SWITCHインタビュー 達人達(たち)「水谷豊×小曽根真」 2015.04.23


「SWITCHインタビュー達人達」。
東京・六本木に姿を現したのは水谷豊。
水谷といえばあの国民的ドラマでおなじみ。
そこで考えてみました。
どうやって蛸壺さんたちを犯罪に加担させたのか。
信じ込ませた。
そうですね?徹底した役作りで知られる水谷。
肩の高さから紅茶を注ぐ超絶技も身につけた。
飛び散る紅茶でやけどする事もあるのだとか。
同感です。
まあ今日は男3人の茶会を楽しみましょう。
一転して最新映画「王妃の館」ではおかっぱ頭にど派手な衣装で天才作家をユーモラスに演じる。
北白川右京先生?ヴィクトル・ユゴーには見えませんか?この突き抜けたキャラはなんと…。
水谷の自筆スケッチを基に生まれたらしい。
役が降りてくるという水谷。
トークの相棒に指名したのは…。
変幻自在の即興演奏で世界的に知られるアーティストだ。
19歳でアメリカに渡り名門バークリー音楽大学を首席で卒業。
マイケル・ジャクソンらを手がけた伝説の名プロデューサークインシー・ジョーンズに見いだされ日本人として初めてアメリカのメジャーレコード会社と専属契約。
22歳で世界デビューを果たした。
東京・六本木にあるコンサートホール。
実は水谷にとってピアノは因縁の楽器だ。
某ドラマではショパンの「英雄ポロネーズ」を華麗に弾きこなす場面を披露。
ところがピアノを習っていた訳ではないという。
な〜に?プレゼントって。
25歳で出演したドラマ「赤い激流」。
水谷が演じたのは天才ピアニスト。
「エリーゼのために」。

(「エリーゼのために」)ピアノを触った事もなかった水谷は中古ピアノを購入し猛特訓。
なんと僅か4日で「エリーゼのために」をマスターし教師を驚かせた。
あ〜。
しかしあまたいるピアニストの中でなぜ小曽根なのか。
恐らく…。
恐らくですけどもね…向こうの世界?自分を例えに出すといつも…そこへたどりついたかどうかという事は感覚的な事なんですけれどもね。
いつもね…これまで。
ピアノを通して小曽根が見ている世界はどんな世界なのか。

