「GAIA」…それは息づく大きな生命体。
混沌の時代にも希望を見いだし再生を果たして未来へ向かう。
そこにきっと夜明けがやってくる。
名古屋市緑区の住宅街に建つ大きな建物。
ここはちょっと変わった病院です。
玄関を入ると広々とした吹き抜けのロビー。
その左側には病院の受付カウンターが並んでいます。
一方ロビーを挟んで反対側には…。
コンビニエンスストアが。
隣にはカフェもあります。
この店の名物はみたらし団子。
香ばしいにおいがロビーにも漂ってきます。
コンビニ側の2階にはなんとフィットネスクラブがあります。
この男性週に5日も通っているそうです。
ロビーにはなぜか病気には見えない元気な子供たちが。
3階にのぼっていく子供たち。
そこには広々とした明るいスペースが。
卓球台も置かれていました。
誰でも無料で使えます。
ときにはこんな対戦も。
年齢差50歳以上。
他ではなかなか見られない光景です。
こんな一風変わった病院作りを中心となって進めてきたのが病院の会議室に続々と地域の住民が集まってきました。
病院はこの人たちがさまざまな要望を出して生まれたのでした。
いわばもの言う住民たち。
住民のアイデアと実行力が地域や地方を変えていく。
そのさまざまな取り組みを追った。
山林しかない町に次々と新しい住民がやってきた。
新たな雇用に火をつける驚きの手法とは?いつの間にかやっかいものになっていたものが…。
突然思わぬ宝に変わった。
注文の多い住民たちがとんでもない施設を作り上げた。
消滅可能性都市という言葉皆さんは聞いたことあるでしょうか?少子化や人口の減少によって将来消滅の可能性がある自治体のことをいいます。
現在日本全国にある市区町村の数は1,741。
そのうち消滅の可能性があるとされるのが896。
これだけあります。
ますます日本全国で過疎化が進み地域住民のコミュニケーションが不足することが懸念されています。
こうした現状のなかさまざまなアイデアで住民同士のコミュニケーションを高めようという動きが出始めています。
例えばこちら。
人口およそ3,450人の…。
そこにある道の駅が住民同士のコミュニケーションの場になっているそうです。
地元の農家たちが毎朝とれた野菜をこの直売所に出荷にやってきます。
そこで農家同士または農家と他の住民とで毎日のように談笑したりして交流をはかっているそうです。
更にはこの道の駅でさまざまなイベントも開催して村の人たちが集まれる場を作っています。
そしてこちらは…。
この地区の人口はおよそ290人と人口減少が進んでいます。
実はこの地区にはほとんど小売店がなかったのですが地元の住民108人がお金を出し合い株式会社大宮産業というものを作りました。
その中に食料品や日用品などを売る小売店を開いたのです。
そこでこのような談話室などの住民の交流スペースも設け地域の拠点として活用しているそうです。
『ガイアの夜明け』今回は住民たち自らの手で地域革命を起こそうと動き出した新たな取り組みを追いました。
名古屋駅からおよそ20分。
東海道本線の6年前に新しく作られました。
周辺には大きなマンションなどが建ち新興住宅地が広がっています。
駅の近くにそびえるビル。
これが広々としたロビー。
誰もがくつろげるようになっています。
この病院を運営しているっていうふうに分けて。
建物はロビーを挟んで大きく2つのゾーンに分かれています。
1つは診察室や検査室。
更に待合室など一般の病院と変わらない機能が集まっています。
一方ロビーを挟んだもう一つのゾーンにはコンビニやカフェフィットネスクラブがあります。
その境目であるロビーは住宅地と駅を結ぶ通路にもなっています。
よく見ると通学する学生の姿が。
こちらはOL。
こうしてロビーを通って行き来しているのです。
患者はどう感じているのでしょうか?いったいなぜこんな構造に…。
この病院を運営しているのは南医療生活協同組合。
生協の一つです。
生協は組合員が出資して事業を行う協同組合です。
食品や日用品を扱う購買生協は広く知られていますが医療や介護に関わる医療生協。
事故や病気に備える共済生協などもありそれぞれが独立して活動しています。
医療生協は全国に111あります。
南医療生協は愛知県南部を中心に活動し組合員はおよそ7万5,000人。
現在の場所に病院が完成したのは2010年。
その計画が発表されたときからどんな病院にするのか議論を始めました。
それが千人会議とよばれる集会。
組合員医師職員たちが参加し討論を重ねました。
それは45回にものぼりのべ5,200人が参加したのです。
