総合診療医 ドクターGセレクション「息がしづらい」 2015.04.21


ハァハァハァ…。
大丈夫?ハァハァハァ…。
ハァハァ…。
どうされましたか?酸素飽和度は?酸素飽和度82%です!酸素マスク毎分8で。
戸森さんしっかりして…。
同僚の方ですね。
どんな状況で息が苦しくなったのか教えて下さい。
はい。
(宇野)
私たちお手伝いサービスの仕事をしているんですが毎週伺っているおばあさんのお宅でいつものように働いていたんです。
でも戸森さんほこりでも吸い込んだのか急にせきこんで…
どうしたの?大丈夫?
(せき)
(せき)
(宇野)先生戸森さん大丈夫でしょうか?まずいよこれ。
大丈夫じゃないでしょう。
かなり踏み込んでますよね。
酸素やるというのは相当な事だよね。
ギリギリですよね。
乙葉さんは呼吸困難とかの経験があるんですか?私小さい時からぜんそくがあって季節の変わり目とかあと疲れとかストレスで呼吸困難ではないですが苦しいっていうああいうような体験はあります。
あそこまでいきますか?本当につらい時はあそこまでいきます。
(玉ちゃん)ああそう。
うわ怖い。
夢枕さんは?俺は花粉の時期になると今薬で何となくだましてるんだけど薬のんでない時はせきも一緒に出るのね。
近い感じにはなる時ある。
これに近い?吸えないもん。
せきが出るから。
吸いたいんだけど。
「エッエ〜」って感じで…。
患者の声に耳を傾け体に問いかける。
総合診療医の武器は問診と診察だ。
意外な手がかりを一つ一つつなぎ合わせ病気を探り当てる。
私たちは彼を「ドクターG」と呼ぶ。
今回のドクターGは救命救急の現場で活躍する…アメリカの総合内科での経験を生かしスピーディーで合理的なアプローチに定評がある。
そして今研修医たちの教育に力を注ぐ。
そのために同じ病院で繰り返し診るメリットがあるのね。
限られた時間の中で患者の命を救う問診とは。
さあそれではいよいよドクターGの登場です。
(玉ちゃん)今回のドクターGは…
(拍手)よろしくお願いします。
先生初登場という事で…。
現場で診ながらなんですね先ほど見ていてもね。
そうですね。
現場でやるのが吸収度として全然違うんですね。
練習より本番ですね。
そうですね。
病気の正体を探り当てるため全国から集まって頂いた研修医はこちらの3人です。
(玉ちゃん)ご紹介しましょう。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
さあさあ…志望の科というのはどうなんですかね?救命救急科に興味があります。
じゃあもうもってこいじゃない。
今のVTR見てどうですか?2〜3個病気が思いつきました。
おっ既に思いついてるんですよ。
井上先生よろしくお願いします。
どうですか?VTR見て。
難しいですね。
20代の女性というところがヒントなのかなと思いました。
(玉ちゃん)ほお〜井上先生も20代ですもんね。
そうですね…。
(玉ちゃん)笑いましたが…ありがとうございます。
さあそして東京ベイからやって参りました鈴木陽太先生。
よろしくお願いします。
VTR見てどうでした?これだけお若い方がこれだけ苦しそうにしている。
絶対に何か原因をしっかりと見つけて命の危ないような事がないように。
もう一刻を争う状況でしょう。
82%の数字というのはどれぐらい危険な…?かなり危険ですね。
正常値ってどれぐらいですか?大体98%前後は…。
今回の症例で病気の謎を解く鍵の一つが血液中の酸素の量を表す…患者は今命の危険にさらされている。
さあもうカンファレンス始まってるみたいですけれども…。
今回初登場ですがどんなカンファレンスにしたいですか?よくある事重症な事すぐ治せるものに対応するというふうにふだんと同じ思考過程で是非やって下さい。
(玉ちゃん)ですよ。
お願いします。
さあそれでは病名を探るための再現ドラマを見て頂きましょう。
ドクターGの症例に研修医が挑みます。
テレビの前の皆さんも一緒に考えて下さい。
ドクタージェネラル!酸素マスクをつけたので少し楽になるはずです。
はい。
(チャイム)おはようございます。
(宇野)
戸森さん今朝は見るからに具合が悪そうでした。
でも2時間だけの仕事ですし…。
戸森さん訪問先のおばあさんにものすごく気に入られているんです
田代さん今日もお掃除からでいいですか?はいはい。
今日お天気がいいからお布団も干してほしいの。
はい。
じゃあよろしくね。
おばあさんのために何とか頑張るって言ってたんです
ごみはいつもどおりでいいですか?