(拍手)あ〜どうも!初めまして。
小曽根と申します。
水谷です。
初めまして。
うわ〜!こんな所で今日は。
すごいですね。
でもここも出来て30年という事なんですけど。
僕もね実はジャズ屋なのであんまりここのステージでこういうふうな形でコンサートする事は今まであんまりなかったんですけど…。
というふうに僕も聞きました。
(笑い声)勘定してないんですけど。
今日は楽しみにしてました。
楽しみにしてました。
よろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
俳優とジャズピアニスト。
予測不能のトークセッションスタート!僕もねよくこれ聞かれて困るんですけどね音楽家になっていなかったら…だけど勉強せえへんのやから無理やって先生に言われて。
小曽根さんアドリブで手術なんかされちゃたまりませんもんね。
ですからよかったかもしれませんね。
実は女優神野三鈴を妻に持つ小曽根。
水谷の役作りの秘密に迫る。
あまり自分で…なるほど。
カメラがこうあるじゃないですか。
どれぐらいの枠で撮ってるかとかっていうのは何か感じられる事って…。
芝居してる時は。
カメラ外れるとちょっと…。
ちょっと普通よりいろんな事がちょっと足りない事が起きてくるんですけどね。
これが不思議なんですよ。
更にスタッフさえも知らされていなかった…なんとひそかに自作の詩を持参していた。
「ゴロゴロゴロっと雷が私を急き立てる様に暴れ出した」。
奇跡の即興セッションを目撃せよ!私六角精児も出演している某刑事ドラマ。
かつてピアニストの殺人事件が発生した事がある。
水谷演じる杉下右京はピアノの鍵盤についた血痕を手がかりに名推理を展開。
じりじりと犯人の調律師を追い詰める。
やめろ!まだ弾き始めたばかりですが。
「相棒」でピアノの調律師がピアニストを殺しちゃう。
エピソードありましたよね。
ありました。
あの時に…ええ弾きました。
逆クエスチョンしてもいいんですかね?ピアノはですねピアノをかつて弾ける…あっ本当ですか。
その後に…それで舞台ですからテープを流してもいいんですけどでも何かトライちょっとしてみようと。
相当練習なさったでしょ?うわ〜すごい!したんですね。
絶対に無理だと最初思いましたね。
もともと子どもの頃からずっと弾いてらっしゃった訳じゃないと。
ないんですよ。
それちょっとすごくないですか?音楽教師の役を演じた舞台「陽のあたる教室」。
水谷は一切吹き替えなしでピアノの生演奏をやりきった。
めちゃくちゃな特訓されたんですねじゃあ。
おかしかったと思いますね。
これね2か月前まで…で帰りね浴衣なんかはだけてんの分かるんですよ。
また夜同じ事を繰り返す。
じゃあ寝てないんですか。
寝ないで。
ずっとそれを続けてた記憶がありますね。
あ〜。
あれ今弾けます?ひょっとして。
もう弾けないです。
本当ですか。
ええ。
舞台終わったあとだったのでまだあれできましたけどね。
本当ですか!?本当です。
だからあの時だけ。
よくピアニストの方たちがおっしゃるピアノの神様が降りてきてるっていう状態って何か…。
そうですね。
何かこう…何かがこう…。
降りてきてる。
連れてってくれる。
だから…ちっちゃいんですか?ちょっとちっちゃいんですよ。
急に謙虚な…。
全く弾けないんですよ。
本当ですか?今も全然駄目ですか?全然駄目ですね。
あっそうなんですか。
これが不思議。
いや〜いや…。
そんな経験をした事があって。
ですからその…何となく想像はできるんですね。
ですから小曽根さんの演奏を見てるといやいやいやいや…。
ありがとうございます。
僕あの…おやりになった?はい。
僕ね見てましてねあのDVDでずっと見てもう本当にドキドキしますね。
あっ本当ですか。
ドキドキしたんですね。
ガーシュウィン作曲の「ラプソディ・イン・ブルー」。
小曽根の即興ソロパートも用意された。
演奏は日によって全く変わる。
小曽根が曲のモチーフを弾き始めるとオーケストラが戻る合図だ。
小曽根さんがそのこう弾き始めると…じっと見てるうちにある日終わるんですよその世界が。
でまたみんなが始めるじゃないですか。
今度後ろの方からそ〜っと入ってきて弾いたりするじゃないですか。
はいはい弾きます。
そうこうしてるうちに何か何でしょう…妙な感動するものですね。
だから生で見たお客さんはとてつもないそのドキドキ感と感動とを味わったんじゃないかと思うんですけども。
やっぱりそうなんですか?そうですね。
あの…ここまでっていう事っていうのは決まってるものなんですか?いやあの…長さは全くフリーなんですね。
そうですか。
ですから…ただそのオーケストラと一緒にやってるっていう事は彼らが入ってくる前の部分にはちゃんと戻ってきてあげないと。
なるほど。
いきなり「はい」って渡しても「いやいや無理」。
そうですね。
ですから大体…ずっと滑走路でこう行くと「はい」ってバトンを渡せる。
リレーのような感じですね。
ああ…なるほどなるほど。
それをドキドキするんですよね。
どこまでどうなっていくんだろうっていうのは…。
だからオーケストラで即興する時は離陸は楽なんですけど着陸がやっぱり難しい。
ああなるほど。
すごい世界ですね。
ハハハハハッ…。
本当にあるんですよ。
そういう時はね指揮者の方には申し訳ないんですけど指揮者が棒持ったり「あっまだだ」ってこうなってまたこうなったり。
その度にバイオリンの人たちがこうなって「まだ…」。
小曽根さん…言われたりする時あるんですけどね。
弾いてる時というのは自分が想像していた事とか自分でこう練習するというかそれとは全く違う事が起きたりするものですか?ありますね。
だから例えば…例えばこうやって…。