資料には組合員のさまざまな要望が記録されていました。
なかにはオーガニックレストランやパン屋を望む声も。
こちらは千人会議に参加した組合員たちです。
当時どんな意見が出たのか?そこで病院の敷地内を見回すとパン屋がありました。
組合員の要望が形になっていたのです。
しかも本格的な石窯で焼いたパン。
アレルギーのある人や糖尿病の人が食べられるパンも。
今や地域の人気店です。
その隣にはオーガニックレストラン。
こちらも体に優しい料理が評判です。
人気のスープランチ。
使っているのは有機野菜。
地元の契約農家から取り寄せています。
家族で利用する人も。
おいしいしっていうので…。
千人会議では子供を持つ親からの要望も。
2階にあるこちら…病児保育室。
体調が悪く保育園や幼稚園では預かってもらえない子供を預けておける施設です。
保育士が常駐しているだけでなく小児科の医師が対応してくれます。
働くお母さんには強い味方。
一方でこんな要望もありました。
大銭湯を造る。
病院の壁を壁のぼりできるようにするなど。
当時議論に参加した組合員たちは…。
いっそのこと自由に意見を出す組合員の声を成瀬さんは聞くことに徹したそうです。
病院建設の総工費は土地関連設備を含めこの南生協病院で重要な役割を担っているのがオレンジ色のエプロンをつけたこの人たち。
組合員のボランティアです。
常に10人以上のボランティアがロビーでサポートしてくれます。
その中の一人20年前にこの生協に加入しました。
今週に2回ほどボランティアで病院に通っています。
お父さん今終わりました。
粟田さんは夫と二人暮らし。
3人の子供はすでに独立しています。
5年前勤めていた会社を退職しそれ以降生協の活動に積極的に関わるようになったそうです。
粟田さんこの日は地域の集会場にやってきました。
毎月1回近所の組合員が集まります。
おはようございます。
粟田さんはこの地域の世話役です。
この日集めていたのは出資金の積み立て。
生協には1,000円で入会できますが希望者は毎月出資金を積み立てていくこともできます。
どうぞ。
このままはいどうぞ。
金も出すけど口も出す。
持ち寄った料理を食べながら言いたいことを言い合います。
本当によかった。
そして今年4月組合員の声でまた新しい施設が誕生したのです。
そこは親子で行きたくなる不思議な場所でした。
名古屋市緑区にあるこの病院。
組合員7万5,000人の南医療生協が運営しています。
これは4年前の写真。
病院とすぐ近くの駅の間は空き地でした。
ここに新しい施設を建設する計画が持ち上がったのです。
組合員が病院に集まりました。
新しい施設への要望を議論するためです。
すでに3年にわたって毎月開かれてきました。
追加お願いします。
これがこれまでの会議で出た組合員の意見をまとめたものです。
その一つが…。
一方若い世代からは母親と子供のための場所がほしいという声があがっていました。
こうした組合員の要望を取り入れようというのがこの8階建ての施設です。
3階から8階は高齢者のためのサービス付き住宅と老人ホームに。
1階と2階にはレストランや子供たちのための自習室を造り入居者以外の人も入れるようにします。
この日病院の会議室では…。
スマイルママフェスタという催しが開かれていました。
子育て世代が遊びながら交流するイベントです。
組合員だけでなくご近所の家族も。
お〜っ!メッチャ惜しい!メッチャ惜しかった。
このイベントを企画したのが自身も3人の子供がいます。
南医療生協の子育て支援プロジェクトでリーダーを務める一人です。
その大村さん新しい施設を使ってぜひやりたいことがありました。
失礼します。
ああどうぞ。
この日訪ねたのは南医療生協のあの成瀬さん。
新しい施設づくりでも中心となっています。
その見取り図を見せてもらいました。
施設の3階から8階には高齢者が入居することが決まっています。
大村さんが目をつけていたのは2階にあるこのスペース。
ここは誰もが自由に利用できるといいます。
このスペースを大村さんは子育て中の若い世代に使わせてもらいたいと考えていました。
更に…。
ああそうなんだ。
そういうふうに思ってました。
こちらもそれが成瀬さんも同じ思いを持っていたのです。
3月下旬。
病院の隣にその施設が完成しました。
つけられた名前はよってって横丁。
みんなに立ち寄ってほしいという思いが込められています。
3階から上は1階のレストランも開店準備が整いました。
2階に行くと…。
広いスペースが見えてきました。