ごみを捨てている時でした
あそろそろ三角コーナーの生ごみがたまってるから。
生ごみは庭のコンポストでしたね。
掃除機のごみもお願いしていい?はい。
(せき)戸森さん?
(せき)戸森さんちょっと大丈夫?
(せき)
(田代)大丈夫?
(戸森万由子)
でも…吸入すると治まった気がしたのでまたぜんそくかと…
そういえばここ打った事あったじゃないの3日前に。
(宇野)
3日前同じお宅に伺った時の事です
戸森さん。
はい。
何でしょう?玄関にね荷物が届いてるでしょう。
娘がね体にいいお水だからって送ってきたの。
(戸森)はい。
これかな?
(田代)それをお台所に。
はい分かりました。
お…!あっ…!打った場所を診せて下さい。
(戸森)あっ…!ちょっと…。
(玉ちゃん)結構ヒントあったような感じするんだけどね。
多いですよね。
こちらが戸森万由子さん29歳のバイタルデータでございます。
体温は少し高いです。
微熱がありますね。
で血圧の148の72はこの年齢の女性にしては少し高いですよね。
(玉ちゃん)そして飽和度が82といったらかなり危ないという事ですからね。
命に関わりうる数値ですね。
さあ研修医の皆さん疑われる病名をフリップにお書き下さい。
(玉ちゃん)さあどうですか?VTR見て。
前日にも苦しくなってステロイドを吸入していたところがあったのでぜんそくを持っていらっしゃるんだと思ったので…確かに古い家だったしね。
あと角で打ってますからろっ骨辺りもね。
あれは折れて仮に肺かどっかに刺さってればあんな事できないと思うんだよ。
あれで肺のどこかがいっててもともとぜんそくがあったんで何かの合併症みたいな…。
(玉ちゃん)そして今回書記を務めて頂くのは…よろしくお願いします。
研修医の皆さんは病名を書き終えたようです。
フリップオープン。
(玉ちゃん)まずは小野寺先生から大きな声で発表して下さい。
(玉ちゃん)井上先生。
(玉ちゃん)鈴木先生。
(玉ちゃん)かぶりましたね。
ここからはドクターGと研修医の真剣勝負です。
カンファレンススタート。
はい。
小野寺先生「肺塞栓症」鈴木陽太先生「肺塞栓症」を書いてくれましたが厳密にきちんと医学用語で言うと「肺血栓塞栓症」ですね。
脚の静脈の深い所に血の塊ができてこれぐらいの大きさのができる事もあります。
それが脚の深部静脈深い所の静脈にできて血流に乗って心臓の右側に入ってそのあと心臓の右側の血液は肺に流れていくんですね。
肺が網目状になっていてそれ以上もう流れていけないのでそこで詰まってしまう状態です。
たまねぎ食うしかねえな。
血液サラサラにするしかねえ。
そうですね。
先生続けていきましょうか。
VTRの中のどこから肺血栓塞栓症と思ったんですか?血栓が突然詰まるので肺血栓塞栓症も突然の呼吸苦を引き起こします。
あとは妊娠などしていると肺血栓塞栓症の可能性もあがってきますので…。
彼女の男女関係というところも背後関係もちょっと調べなきゃいけませんね。
それも必要だと思います。
そうですね。
では同じ答えなので鈴木陽太先生次いきましょうか。
これだけお若い方がかなりの呼吸苦実際82%というひどい数字を示しています。
もちろんぜんそくでもいいのかもしれないですが何か命に関わるものがあるのかもしれないというふうに考えた時にこの病気を疑いました。