(ピアノ)こうやって弾くのを…。

(ピアノ)もう一回…。

(ピアノ)なるほどなるほど。
非常に…ハハハハハッ…。
いとも本当にセリフにそう書いてあったかのようにこう何度も何度も擦り込んでいくみたいなね。
ジャズは本当にずるいのか?ここで…皆さん知ってる音楽。
音楽というか…。

(ピアノ)こうなりますよね。
ねえ?ですよね。
でこれが例えば…。

(ピアノ)「はい」って終わられると…はあはいはいええ…。
この残尿感どうしてくれるのっていう…。
頭上げられませんよ。
そうですよね。
これでまた今音が残ってるんですよさっきの。
でここで今僕が…。

(ピアノ)こう弾いたら「ああ」って落ち着きますよね。
はい。
これが誰も…。

(ピアノ)これがその音楽的に言うとその…5の音から1の音に行くっていう。
解決しましたっていう音楽的な理論がある訳ですよ。
だけどそうじゃなくて誰でも聞いても…。

(ピアノ)ここで止められると気持ち悪いですよね。
でこういくと…「ああ」。
それを例えば…。

(ピアノ)こうすると…あるいは…。

(ピアノ)ああああ…。

(ピアノ)ちょっと今おじぎからちょっと違ったところに行って帰ってきた。
これが僕らのやるその即興なので今ここ…。

(ピアノ)行った時に…なるほどなるほど。
そうすると…。

(ピアノ)で…。

(ピアノ)何となくおじぎなんだけど全然ハーモニーが変わってきてどんどんどんどんどんどんこう…こうやって離陸していっちゃうんですね。
なるほど。
だからまああの…聴いてると「その先どこ行くの?その先どこ行くの?」って。
ちゃんと落とすよどっかでっていう気持ちには自分でもなるんですけど。
そういうふうにして音楽って続いていくんですね。
なるほど。
はい。
なぜならお客様ってその…その時のこう何て言うんですか…やっぱりこうどんなに複雑な音階を弾いたとしても…自分の中でも分かってる音なので。
なるほど。
時々まあ行き過ぎて本当に崖から落ちちゃう時あるんですけど落ちた時はもう無理やり「はい51」って帰ってくるんですけど。
そういう時は大体後ろのオケの人が笑ってますね。
あっそうですか。
「ほらな調子に乗るとな」っていう顔されますけど。
気心知れたミュージシャンとのステージは即興の仕掛け合い。
弾いている自分さえ行き先が分からないスリリングさ。
それがジャズのだいご味なのだ。
あのちなみにですがね…好きですか…色ですか?好きな色。
この色好きだなとか。
今日も何か紺の服着てますけどブルー系が好きみたい。
ああ…なるほど。
はい。
どうしてですか?いやいや僕ね今日…
(笑い声)ですから今ね…今「好きな色何だろうな」と思って。
急にちょっとあの思ったんですね。
じゃあちなみにですけれども僕もねよくこれ聞かれて困るんですけどね音楽家になっていなかったら…なりたいものありましたか?お医者さんに?それかもう一個は…。
それはもうねかなりもう非現実的な勉強が大嫌いだったんで医者にはなれないよってもう小学校の時から言われてたんですけど。
だから結構鉄ちゃんなんですよ。
今はロングレールっていうのが出来ちゃったんで継ぎ目の音がしないんですけど継ぎ目の音が大好きで「カタンカタンカタンカタン」あるでしょ?だから…ハハハハハ!だから神戸の高架下商店街行ったんですけどあそこに行くとなかなか帰らないんですよね。
そういう音が好き…。
どっから来るんでしょうね?そういう自分というのは…。
僕リズムが大好きなんですよ。
で…ものすごくバカな話していいですか?今なくなっちゃったんですけど阪急電車っていうのが神戸にあってダイヤモンドクロッシングっていうポイントがあったんですよ。
今はもうこれがなくなっちゃってでもその2つの線路と2つの線路が交差してるポイントがあったんですよ。
これうちの父親のせいなんですけど一回そこ通った時に「今からなポイント通るからな。
そのリズムちょっとお前鉛筆に書いてみ」って言われて「えっ!?」って…。
そしたらねタンタタンタンタンタタンタンタタンタタンタン…こういう…通る訳です。