大村さんが子育て中の若い世代に使ってほしいと思っている場所です。
オープンから10日後。
2階のスペースで開かれていたのは大村さんが企画したエクササイズの講習。
参加したのは子育て中のお母さん8人。
そうここで顔上げて。
同じ道戻ってきます。
皆子供連れです。
こちらのお母さんは子供を2人連れて参加です。
その隣のスペースには上の階に入居してきたお年寄りが集まっていました。
コーヒーにする?コーヒーでいいですか?コーヒーね。
大村さんエクササイズをしているお母さんに声をかけます。
子供を連れて今度はお年寄りに声をかけます。
ああどうぞどうぞ。
一緒にどうぞ。
そう。
そうなんです。
お母さんたちがエクササイズを行っている間子供たちはお年寄りが預かってくれる。
そんな関係ができあがりました。
とてもいいです。
エクササイズを終えたお母さんも輪に加わります。
ありがとうございました。
世代を超えて地域の人がつながる。
南医療生協の新しい挑戦の第一歩が始まりました。
一方ゴミとして扱われ捨てられていた木材の山が…。
突然現金収入に変わった。
山奥の町には次々と移住者が。
こちらに置いてあるのは山から伐採してきたままの丸太です。
これを住宅や家具などに使用する際にはこちらのような角材にしなければなりません。
まずはこの丸太の皮を剥いでいきます。
これがその剥いだ皮の山です。
この皮は通常は利用できないものなので焼却処分しなければなりません。
ある製材所では焼却処分するのに年間およそ600万円もの費用がかかるそうです。
更に丸太をきれいな四角い角材にするためにはこのような端材とおがくずが発生します。
これも専門の業者に引き取ってもらうためには多くの費用がかかるそうです。
こうした厄介者だった木材から出るゴミ。
これを活用し地域革命を起こそうとしている住民たちがいました。
人口4万9,000人。
面積の8割を山が占める江戸時代から続く林業の町です。
代々山を受け継いできた…。
更に山に入ると伐採された木があちこちに放置されていました。
間伐材です。
杉や檜などの人工林では木を間引く間伐をしなければ木が大きく育ちません。
間伐されて手入れされた山は光も入り木もよく育ちます。
しかし間伐しても木をそのまま放置し手入れが行き届いていない山がたくさんあるのです。
真庭の基幹産業製材業も低迷。
最盛期には70以上あった製材所は現在32に減少していました。
こうしたなか攻めの経営に打って出た人がいます。
真庭最大の製材会社銘建工業の3代目17年前周囲に反対されながらもこんなものを作りました。
自家製の発電所です。
これにより年間2億円かかっていた工場の電気代がまかなえるようになりました。
更に電力会社に売電することで年間およそ5,000万円もの収入が生まれ今や経営に欠かせません。
木質バイオマス発電の成功を受け次の一手を打ちます。
中島さんが動き出しました。
やってきたのは真庭市役所。
地元の林業関係者や行政とともに一大プロジェクトを立ち上げたのです。
2年前森林組合や市などが出資して新会社を設立。
すると続々と新たな雇用が生まれ始めました。
中にはちょっと変わった経歴を持つ人まで移住してきたのです。
この日1人の男性が引っ越し作業をしていました。
新しい発電所ができることで新たに雇用されたといいます。
倉敷市から越してきました。
実は藤井さん今年3月まで県立高校の物理の教師でした。
30年近い教員生活を辞め転職したというのです。
新居はワンルームマンション。
家族を残しての単身赴任です。
なぜそこまでして…。
新しい職場はこの木材集積所。
バイオマス発電所に燃料を供給します。
市内全域から集まってくる利用されない間伐材。
製材所から出る端材や庭木などこれまでなかなか引き取られなかったものがどんどん集まってきます。
こうしたものを更に燃焼効率のよいチップに加工し発電所の燃料に生まれ変わらせるのです。
入社前日藤井さんは事務所を訪れました。
失礼します。
こんにちは。
会社から手渡されたのは真新しい制服です。
バイオマス発電所ができることで木材集積所にも5人の新入社員が加わります。
木材集積所の新入社員などに辞令が渡されました。
おはようございます。
(一同)おはようございます。
挨拶に立ったのはこちらはひと足早く雇用されていた藤井さんの先輩になります。
大戸さんは木くずをチップに加工する作業を担当しています。
すでにここで欠かせない戦力となっていました。
大戸さんは20代の頃プロのスノーボーダーを目指し雪を求め北海道や長野を転々とする生活でした。