お待たせしました井上真帆先生。
理由は木造住宅というところが最初にヒントでVTRであったと思うんですが……というところから疑いました。
これはカビが肺にきた事によって起こってくる炎症などが原因になると言われています。
オレもそう思ったんだよ。
カビとかほこりだよ。
VTRの中でこれが具体的に過敏性肺臓炎を疑ったというのをもう一度挙げてもらえますか?木造住宅で掃除中であった事。
他は?VTRの中なかった?コンポストがありました。
そうそうコンポストね。
生ごみを入れて土を入れてそこで自然分解をさせて…。
不必要には吸い込まないようには気をつけた方がいいですね。
いいですね。
いい鑑別が挙がったと思います。
で鈴木陽太先生ちょっと他の病名も言ってましたよね。
気管支ぜんそく発作ですね。
どれぐらい病気がよくあるかという事から考えるとぜんそくというのは一番に挙がってくるかとは思います。
実際に今回の出来事が気管支ぜんそく発作である可能性と肺血栓塞栓症である可能性とどっちが高いと思いますか?気管支ぜんそく発作の方が98%…。
そうね。
そうですよね。
圧倒的に…気管支ぜんそく発作であると後押しする身体所見としては何をとりたいですか?先ほどもあったんですが…呼吸音聞きたいですよね。
気管支ぜんそく発作を診断するうえで欠かせないのが…気管支ぜんそく発作の時の音を実演とかできる?あとで私やるから。
あとで私もやるから。
「ピーピー…」。
そうそう!そうね。
ピーがいつ聞こえるんですか?「呼気」って何ですか?息を吐く時です。
息を吐いた時のどこに聞こえやすいですか?特に終末最後の方で聞こえます。
「ハァ…ヒュー…ハァ…ヒュー…ハァ…ヒュー…」。
気管支ぜんそく患者の場合発作が起きると空気の通り道が狭まり呼吸がしづらくなります。
その時呼吸音には息を吐く最後に「ヒュー」などの雑音が聞こえます。
「ヒュー」というのは「なってきたな」という初期段階であります。
やっぱり自分の体の事よく分かってますよね。
なのでそういう音が聞こえていればこの患者さんもともと気管支ぜんそくが持病にあって今回呼吸が苦しいといって来られて気管支ぜんそくでいいだろうって考える事ができるんですね。
でこの患者さんの呼吸音が実際にどうだったかというとやってみますね。
「ハァ…ヒュッハァ…ヒュッ」という感じでした。
そこから気管支ぜんそくの可能性はほぼゼロとしていいですか?じゃあ「サイレントチェスト」という概念は聞いた事あります?気道が狭窄しすぎて呼吸音の方が低くなってる。
「サイレントチェスト」とは気管支ぜんそく発作が重症化して気道が狭くなりすぎ雑音がほとんど聞こえなくなった状態の事です。
ぜんそくの雑音がはっきり聞こえない場合…両方が考えられます。
乙葉さんは気管支ぜんそく発作で病院に行かれた時に点滴とか受けたりしますか?はい打ちました。
でもやはりそういう時は点滴を打ったらかなり楽になって苦しいのも取れます。
まず治療として…これを「診断的治療」と呼びます。
診断的治療というのはまず治療を始める事によってそれの反応をみる事によって診断にも役に立つんですね。
問題となるのは気管支ぜんそく発作の治療に効果が出なかった場合。
