くらし☆解説「どうなる?医療の負担」 2015.04.21


生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは10時5分になりました。
「くらしきらり解説」。
きょうのテーマはどうなる?医療の負担です。
医療保険制度改革の関連法案の審議が先週、国会で始まりました。
私たちが払う医療費や保険料の負担はどうなるのか担当は藤野優子解説委員です。
年金も介護も上がっていますけれども、医療はどうなるんでしょうか。
藤野⇒医療も負担が増えるものが今回いくつも盛り込まれているんです。
早速、具体的に見ていきます。
まず患者さんの負担がどうなるかということです。
今回、盛り込まれたのはこの2つです。
まず入院時の食事代が引き上げられるんですか。
そういうことが盛り込まれています。
今は1食につき260円の負担になっていますがこれを段階的に引き上げて460円まで上げようとしています。
1食ですものね。
そうですね。
ただし住民税非課税の人や難病の患者さんについては負担は変わらないとしているんです。
ただ毎食となると入院が長引けば長引くほど結構な負担になりますけれどもなぜ引き上げるんですか?食事代は今は食材費を患者さんに負担してもらうという考え方なんです。
ところが在宅で医療を受けている人というのは食材費のほかに光熱費などの調理費もかかりますね。
それで在宅医療の人のほうが負担が大きいということでそれに合わせて入院している患者さんについては負担を上げると説明しているんです。
在宅のほうに合わせるんですね。
これはねらいは病院で入院をして治療を受けるという医療から在宅での医療にこれからどんどんシフトさせていこうという政府のねらいがあるんです。
次に紹介状を持たずに大病院を受診した場合の負担について見ていきます。
紹介状を持って受診した場合の患者さんは紹介状を持たずにいく場合これは医療費に上乗せして5000円から1万円の負担をしてもらおうとしているんです。
今も医療費とは別に数千円の負担をしなければならない病院がありますがそれと何か違うわけですか?今も全国で1000以上の病院で平均で2000円程度の上乗せ負担を求めているところがあるんですけれども大半は初診だけなんです。
来年度からは再診の場合も対象にしようとしています。
例えば自宅近くの病院に行ってくださいと紹介された人が紹介状を持たずにまた大病院に行ってしまうという患者さんについてはさらに上乗せの負担を求めるとしています。
金額については法案が成立したあとに具体的に議論が始まるんですが今よりも金額が上がる病院が多く出てくるとみられます。
今、上乗せの負担がない病院でも一定規模以上の病院例えば500床以上ベッドがあるような病院については新たに上乗せ負担を求めるというふうに考えられているんですね。
なぜこういうふうに上乗せをするんでしょうか?今、大病院の外来に患者さんが集中しすぎてしまって例えば、救急の患者さんの受け入れや重症の人の治療に手が回らなくなってしまっているということがあるんですね。
確かに大病院はごった返していますね。
まず最初は地域の病院で診てもらったうえで必要があれば紹介状を持って大病院に行くつまり初期の診療は地域の病院でより重症の人は大病院で、と役割分担を明確にすれば大病院の外来患者が減るのではないかというわけなんです。
いわば言ってみれば上乗せ負担というのは紹介状を持たずにいきなり大病院に行く人たちへのペナルティーのような意味合いがあるんです。
でも患者さんが大病院に行くのは、やはり自分が不安でしっかりした検査機器が整っていたり専門の医師に診てもらえるからという気持ちがあると思うんですが。
そうだと思うんですね。
ですから負担が増えたところでいきなり大病院に行く患者さんが減るかというのは分からないわけです。
やはり患者さんが安心して地域の病院に行けるようにするためにはいろんな病気の初期診療がちゃんとできる専門の医師を地域で増やしていって地域の医療の質を底上げしていくことが大前提になると思うんです。
そこにも力を入れてほしいですね。
今度は保険料の引き上げについて見ていきます。
現役世代の保険料も大企業のサラリーマンの保険料を上げるより収入の多い人により多くの保険料を払ってもらおうという見直しなんですがそれが行われる予定ですがここでは最も影響が大きい75歳以上の保険料について見ていきます。
これはどういうものなんですか?75歳以上の人たちの保険料は定額の部分と所得に応じた部分の合計額を保険料として支払う仕組みになっています。
ただし低所得者の場合は定額負担の部分が所得に応じて1割負担から8割負担に軽減されています。
つまり1割の負担の人は9割の保険料が軽減されて1.5割の負担の人は8割5分の保険料が軽減されているということです。
この部分が2017年度から原則3割の負担これを見直そうという方針なんです。
低所得の方たちですよねなぜ負担を上げるんでしょうか。
実は今の軽減策というのは7年前に始まった後期高齢者医療制度高齢者切り捨てと批判されたものでしたけれどもこの制度がスタートするときに批判を受けて急きょ取った特例措置なんです。
特例だったんですね。
それで政府は制度が始まって7年たちますし現役世代の低所得の保険料に比べると負担が安いということで本来の保険料に戻そうとしているんですね。
具体的にどのくらいの負担増になるんでしょうか?収入によっていろいろ変わってくるんですが例えば年金の収入が年間80万円の人これは今、1人当たりひとつき370円の保険料ですがこれが1120円に上がることになります。
結構な負担増ですね。
今回この見直しのほかにも75歳以上の高齢者の保険料の見直しというものが含まれています。
全部合わせますと合わせて865万人もの人たちの負担増となります。
こんなに大勢の方に影響が出るんですね。
実は75歳以上の人たちの半数を超える人に影響が出るんですね。
今回はやはり低所得者の負担増となりますし果たして高齢者の理解を得られるのか疑問も感じます。
預貯金や資産も含めて経済力があるかどうかを判断する仕組みを早く作る必要があると思うんです。
今回もいろんな負担増が予定されていますがこれからも私たちの負担は増え続けるんでしょうか?残念ながら続いていくと思います。
医療費は今、総額で39兆円。
内訳はこのようになっています。
これが10年後には高齢化と医療の高度化でおよそ60兆円にまで膨らむと推計されています。
1.5倍ですね。
これから先、保険料や税そして患者さんの負担の割合どう見直していくかが大きな課題になっているのに今回の見直しでは取りやすいところから取っていっているというそれにとどまっているというところがあると思うんですね。
今、政府の中では財政の健全化に向けて医療費のさらなる抑制策を検討する議論が行われています。
保険で受けられる治療や薬も狭めていってはどうかという意見も出ているんです。
やっぱり必要な医療が受けられないという事態にならないように負担の在り方も含めて医療保険制度をどう位置していくのか根本から議論し直す必要があると思います。
藤野優子解説委員でした。
次回のテーマは、こちら。
担当は中谷日出解説委員です。
2015/04/21(火) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「どうなる?医療の負担」[字]

NHK解説委員…藤野優子,【司会】岩渕梢

詳細情報
出演者
【出演】NHK解説委員…藤野優子,【司会】岩渕梢

ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:17434(0x441A)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: