
そりゃいきなり襲われたら無理ないでしょう。
社長大丈夫?
(矢沢)ああ…。
キャーッ!それから…はい矢沢。
会社に対する嫌がらせなんですが社長専務ともやり手だった分敵が多かったようです。
リストラ社員ライバル企業下請け会社たくさんいたようです。
こっちがリストになってます。
(志保)すごい数ね。
僕らは村瀬くんのように大胆で素敵な推測が出来ないのでただ地道に調べ上げただけなんですけどね。
以上!みんなで仲良く手分けして当たりましょう。
(青柳)はい。
本当に調べるのかよ?これ。
(志保)もちろん。
竹下睦月さん旧姓。
この前お会いした時思い出せず失礼致しました。
どのように思い出したのか教えてください。
20年前私が新宿中央署である殺人事件を担当してた時逃走中の容疑者が偶然通りかかった当時女子大生のあなたに傷を負わせたっていう事件がありました。
記録にもあなたの記憶にも残ってるのはそれだけですね?はい?あの場にあなたは居合わせたわけではありませんし怪我も軽傷でしたから無理もありません。
それにあなたは捜査の責任者として病院に謝罪に来てくれました。
誠意は感じました。
直接お詫びしたくて伺ったんですがお会い出来なかった事を覚えてます。
(睦月の声)あの時は誰にも会いたくなかったんです。
夢が壊れたんですから。
夢が壊れた?ええ。
ピアニストになる事が私の夢でした。
(ピアノ)今でも痛む時があります。
この手ではピアノは弾けません。
知りませんでした。
申し訳ありません。
こうなって私はよかったと思ってます。
ピアノを続けたからといって成功したわけではありませんしピアノをやめたからこそ素晴らしい伴侶と出会って娘を授かりました。
ピアノに未練があるわけでも私の夢を娘に託してるわけでもありません。
花音の才能は私などとは違います。
世界に通用するピアニストになれます。
つまり花音のピアノはビジネスです。
そのために大金を使って松川輝明さんを式典に呼び一緒にピアノを弾かせるんですか?
(睦月)世界的に有名な先生にピアノを弾いて頂ければ企業にとってはイメージアップになります。
それに花音にとってもステップアップに繋がります。
いわばビジネスです。
しかしその事で白崎専務とあなたの意見がぶつかっていたって聞いたんですが…。
それで私が専務を殺害したとでも?いや全ての可能性を視野に入れて捜査してますんで。
どうぞ納得のいくまでお調べください。
氷の女鉄の女って感じでしたね。
松川輝明さんの名前が出た時ちょっと動揺してたね。
あ…でもそれは白崎専務ともめた原因だからなんじゃないですか?
(ピアノ)何号室だったっけ?えー?118号室。
すみません。
あのわたくし…。
ちょっとお話を伺い…。
(村瀬)あっ!なんで逃げたかな?ゆっくり話聞かせてもらうわよ。
(犬塚達夫)ああっ!
(青柳)あいつの事リストアップしたの俺だろ?なんで村瀬が取り調べしてんだよ。
(矢沢)ちょちょちょ…。
取り押さえたのは主任と村瀬さんですしそれにリストアップしたのは俺ですからね。
な〜んだよ。
(志保)「犬塚達夫さんあなた半年前に…」不正経理を行ってREDジャニュアを解雇されてますね。
俺は会社にはめられて首を切られたんだ。
半年前もいやそのあともしばらくの間そうわめいて会社に乗り込んで暴れたそうですね。
あなたの言い分は「自分が着服したのはたったの500万。
それを1億円の使い込みにされた」っていう事だったらしいが…。
経理のごまかしに利用されたんだ。
だがあんたはその事で会社を逆恨みした。
(志保)商品をカミソリで切り裂いて会社に送ったのはあなたですね?荷物を出したコンビニの防犯カメラにあなたの姿映ってました。
(舌打ち)
(村瀬)あんたは…。
(村瀬)「イベントホールで富岡社長を襲った」
(睦月)ああーっ!!金に物を言わせて好き勝手やってるあんな女許しておけるわけねえだろう。
白崎専務を殺害したのもあなたね?俺が専務を?なんで殺す必要がある?恨みを抱いてたからだろうが。
専務は俺の唯一の味方だったんだ。