息苦しさを訴える病気は何が考えられるのか?他の鑑別疾患を是非挙げて下さい。
じゃあどうぞ。
いいですね。
コモンな事はコモンなのよ。
絶対挙げるべきですよね「肺炎」。
呼吸数が増えているで酸素化が悪いという点がまず肺炎とは合うかとは思うんですがこれだけの呼吸困難を来すような肺炎ですと恐らく熱が出る事が多いですしこれほど突然いきなり非常に悪くなるというのもなかなかないのではないかなと…。
いいですね。
じゃあだんだんハードルが高くなってくるけど何か思いついたものがあれば…。
そうですね…。
VTRに出てたもので絶対挙げないといけないものがありますよね。
お水運んでどうなったんだっけ?こけて…。
鑑別診断を考えるうえで絶対見逃してはならないシーンがこちら。
イタッ!あっ…!ここは痛いですか?脇腹の打撲による「気胸」が疑われる。
「気胸」はさまざまな要因で肺に穴が開き空気が漏れでてしまう状態を言います。
あの方打ったのはちょうどあばらのこの辺りでしたよね。
でかなり青たんになってたよね。
なのでろっ骨骨折がその時にあって気胸になった。
あるいは……という可能性もあると思います。
「血気胸」って何ですか?じゃあ血気胸どうぞ。
気胸は先ほどおっしゃったように空気がたまる病態なんですが同じ空間に血が流れてたりしますとそれが血気胸といって血が肺を圧迫してしぼんでしまうという状態になります。
それって一日たってから出るもんなんですか?すばらしく鋭いですね。
どうですか?一般的には考えにくいかな…。
そうですね。
なので非常にみんなでいい鑑別が挙がり考えきってこれだけの鑑別がこの患者さんで挙がりました。
ここまでの鑑別診断で可能性のある病気として「過敏性肺臓炎」「肺血栓塞栓症」「気管支ぜんそく発作」「肺炎」「気胸」「血気胸」などが挙げられた。
カンファレンスご覧になっていかがですか?自分がもしなった場合にやっぱり持病があるから「もしかしたらあれかな?」とか。
気管支ぜんそく発作だと思いますもんね。
自分で思ったまま来てますよね。
なのにそれ以外にたくさんいろんな病気が同じように呼吸が苦しくてもあるというのを初めて知りました。
これだけ可能性があるというのをね…。
じゃあ…。
はい見ましょうか。
診断を絞り込むために再現ドラマの続きをご覧頂きます。
ドクタージェネラル!私…ちょっと会社に電話してきます。
少し落ち着いてきましたね。
酸素飽和度は改善した?いえ。
ステロイド点滴投与と気管支拡張薬の吸入を行いましたが酸素飽和度92%以上になりません。
もう少し聞かせて下さいね。
今ピルなどの女性ホルモン系の薬はのんでいませんか?血のつながった方で大きな病気の方はおられますか?いえ…。
ご家族は?いえ。
この度中原君と戸森さんが結婚する事になりました。
(戸森)
私一度結婚した事があるんです。
相手は前の会社の同期でした
お子さんは?
何だかんだと有給を使ってしまったので出産ぎりぎりまでは頑張って仕事をしようと思ったんですが…
あっ…!ああ…いっ…あっ…ああ…!
無理がたたってしまったんです
母さん…。
先生嫁のおなかの子は?残念でした。
まあでも妊娠ができなくなったわけじゃありませんので。
残念だわ。
それはつらかったですね。
その後妊娠は?