こういうリズムが。
それで「あ〜通り過ぎちゃった」っていうから「もう一回聞きたい?もう一回聞こうか。
時間ある?」。
「あるある」。
次の駅まで行ってまた次の電車乗って戻ってきて3回くらい往復して譜面に書いたりとか。
そうするとすごく音楽のあれになるんですけどそういう難しい…そんな高尚な話じゃない。
ただそのリズムが好きで…。
なるほど。
だからポイント通る音とか好きですね。
ちょっと普通とは…。
何でそんな話がすごく…。
当たり前のようにず〜っとエリート街道歩いてきて。
なるべくしてなってるようなお父様がそもそもハモンド…。
そうです。
ハモンドオルガンでずっとやってきたから…。
昔から?テレビで…。
テレビにもご出演なさってた。
小曽根の父実はピアノとハモンドオルガンを操る有名ジャズミュージシャン。
「11PM」など数多くのテレビ番組にも出演した。
小曽根も小学生の頃からテレビにレギュラー出演するなど天才少年として知られていた。
やはりあれですか?その影響が一番大きかった…?そうですね。
一番最初きっかけは本当にその家に生まれたっていう事が今あんまり使わない言葉ですけど…だから逆にその…クラシックにトライといいますかね。
子どもの時にやってらっしゃったんですか?まずは。
僕はね5歳の時にバイエルっていうのをやって大嫌いになっちゃったんですよね。
テレビでねやってらっしゃる方には申し訳ないですけど。
でも本当にそれでクラシックもピアノも嫌い楽譜嫌いってなってハモンドオルガンを…だから嫌いになったのでピアノを嫌いになったのでオルガンを弾いてたんですけど…子役が崩れるっていうのはまさにそれなんですよね。
本当に忘れてくる事が多い。
そうなんですよね。
小曽根は19歳の時本場でジャズを学ぼうとバークリー音楽大学に進学。
ディジー・ガレスピーやチック・コリアら大御所ミュージシャンと共演を重ね大学卒業直後に名門カーネギー・ホールでソロ・リサイタルを開催する。
若くして異例の評価を得た。
近年はクラシックにも挑戦。
ショパンをジャズ風にアレンジするなど新しい試みを続けている。
僕が読んだ中に…「天才の到来」って書かれてますよね。
そんな事書かれてますか。
書かれてるんですよ。
だからそれと…ジャズミュージシャンとして参加したんですね。
行ったらプロモーターの方が…「いやバッハ弾かないです」って言ったら…本当に弾けないし僕は即興をしてくれと言われて来たからとちゃんと言ったんですけど「最初の3分でもいいから何かバッハを弾いてくれ」と言われて中学校の時にやったバッハの「インヴェンション」っていう基礎的な非常に簡単な曲しかできないのでそれをやろうと思ったんですけどその曲すらも人前でそれも2,000人の前なんかで弾いた事がないので…それも明らかにそれこそ…バッハの。
はい。
もう冒とくですよね。
これは本当にバッハの音楽に対する。
それでそこがヨーロッパ全土に流れてそのあとに即興をやった時はコンサートはわ〜っとお客さんにウケてもらったんですけどそこが流れてないんですよ。
そしたら…あいつはバッハを冒とくしてるピアニストだという事になって…。
そうなんです。
何か僕演奏だけをずっと聴いてるととてもふだんの小曽根さんとギャップがあるんですね。
すごくよく言われます。
よくいえば正直なんですけど分かりやすくいうと何も考えてないっていう…。
計算もできるんですけどね…それがすごく自分で気持ちが萎えていっちゃうんですよね。
全くよく分かります。
同じですか?やっぱり。
そうですよね。
そこでなんですけれどもね僕ちょっとね昨日今日小曽根さんにお会いするっていうんで…。
何だろう?ちょっとですねこんな事お願いしていいのかと思いながら…世界の小曽根さんにね。
いやいやハハハ…。
「どの世界か分からない」ハハハハハ!僕もどの世界か分からなくて言ってるんですけどね。
こんな怪しいところ…。
ちょっと僕詩を書いたんですよ昨日。
すばらしい。