しかし30を過ぎ将来を考え始めた頃ちょうど生まれ育った地元で新たな事業が始まることを知ったのです。
今は両親と3人暮らし。
やっぱりこういう地域で…。
そのへんはねやっぱりやってるほうとしては…。
両親も息子が地元に戻ってきたことでひと安心です。
これがいよいよ稼働するここで生み出された電力はすべて電力会社に売られます。
発電所オープンの式典に中島さんが現れました。
この発電会社の社長でもあるのです。
ではお願いいたします。
中島さん自ら窯に火を入れます。
発電所はいったん動き出すと24時間稼働となり安定的に木材が必要です。
これまでほとんどお金にならなかった間伐材でも発電所ができたことで変化が…。
採算が合わず切りっぱなしだった間伐材や木の枝もこれで有効活用することができます。
福島さん早速間伐材をトラックに満載して集積所に持っていきました。
はいどうもありがとうございました。
6トン460。
6トン460。
まぁいいんじゃないですか。
福島さんの自宅です。
ひと月に一度まとめて入金のある日。
通帳を見せてくれました。
振り込まれていた金額は…。
間伐が進めば日が差し込み質のよい木が育ちます。
山にとっても山主にとってもよい循環が始まりました。
一方中島さんあるところに呼ばれていました。
そこにあったものは大変なやっかいもの。
岡山県真庭市に完成した日本最大級のバイオマス発電所。
その発電会社のあるところに呼ばれていました。
着いたのは木くずをチップなどに加工する会社です。
そこに珍しいものが…。
社員の中村真子さんが案内してくれました。
地名のとおり竹が多いこの地域。
多くの山主が竹の処理に困っていました。
そのやっかいものの竹をチップに加工した竹原工業。
それを真庭のバイオマス発電所で引き取ってほしいというのです。
ゴミを…。
一つの発電所の誕生で周辺の地域へも変革の波が広がっていました。
限りある資源を見つめ直すことで地域が生まれ変わろうとしています。
地域住民がアイデアを出し合って今までにはないような住民同士がコミュニケーションをはかれる場所をつくる。
そして地元の産業を見直し新たな方法で復活させる。
どれも地域住民たちの主導によって始まった地域革命といえそうです。
このような成功事例がひとつのモデルケースとなり日本全国の地方が活性化していくことを期待したいと思います。
2015/04/21(火) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
ガイアの夜明け【いま、地域革命が始まる!】[字]
絶品パン屋&フィットネス…何でもある驚きの病院!カネも出すけど口も出す!?モノ言う住民たち▽やっかいものが“宝”になる!?山奥に続々と移住者が…奇跡の森林で地域革命
詳細情報
番組内容
住民自らの手で、理想の医療や介護サービスを作り、さらには住民同士が密接なコミュニケーションをとれる拠点も創り出そうという地域がある。一方、江戸時代から続く林業の町が、地域活性に向け大きな試みを始めた。これまで“やっかいもの”だった端材や木くずなどを、新たな電力エネルギー源として活用しようとしている。地域は一体どう変化するのか?住民のアイデアと実行力が地域を変える!“地域革命”が始まった。
出演者
【案内人】江口洋介
【ナレーター】杉本哲太
音楽
【音楽】
新井誠志
【テーマ曲】
◆オープニング曲
「鼓動〜ガイアの夜明け」(作曲/岸利至)
◆エンディング曲
「夜空の花」(作曲/新井誠志)
「ガイア」とは
ギリシャ神話に登場する「大地の女神」を意味し、後にノーベル賞作家のウイリアム・ゴールディングが「地球」を指して“ガイア”と呼んだことから「ガイア=地球」という解釈が定着している。「ガイアの夜明け」という番組タイトルには、地球規模で経済事象を捉えることで21世紀の新たな日本像を模索すること、そして低迷する経済状況からの再生=「夜明け」を目指す現在の日本を描くという意味合いが込められている。
関連情報
◆ホームページ
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/
◆公式Twitter
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ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
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