流産がきっかけで夫の家族ともぎくしゃくしてしまって…。
5年前に離婚しました
心機一転やり直そうと今の仕事を始めました。
この仕事は自分が働いた分喜んで頂けるのがうれしくて…
きれいになったわ〜。
私じゃとても落とせなかったのに。
特に田代のおばあちゃんちに通うようになってからは信頼関係ができて精神的にもすごく落ち着くようになっていたんです
買ってきました。
洗剤と靴下あられあとほうじ茶。
ありがとうね。
ほんと戸森さんはよく気が付くわね。
庭の植木鉢片づけてくれたのあなたでしょう。
気にされてるようだったから。
どうぞ。
あなたはいいお嫁さんになるわ。
私いい人どなたか見つけてあげたいと思ってんのよ。
結婚は…。
うん?結婚は…当分いいです。
え…?大きな病気はなかったという事ですが…ふくらはぎを押しますね。
痛いですか?いいえ。
痛いですか?いいえ。
ええ。
休日はたっぷり取れるんですが家でゆっくりしてる事が多いです。

ふだん仕事で人に会うのでそっちで笑顔は使い果たしちゃうというか休みの日は人に会いたくないんです
先生レントゲンができました。
じゃあ一体どこが悪いんでしょうか?何かまた振り出しになったような…。
(玉ちゃん)結構問診はできましたけどね。
さあ研修医の皆さん考えられる病名をフリップにお書き下さい。
(夢枕)だいぶ消えたものもあるんでしょうかね。
飛行機に乗ってないとか旅行も行ってないいろんな事で…。
レントゲンもね…。
きれいだったんですよ。
(夢枕)逆に分かんなくなってきた。
(玉ちゃん)さあさあさあ…。
さあ鈴木先生書きました。
それではフリップオープン!
(玉ちゃん)さあ小野寺先生からお願いします。
(玉ちゃん)井上先生。
私も「肺血栓塞栓症」を考えました。
原因として「抗リン脂質抗体症候群」を挙げました。
(玉ちゃん)鈴木先生。
(玉ちゃん)3人並びましたねずらりと。
それでは再びドクターGと研修医との真剣勝負です。
最終カンファレンススタート。
はい。
同じ診断が出たので…。
小野寺先生肺血栓塞栓症だけど抗リン脂質抗体症候群の肺血栓塞栓症という意味でいいですか?はい。
いいですね。
みんな同じ肺血栓塞栓症。
その基礎疾患として抗リン脂質抗体症候群と書いてくれました。
この抗リン脂質抗体症候群どういう病気かを…。
はい。
「抗リン脂質抗体症候群」というのは細胞の膜をつくっている「リン脂質」というものを攻撃する抗体ができてしまう病気と言われているんですが要するに…お若い方で肺塞栓のような病気になる方には何か原因になる事があってその中の一つとして抗リン脂質抗体症候群というのがある。
これは「流産」というものがキーワードになっています。
ただ健康な方も流産をなさるという事は決して少なくはないと思いますのでそのキーワードが出たという以上のものはないんですがこのように考えました。
患者の戸森さんが流産をしたのは5年前に1回だけ。
決して流産を繰り返していたわけではない。
それでも3人の研修医たちはあえて流産に注目して抗リン脂質抗体症候群で血が固まり肺血栓塞栓症が起きたと考えた。
肺血栓塞栓症をより示唆しない陰性の所見としてどういうのがありましたか?安静をずっと続けると血がよどんで血栓ができる原因となりますが最近入院して安静にしていてとか骨折をしたとかそういう歴がないところもかなり違うかなと思います。
肺血栓塞栓症に合わない点は他にもある。
ええ。
旅行が入ってくるのは何でですか?飛行機とかで長時間の間脚を動かさずにずっと同じ姿勢でいますとそこに血栓ができて立ち上がった時とか体を動かした時にその静脈の血栓が肺の動脈の方に詰まってしまう事があります。
書いてありますよね今機内にちょっと伸びをしましょうとかありますよ。
更にピルなどの女性ホルモン系の薬には血を固まりやすくする性質があるが患者の戸森さんはのんでいなかった。
気管支ぜんそくの可能性はかなり高くあげてましたよね。
全員でそう考えてましたよね。
気管支ぜんそくを誰も今挙げなかったよね。