ご自分でお書きになられたんですか?それでこれをここに置きながら僕小曽根さんにこれにこれを…。
ああ!はいはい。
合わせて弾かせて頂いて…。
いいですか?もちろんですよ。
これが今日…話しながらもう今日これやめようかなと…。
水谷が取り出したのはなんと自作の詩。
ちょっと待って下さい。
スタッフも誰ひとり聞いてないですよ!タイトルは「私」。
小曽根のピアノをイメージしながら前日に書き上げたらしい。
わ〜すごくすてきな…。
本当ですか?はい。
これを何となく…。
はい。
では…。
どうしましょうか?最初は読まれてから僕が入る感じでも大丈夫ですか?大丈夫です。
じゃあよろしくお願いします。
「私」。
「私は何処から来たのだろう…。
ここは何処だろう。
まるで生まれたばかりの様に私はまだ私を知らないのだろうか?いやここに立っているのは確かに私に違いない。
ヒューッと風が耳を掠めてゆくのだから。
ヒャラヒャラと木の葉達が騒いでいるのが見えるのだから。
川の水を手に掬い顔に押しあてた。
雫が足許の石に模様をつくる。
ホラ確かに私に違いない。
木洩れ日が幾筋も私を刺している様で嬉しくなる」。
「川のせせらぎに風に鳥達の鳴き声も加わって大合唱が始まる。
リズムをとりながら嬉しくて深呼吸をした。
飛び跳ねたい衝動に駆られる…と…その瞬間だった。
墨汁を撒き散らした様に川面から顔を出す魚達を隠す様に辺りが暗くなる。
まるで蜘蛛の巣にかかった獲物の様に黒い大きな雲が太陽を捉えている。
突然ゴロゴロゴロっと雷が私を急き立てる様に暴れ出した。
気が付くと私は私の手で私の耳を塞ぎながら走っていた。
いつもの事だ。
慣れているさ。
息が続く限り走り続けよう。
ゼーゼーと呼吸が荒くなり足が絡まり始めるとついに体を投げ出す様に草むらに倒れこんだ。
心臓が破れそうに激しく鳴っている。
雨と汗で濡れた体が乾くまで目をとじたままじっとしていよう。
やがて予定されていたかの様にぼんやりと微かな声が聞こえてくる」。
「私は何処から来たのだろう…遠ざかる記憶の中で私はいつもそんな私を小さく笑ってしまうのである」。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
何かすごいいいセッションでした。
本当ですか?ハハハハ。
スピードがあって…。
やっぱ同じなんですね。
セリフっていうか。
そうですか。
ええ何かこう…すごい僕ワクワクしましたよ今。
逆に連れてって頂いた部分もいっぱいありましたし。
いやいや僕はあの…。
すごい演奏も拝見してますけれどもカジュアルな小曽根さん頼りにこれお願いしようと思って。
いやすごい。
これまたちょっとどこかで何かこんな事できるとすごくすてきですよね。
朗読と音楽とっていうのもね。
すいません。
ご無理申し上げて。
いやいやとても楽しかったです。
後半は舞台をスイッチ。
水谷の最新作「王妃の館」。
浅田次郎原作のゴージャスなコメディーだ。
ルイ王朝時代から続くパリの最高級ホテル王妃の館に訳ありのツアー客が集まる。
花の都パリで個性的すぎる面々が次々に騒動を巻き起こす。
水谷が演じるのは天才作家北白川右京。
…ってまたまた右京なんですね。
ノンノンノン美しいものは永遠でも思いは時に風のように通り過ぎてしまう。
来た〜。
来た来た来た。
スランプに陥っていた右京に物語が降りてくる。
その物語と平行してそれぞれに問題を抱えたツアー客たちは幸せへと導かれていく。
北白川右京の超個性的なキャラクターは原作者の浅田次郎をもびっくりさせた。
水谷が小曽根を呼び出したのは閑静な住宅街にある一軒家。
こうしなくていいんですかね。
ここは誰の家なのか?どうやら番犬もいないようだ。
いいんですかね。
堂々と正面突破。
お邪魔します。
(笑い声)もうお待ちかねでございました。
お邪魔しま〜す。
ようこそ。
どうぞどうぞ。
はいお邪魔します。
玄関を入ると大量の靴の箱が…。
僕の友人でもあるんですけれども僕が仕事をする時の衣装コスチュームデザイナーそれからスタイリストも全部やってくれる友人がいるんですね。