恨んでるわけなんかないだろう。
専務はあの女を失脚させてREDジャニュアの社長の椅子を手に入れた暁には俺を復帰させるって約束してくれたんだ。
で俺は何をすれば?社長を続ける気力をなくすようにしてくれれば十分です。
そこまでやってくれればあとはとっておきの秘策がありますから。
とっておきの秘策?おいなんだそりゃ?白崎が嫌がらせを命じたと言うんですか?はい。
はあ…信じられません。
仕事で対立する事はありました。
でもまさかそんな…。
花音あなたは聞く必要のない話です。
白崎専務は犬塚を利用して会社の乗っ取りを画策していたようですね。
犬塚の不正を見つけて解雇したのは白崎ですよ。
それも計画のうちなんじゃないでしょうか?9千500万円の行方についてなんですが専務は松川輝明さんのために使ったと犬塚にそう言ってたみたいなんですが…。
松川先生にお支払いした額は違います。
経理上も明確になってます。
先生スタジオにいらっしゃいますから確認なさって頂いて結構です。
(チェンバロ)失礼します。
祝賀会で花音さんと連弾なさるそうですね?ええ。
何年ぶりです?さあ気にした事ありませんね。
おかしいですね。
これあの…音楽雑誌に載ってたあなたの記事のコピーなんですけども。
この…「ある時期から連弾は封印しています」って書いてあります。
そんな事言ってましたか?覚えがありません。
あなたはプロでもない女子大生と連弾するようなピアニストじゃないって聞いてますけど…。
(鍵盤を叩く音)彼女には才能がある。
だから応じた。
それだけですよ。
そうですか。
浅輪くん。
はい。
悪いけど君ここに残ってくれる?え?僕ちょっと調べたい事あるから。
あっはい。
それと娘の花音さんから目を離さないように。
わかりました。
この後頭部の2つの傷過去の症例と照らし合わせて調べてみたんだけど同じ場所で叩き付けられて出来た傷のようね。
叩き付けられて出来た傷?殴られた傷じゃない…。
しかも規則正しく並んだ突起物による損傷。
叩き付けられた場所に規則正しく並んだ突起物がある…。
(カメラのシャッター音)
(チェンバロ)あの…なんなんですか?私大学に行くだけです。
尾行される覚えなんてありません。
尾行じゃなくて警護です。
あなたに何かあると困るので。
すみません。
いいえ。
(石川倫子)感謝してる。
ありがとう。
お知り合いですか?あ…ああうんそう。
一生懸命だし生き生きしてる。
そうだね。
私もピアノを習い始めた時はあんな感じだったのかな。
今は楽しくないの?誰のために弾いてるのかもうわからない。
(志保)ないよね?
(村瀬)ああ。
はあ…やっぱり規則正しく並んだ突起物なんてないな。
突き落とされたのは別の場所だったのかな?
(青柳)この男ここによく来るらしいんだけど知ってるよね?うわっびっくりした!なんだ?これ…。
なんですか?これ。
ロープ?なんで?さあ…?その男女の子に危険ドラッグ吸わせて写真撮ったりして脅してるらしいんだけど。
知らないね。
ちょっといいですか?奥。
(店員)警察だ!逃げろ!逃げるなー!ああっ!?お前ら女の子たちにこんな事してるのか!だったら何?白崎の友達のクズってお前か?なんだと!?
(矢沢・青柳)あっ公務執行妨害!ああーっ!おい!これ見てくれ。
突起物。
これ…血痕じゃない?
(カメラのシャッター音)
(青柳)おうご苦労さん。
え?なんでここに?ものすごいネタつかんだよ。
あの白崎って専務とんでもねえ悪党だったよ。
チンピラ金で雇ってある女の子に危険ドラッグやらせて写真撮って脅してたんだよ!その女の子ってまさか…。
そうそのまさかの富岡花音!えっ!?彼女に話を聞こうと思ってね。
そうだったんですか…。
白崎専務莫大な借金抱えててでも9千500万円分は返済済んでるのよ。
自分の使い込みも犬塚の使い込みに乗せてたんじゃないかな。
それが発覚する前にクーデターを起こして社長の座に就こうとしたと。
その秘策が…。
娘だったって事だ。
じゃあ花音さんがそれを止めようとして…?