気管支ぜんそく発作の可能性が下がった要因としては…治療に反応しなかったという事ですが酸素飽和度が来た時82%が酸素通して92%になってます。
10も上がってますよね。
良くなってるんじゃないですか?…と言われたら?普通では考えられないような濃い濃度の酸素を吸っている状態ですのでそれは本質的に体が良くなったわけではなく決してこの方が良くなったというふうにはとれない。
そうですよね。
治療前で92%だったら治療したら9496って上がっていきます。
(看護師)ステロイド点滴投与と気管支拡張薬の吸入を行いましたが酸素飽和度92%以上になりません。
点滴と気管支拡張薬による…持病の気管支ぜんそく発作の可能性は下がった。
他にもこれは違うだろうというのを教えて下さい。
まず気胸血気胸でこれほど酸素飽和度が下がる程度ですと明らかにレントゲンで気胸が起きている像が見えると思います。
なので確率は下がるかなと…。
そうですね。
(井上)過敏性肺臓炎に関しても一般的には影が出てくると言われてるので今の時点では考えづらいのかと。
そうですね。
いいと思います。
今回の患者ほど酸素飽和度が低い場合肺炎ならばレントゲンに影が写るケースがほとんどだ。
レントゲンがきれいだったため可能性は低い。
「過敏性肺臓炎」「気管支ぜんそく発作」「肺炎」「気胸」「血気胸」の可能性が下がり消去法で「肺血栓塞栓症」が残った。
しかしこの病気を疑う積極的な理由が見つからない。
陽性所見がないのよね。
で肺血栓塞栓症の診断をしようと思ったら小野寺先生確定診断としてはどういう検査がありますか?患者の戸森さんが肺血栓塞栓症であるかどうかは造影剤を動脈から注入してCT検査を行えば判明する。
この患者さんに造影剤を使ったCT検査したいですか?したいですね。
自信を持ってできる?怖くない?鈴木陽太先生どうですか?造影剤を使ったらもしかしたら最悪亡くなられるかもしれないです。
気管支ぜんそくを持病に持つ患者の場合造影剤に含まれるヨウ素によるアレルギー反応が起きる危険が一般の人より高い。
そのため造影剤を投与するには細心の注意が必要となる。
この人にとってリスクよりも利益の方が上回ると思った時しか使うべきではないんですね。
何か造影剤を使う方に一押しの情報が欲しいと思ったんですね。
アレルギーを起こすリスクよりも病気を見つけ患者を救う利益の方が大きくなければ造影剤を注入できない。
その情報を先ほど見てもらったVTRにあえて入れてなかったんですね。
なぜかというと積極的に問診をするという感触を是非身につけてもらいたかったのでなのでかなりヒントを出しますが。
入院もしてないです。
旅行もしてないです。
骨折もしてないです。
あと脚のケガもしてないです。
今のVTRの問診で全て聞ききれていたでしょうか?「旅行行きましたか?」「入院しましたか?」「骨折しましたか?」って聞いてましたよね。
趣味は何ですか?ちょっと広いですよね。
没頭している事に…で人間ってやっぱトイレ行くやん。
トイレも行かないというのは結構重要なんですよね。
私が具体的に聞いたのは…それで私は自信を持ってこうしようという情報を引き出す事ができました。
次のVTR見てみましょうか。
(玉ちゃん)何だ?これ見れば一発っていう…。
もう一度お聞きします。
ここ最近…
(戸森)
次の日が休みだったので友達にもらったゲームが面白くて夢中になってやりました。
打ったあばらも痛くて動きたくなかったので…
トイレを我慢して続けていたので…
ハァ…。
そういえば…息苦しくはありませんでしたか?立ち上がった時ちょっと変かなと思ったんですがトイレに行ったあとそのまま寝てしまいました。
(深呼吸)どこか痛くありませんか?あなたの病気が分かりましたよ。
なるほど。
ねえ。
え〜と…。
じゃあ小野寺先生いきましょうか。
でもう一つ…。
更に診断に結び付くシーンがあった。
具体的には…。
(深呼吸)患者の戸森さんは深呼吸をした時に…病名を一緒に…。
(拍手)