高橋さんっていうんですけどね。
もう何年かずっとこういろいろやる度にその…。
あ〜そうなんですね。
はいどうぞ。
お邪魔します。
こんにちは。
こんばんは。
うわ〜!すご〜い。
あっもうここが作業場になってる。
そうなんです。
これ…。
これあれの衣装?そうです。
パリに22泊行って映画の撮影をしてきたんですね。
これもそうだと思って今ね「あれ?僕これ知ってる」と思って。
これそうです全部。
めちゃくちゃかわいかったです。
(笑い声)今回の映画の衣装はここで作られた。
ここで作ってくれた…全部。
すごいな〜。
うわ〜すごい。
本当だ。
ここに全部僕の型紙は全部ここに置いてあって全部対応できるように…。
全部こう作ってくれるんですね。
本当だ。
ポケット。
そうなんです。
本当だ!わ〜すごいな〜。
でも今僕ねもっともらしく小曽根さんを案内してますけど実は僕もこのアトリエに入ったのは初めてなんですよ。
本当ですか!?彼はどうも僕を今まで入れてくれてないんですねここに。
多分あの…「鶴の恩返し」みたいな気持ちで機織りしてる姿を見られたくないんじゃないかって…。
実は人間じゃなかったり?今日僕初めて入って僕も一緒に感心してたんですけど。
本日は小曽根真が右京さんを取り調べます。
この衣装を今拝見しててもいきなり映画のところにフラッシュバックしちゃったんですけど…。
僕の場合はいつかコメディー映画をやりたいと思っていて最初にプロデューサーの方から「じゃ何かコメディーやりましょう」という時にさあみんなで探しましょうという事になって最初にあの原作が出てきたんですね。
実はあれは浅田さんがおっしゃってるんですけど自分の書いた作品の中でこれだけは絶対に映像化できないだろうという作品だったとおっしゃるんですね。
それは一つはベルサイユの撮影できる訳がないと。
ルーヴルで撮影をしなければいけない。
それとあのホテルのモデルになったあそこのホテルはとても格式のある所でなかなか撮影はさせてくれない…。
その上に17世紀の物語が入ってくる。
あれだけの人数と17世紀との物語を映画でと無理。
そういう事を考えると無理だろうというふうにおっしゃってたんですね。
その時に確かにこれ困難な事は多いけれどもきっとこれがうまくいったら面白い事になるんじゃないかというふうに思ったんですね。
これ偶然だったんですか?実は浅田次郎さんがこの「王妃の館」の連載を始めたんですねそれが1998年なんですね。
あの「相棒」の杉下右京というのは1999年に撮影が始まってるんです。
ですから偶然。
同じ時に…。
じゃ例えば「相棒」を見て何かイメージをっていう事ではなく。
なくて。
同時に右京さんがスタートしてる…。
今回その「王妃の館」の北白川右京さんのその役作りっていうんですかね?その役のちょっと一つ天才肌の人であそこのあれ…えっとルーヴルの中でしたっけ?上向いてこう…。
それであと「来た!来た!来た!」って言うじゃないですか。
北白川右京に小説のアイデアが降りてくるシーン。
来た〜。
来た来た来た。
降りてきたんだ!小説の神様が降りてきたんだ。
はい来ました。
あれ僕実は自分が曲書いてる時に言った事があるセリフ。
セリフじゃない…自分の言う事セリフじゃないんですけど。
家に飛んで帰らなきゃ…家に帰った頃にいなくなったみたいなのがあるんですけど。
あのころは携帯がなかったので。
今は街で聞こえてくると携帯に歌うんですね。
ああなるほど。
ごめんなさい。
自分の話になっちゃった…。
いつも大体そうなんです。
「来た!来た!来た!」って来るんですよ。
気が付くと来るんですよ。
パッと「あ来た!来たこれ」。
あのキャラクターに関しては…であれで読んでるんですよ。
北白川右京はあのスタイル。
おかっぱでああいう…実は僕…あっご自分で描かれたんですか?そうなんですよ。
これを走り書きしたんですね。
僕はこういう感じですと。
北白川右京は…。
これちょっと。
サラサラサラサラサラと描いて…。