(青柳)うん。
(爆発音)倫子!刑事と結婚する事への不安もあるのかもしれない。
(チェンバロ)富岡花音さんお聞きしたい事があるんですが…。
あなた白崎専務に弱みを握られていたんじゃないですか?私です。
私が殺しました!1年前です。
ピアノを弾くのが本当に嫌になったんです。
母の夢を押し付けられてるようで…。
(ノック)あっ係長。
(花音)「その時にクラブに出入りして…」誘われるままに危険ドラッグを使用しました。
それを写真に撮られて男たちに脅されたんです。
困り果てた君に声をかけてきたのが白崎専務だった。
(白崎)大丈夫。
君は何も心配する必要はない。
こんな連中は私がなんとかしてあげる。
父親のいない私にとって白崎専務はとても頼りになる存在でした。
(花音)「だから信用してたんです」
(ノック)
(村瀬・志保)お疲れさまです。
お疲れさまです。
(矢沢)「だまされたと知ったのはいつ?」母が襲われた直後です。
なんて真似をしてくれたんだ!誰が襲えと言った?じわじわと追い詰めればいいんだ。
仕上げはこっちでやる。
(矢沢)お母さんを襲った犬塚との会話を聞いちゃったんだね?はい。
でも相手が誰なのかもわからなかったしまだ信じたかったからあの晩…。
母を襲わせたのはあなたなんですか?あ…何を言ってるの?本当の事を教えてください!はあ…。
教えるしかないかな。
君は私にとっての切り札なんだよ。
(白崎)これさえあれば君のお母さんは私に会社を譲ってくれるんだ。
こんなものが世間に出回ったら君の将来はなくなるからね。
それがあなたの正体?ひどい…!フンッ…。
ひどいのは君のお母さんだよ。
私はこの10年会社のために尽くしてきた。
いや私が会社を大きくしたんだ。
返して!返して!離せ!あーっ!ああーっ!おかしいですよね?殴ったの1回だけって事になりますよね。
この事件には続きがある。
みんなへの報告もね。
僕もある。
「母はその事に気づいたので…」あなた白崎さんと何かあったんじゃないの?ごめんなさい…。
母は私が白崎専務を父親のように慕っている事を知っていました。
お母さんはなんて?こうなったのは全て私のせいです。
大丈夫よ。
私があなたを守ります。
殺すつもりなんてなかったんです。
(ドアの開く音)あら?えっあら皆さんどうしたんですか?今の話に嘘はないわね?はい。
(チェンバロ)どういう事ですか!?どうして花音が警察に?花音さん何もかも話してくれました。
白崎専務を殴った事も。
それは嘘です!殺したのはこの私です!お嬢さんをかばってるつもりなんだったらその必要はもうありませんよ。
白崎専務を殺害したのは花音さんじゃありません。
花音さんに殴られた時専務はまだ生きてたんです。
花音さんは自分が殺してしまったんだと思い込んでその場から逃げ出したんです。
はあ…。
じゃあ誰が…?睦月さん昨日あなた私におっしゃいましたよね?記録にもあなたの記憶にも残ってるのはそれだけですか?って。
それで気になって調べてみました。
これ20年前の捜査記録です。
確かに怪我したあなたの名前があります。
それと通りかかった通行人の名前に松川輝明さんこれあなたですよね?
(睦月)キャー!
(警察官)待て!コラッ待てー!お2人当時付き合ってたんですよね?お2人の連弾とっても素敵だったって何人かの証言得てます。
ですがあの事件を境に2人は別々の道を歩み始めた。
そして20年経った今あなた世界的なピアニストになった。
ええ。
彼女の夢を守れなかったのに自分だけが夢を叶えたんですよ。
だがあなたは彼女が娘さんに託した夢に力を貸そうと考えた。
せめてもの償いです。
じゃあその償いのためにあなたは白崎専務を殺害したって事ですね?え…輝明さんが?20年前私は君を守れず夢を奪ってしまった。
だから今度は君の大切なお嬢さんや幸せな暮らしを守りたかった。
それだけだった。
それだけだったって本当にそれだけですか?あなたたち2人もっと大切な事隠してませんか?花音さんの天才的なピアノの腕。
あれご両親から受け継いだものですよね?知ってたんですか?ピアニストの夢は断たれて自暴自棄になり親が決めた資産家との結婚生活が始まった直後でした。
この人の子供を宿してるって気がついたんです。
私はこの人の子供を産みたかった。
だから一生嘘をつき通す覚悟をして花音を産んだんです。
私は何も知らず20年間生きてきました。
ただ彼女以上に愛せる女性とは巡り合いませんでしたが…。
いつ気づいたんですか?彼女に娘がいてピアノを弾いてると知ったのは連弾の依頼があった時です。
私は一度だけでいいから花音に本当の父親と一緒にピアノを弾いて欲しかったんです。
最初に依頼があった時金持ちの道楽に付き合う気はないから断ろうと思った。
でも依頼主が彼女と知り引き受けたんです。
それは贖罪の気持ちとこの人の夢の力になりたいという思いからです。
(松川の声)それは私にとっても充実した楽しい日々でした。
花音くんのピアノの腕はみるみる上達していきました。
そんな中で気づいたんです。
似ていると…。
指の形も…指の運び方も私に似ていると。
(松川の声)私の中で日に日に疑念は深まりついにDNA鑑定を受けました。
その結果が出たのがあの日でした。
たまらなく花音くんの…娘の顔を見たくなった。
だから…。
そのただならぬ様子に後をつけました。
そして見てしまったんです。
ああーっ!