(玉ちゃん)いや〜。
最初の方から出てたんですね。
(玉ちゃん)出てたんですけどね。
先生患者さんのその後はどうなったんですか?そうですよね知りたいですよね。
CTの画像があるので見てみましょうか。
気管支ぜんそく発作の治療に効果がない事を見極め…検査の結果患者の肺動脈に血栓を表す画像が見つかり「肺血栓塞栓症」と診断が確定した。
一度発症すると完治する事はないんですか?この方若いのにゲームで座ってただけでほんとに肺血栓塞栓症になるんだろうかと思ってもともとの血が固まりやすい体質がないかを抗リン脂質抗体症候群という検査を後ほど調べました。
調べたところ陽性でしたのでワルファリンを基本的には一生のんで…。
(玉ちゃん)一生?え?生涯ですか?そうですね。
患者の戸森さんは薬で血栓を溶かして退院した。
妊娠を望む時は薬を胎児に影響の少ないものに切り替える事で出産も期待できる。
実際の患者さんってぜんそくも疑わないといけないし心不全も疑わないといけないし一つの事に飛びつかないという癖を教えるようにし私も日々気をつけるようにしております。
この症例を選んだ理由は私も自分がこの症例を診ていて相当悩んだんですね。
何回も患者さんのところに問診しに行きました。
…というのを私自身が非常に経験した症例だったので自分で思いついて聞きに行くというのを感触として伝えられればいいなと思ってこの症例を選びました。
研修医の皆さんどんなところ難しかったですか?診断過程が自分の中でも曖昧なところがあって今回一番勉強になったと思います。
何か事が起こったあとで振り返っていたのでは命に関わる大きな事ですので自分の中でもっとしっかりまとめて根拠を持ちたいなと。
実際の救急外来でどういう順番かという事も含めて非常に勉強になりました。
そうですか。
よかったです。
さあ乙葉さんいかがでした?症状が出る直前の行動に原因があるんじゃないかと思ってまさか2日前のゲームに原因があるというのをなかなか自分だと引き出せないのでやっぱり問診ってすごく大事なんだなって思いました。
たまに医者行くとね自分で自己診断して「これだからもう何度もやってるからこの病気だから」ってつい言っちゃう時があるんだけど気をつけた方がいいのかなってちょっとやっぱり…。
さあ北野先生今日はありがとうございました。
研修医の皆さんもどうもありがとうございました。
(玉ちゃん)次回はどんなカンファレンスが繰り広げられるんでしょうか。
さようなら!どうも〜。
おつかれさまです。
おつかれさまでした。
2015/04/21(火) 14:05〜14:55
NHK総合1・神戸
総合診療医 ドクターGセレクション「息がしづらい」[字]

29歳の独身女性が、突然、息苦しくなり、救急外来に運び込まれた!命の危険が迫る。ドクターGは治療しながら様々な情報を聞き出し、病気の原因に迫った!

詳細情報
番組内容
患者は、お手伝いサービスで働く29歳の独身女性。かつてはある企業に働き、同僚と結婚したが、離婚をきっかけに退職し今の職についた。やりがいを感じて仕事をしていたが、ある日、高齢者の暮らす古い家で作業中、息苦しくなり、同僚に連れられ救急外来に運ばれた。症状は重く命の危険のある状態! 患者は持病のぜんそくの発作だと訴える。しかし、ドクターGは、女性の日常生活を積極的に問診し、意外な病気を明らかにした…。
出演者
【出演】聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院医師…北野夕佳,【ゲスト】夢枕獏,乙葉,【司会】浅草キッド,【語り】小野寺一歩,佐竹海莉

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
バラエティ – クイズ
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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