おかっぱで…。
すごい。
本当にそんな感じですよね。
原作を読んで水谷がサラサラと描いてみせたというスケッチ。
おかっぱに白髪のメッシュの髪形やハーフパンツにカラータイツのいでたちなどかなり具体的に記されている。
若い頃から本を読んだだけで登場人物が着ているものはもちろんカーテンから車の色に至るまでフルカラーで見えるらしい。
「兄貴ぃー!」でしたっけ?そうです。
ありましたよね。
どちらかというと今の…そのイメージが…僕は「兄貴ぃー!」のイメージがすごくやっぱりあってそのまま…ハハハハ!そうそう。
更生しちゃった…。
そうですよね。
更生しちゃいましたね。
「傷だらけの天使」で萩原健一と共に探偵事務所の調査員を熱演した。
更生前の水谷?もしもし?あの〜兄貴ならまだ寝てるんですがね。
起こすんですか?あ…ああ。
兄貴。
兄貴!見りゃ分かんだろ。
睡眠中だよ。
兄貴ぃー!仕事だよ仕事!金ないんでしょ金。
このガキ人の足元見やがって!バカたれ!仕事が…。
もしもし?・お元気?粗暴だが情にもろい修を兄のように慕う亨。
このドラマは当時の若者に大きな影響を与えた。
国際価格協定に違反してどうだ?たった6万円!何がきっかけでっていうか今の役作りをされるところに至ったのかっていうのが…。
今はどちらかというとこの間の右京さんも杉下右京さんもどちらかというと表のエネルギーは抑えめでこの中ですごくエネルギーが動いてる方じゃないですか。
だけど…あともう本当に聞きたい事いっぱいあるんですけどまず今その右京さんになられたところの何かきっかけってあったんですか?いろんな役をやってるように…もちろんやってきてるんですけど思われるんですね。
もちろんやってきてるんです。
ただ僕はね…なるほど。
例えばさっき言った…今どういう人なのかって。
で今に至るという事があれば…そうですか。
どうもどうも。
首席で。
すいません。
すぐカメラ見ちゃう。
駄目ですねこれね。
一番役者でやっちゃいけない事ですよ。
監督に「カメラ見るな!」って怒られちゃうんですよね。
それで…あとはもう何も考えない。
そしたらその右京さんが…。
そうなっていくんですね。
ですからあまり自分で…それは何か納得しましたすごく。
僕も自分の曲やる時あるんですけどベートーベン弾くとかモーツァルト弾くっていうと僕はちゃんと習った事がないんですけど…自分たちの生きてきたものしか知らないんですけど人間で…まさに血を通わせる。
そんな事…。
ですよね。
ですからね我々は…作られたものを今度芝居する訳ですからそこはもう作ってるんですね。
ところが…分かります。
そうですよね。
そこを突き詰めていくとこれって絶対…じゃあ一瞬たりとも1秒たりともウソがなかったかっていう事を突き詰めていくとそれがないので。
だから…水谷が芝居の世界に足を踏み入れたのは12歳の時。
劇団に入り子役としてデビューすると舞台やテレビドラマの仕事が次々に舞い込んだ。
もともとお芝居をやろうと思われてたんですか?そのお芝居に入られたきっかけっていうのを…。
僕はね実はちょうど僕が育った頃っていうのは…日本のテレビが出来て最初の頃ですね。
それがもういろんな…何が不思議だったんですか?もう不思議で不思議でしょうがないんですね。
単純に物理的に考えてもって話ですか。
どっから…。
あ〜分かります。
すごくそれ分かります。
ですから…別に芝居に興味があったとか俳優に興味があったという事ではなかったんですよ。
テレビ自体にすごく興味がおありだったんですね。
でも何か大学受験もやるからって言って一度演劇から離れる時期が…。
そうなんです。
演劇の世界が?はい。
違うんだと。
つまり何かまだ子どもからそういう時でしたからね。
逆にその演劇のところがその大人の世界でここはちょっと違うというふうに思われたんですね。
その時やっぱり反対とかはなかったんですか?「そんな事言わないで。
ここまでできるんだからお前もうちょっとやれよ」っていうのは…引き止めはなかったんですか?その時に引き止めたのは僕の友達俳優をやってる友達が1人だけでしたね。