(白崎)うわあ…。
ハアハア…。
あっ先生…。
どうしてここに!?もしかして見ていたんですか?君は何をたくらんでるんだ?世間知らずの芸術家の先生が首を突っ込まないほうがいいですよ。
記念式典は中止ですから。
あなたもお役御免です。
社長も不良娘もおしまいだ。
待ってくれ!考え直してくれないか?あの不良娘は私を殺そうとしたんだ。
一生をかけて償わせてやる!やめてくれ!はあ?あんた関係ないでしょ!うっうわあーっ!うわっ!?
(松川)うっ!うわっ…ああっ!うわあ…うわあーっ!花音は…花音は…私の娘だーっ!現場には白崎専務の血痕とあなたの足跡が残ってました。
殺すしかなかった…。
今度こそ守りたかった。
2人を守りたかったんだ。
でもあなた…守り方を間違えた。
そうですね…。
でもまだ間に合うんじゃないんすかね。
遅くありません。
今からでも父親になれます。
父親として償えばいい。
ただひたすら深く深く愛すればいい。
それだけでいい。
え?なんか言った?え?派手だった?お疲れさまです。
あっお疲れさま。
係長。
ん?俺まだまだわからない事だらけです。
一番大切な人の事をわかってるようでわかってないのかもしれません。
だから一人相撲っていうか自分だけ空回りして相手の事苦しめてるだけかもしれません。
僕も同じだよ。
僕のほうがひどいよ。
ずっと長い間苦しめてきたんだから。
係長…。
でも彼女は強いよ。
夢だってずっとぶれてない。
ですよね。
浅輪くん。
君はそんな彼女に一番ふさわしい男だ。
父親としてそう思う。
ありがとうございます。
うわあっ!?ごめんなさい。
(村瀬)浅輪お前どこ行くんだよ?おい!あれ?浅輪くんどこ行ったんですか?ちょっと後つけてみるか?ちょっと察しなさいよもうこの人たち本当鈍いわね。
何が?はあ?あなたも?何?ありがとうさようなら。
えっ!?どうしたの?係長に言われたんだよ。
倫子ちゃんはなんにもぶれてないって。
ぶれまくってたの俺のほうなんだよね。
倫子ちゃんの病気俺のせいなんじゃないかって1人で悩んだりさ…。
勝手に誤解したり倫子ちゃんが夢諦めちゃったんじゃないかって落ち込んだりさ。
倫子ちゃん味覚障害治してパティシエに戻る夢諦めてないんだよね?かもね。
だったら俺そばにいてもいいかな?なんにも出来ないけど愛する事しか出来ないけど一緒にいてもいいかな?私だってなんにも出来ないよ。
でも…。
一緒にいて欲しいに決まってんじゃん。
浅輪も元の鞘に戻ったかあ。
ったく人騒がせな後輩だよ。
どこからその余裕が?あ?ねえ面倒見てあげたら?はあ?見てるわよ嫌っていうくらい。
いやいや…それこっちのセリフじゃないかな?だから仕事じゃなくて…。
え?何言ってんの…。
さあ…。
久しぶりに飯でも行きますか?ああそうねえ。
妙子さんでも誘って。
あっそっか。
ああそしたらさあ早苗ちゃんと福太郎も誘えばいいじゃん。
え?いいんすか?お前は来なくていいから。
なんすか?それ。
お前は誘わない。
ちょっと怪しくない?職質ってみますか?
(青柳)こんにちは。
(矢沢)こんにちは。
(青柳)鞄の中見してもらっていいですか?な〜んで逃げるんだよ〜!もうめんどくせえなあ!走るぞ!はい!2015/04/20(月) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
[終]警視庁捜査一課9係 season9[再][字]
「運命殺人事件」
詳細情報
◇番組内容
規格外の捜査官7人で織りなす最強捜査チーム9係、ふたたび始動!先の読めない展開と、重厚かつ濃密な人間ドラマにさらなる磨きをかけた刑事・群像劇シリーズ第9弾!
◇出演者
渡瀬恒彦、井ノ原快彦、羽田美智子、中越典子、吹越満、田口浩正、津田寛治、原沙知絵 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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