「そんな事言わないでやろうよ。
やろうよ」って。
彼やっぱり仲間が欲しかった。
そうなんですね。
一緒にこう…。
でもその時のプロダクションの社長は…厳しいですね。
なるほど。
反対はそこはされなかった。
それでプロダクションもやめて…。
…でやめて実はそのころアメリカに行きたかったんですね。
高校生…3年生。
それでアメリカに行く事になってたんですよ。
ところがそこでちょっと我が家で…それでアメリカなんか行くお金出せないぞと。
あ〜それはショックですね。
180度ですもんねそうなっちゃうと。
大学受けるんですけどこれが落ちるんですねまず。
大学滑るんですね。
まあ浪人…そのころ浪人…2浪3浪なんて普通でしたからねそのつもりでいたんですね。
ところがさっき言ったように我が家の経済状態がちょっと今までと違うので…バイトしようと思ってたら…。
僕は子どもの時からやってたもんですからねそのころを知ってるプロデューサーから声がかかったんですよ。
「どっちにしてもバイトをやらなきゃいけないんでじゃあバイトでやります」みたいな。
それは映画だったんですか?テレビのシリーズだったんですけど。
これをやって…はい分かります分かります。
そんなもんなんですよ。
そんなもんなんですね。
これがどんどんつながっていっちゃったんですねそのころ。
「太陽にほえろ!」っていう番組があったんですけど。
はい。
本当ですか?犯人だったんですか?うわ〜。
アハハハハ!そういう事を経験しながらいい加減にしないとなと思い始めてたんですねそのころ。
いや困りますよ。
チキショー。
サツだ。
一世を風靡した刑事ドラマ「太陽にほえろ!」。
記念すべき第1回目の犯人役は水谷だった。
(銃声)俺…初めから誰も撃つ気なんかなかったんだ。
本当だよ!本当に誰も撃つ気なんかなかったんだよ!誰も…撃つ気なんかなかったんだ〜!そして水谷は芸能界に捕まってしまったのだ。
僕ねいくつもね聞きたい事があったんですけどねあとね…すいません。
あっそうそうそうそう!これは絶対聞かなきゃいけない。
表現する世界が…あと俳優は…。
いつも撮影現場というのは何か工事現場に近いようなね。
結構殺伐としてますよね。
すごい所でこうやったりするようなところありますけど。
歌の世界っていうのはそのころはとてもきらびやかですごい世界なんだろうなって。
興味が。
そう。
で歌を…。
その話がちょうどあったので。
井上陽水さんが書くと。
曲を。
初めて人に書くっていう事をおっしゃったんですね。
僕ならテレビ見てるしっていうんで興味を持ってくれたっていうのがあってそれで歌を始める事になるんですけど。
主演ドラマ「熱中時代刑事編」の主題歌「カリフォルニア・コネクション」。
自ら歌ったこの曲は65万枚を超える大ヒットとなった。
そんな事で割といい経験をさせてもらったんですけどね。
ただ…全国ツアーもやって…。
ちょうどそういう年代ですから若い人たちも喜んでくれるんだけれどもでもその喜んでくれるのと自分がやってる事のギャップみたいなものがあったんですね当時。
それで離れちゃう時期が来るんですよ。
歌から何十年も。
若い頃にやられててそれから少し離れて…。
二十数年離れたと思いますけれども。
それがまた最近戻られたっていうのはやっぱりもう一度ちょっとやってみようかなという何かが自分の中に湧いてこられたんですか?何かあの〜きっとその…いろんな事を恐らく自分では何も意識はしてませんけれども…そんなような気持ちにまたなったんですね。
22年のブランクを経て歌手としての活動を再開した水谷。
新たにアルバムを発表し全国ツアーも開催。
歌に関しては若い頃にやり残した事があると感じていたという。
あ〜なるほど。
最初にもういいやと…。
いいやと思ってとても表現できないと思った時に何か敗北感みたいなものがあったんだと思うんですね。
そこ恐らく小曽根さんと似てるんじゃないかと思うんですけれども自分に負けるのが嫌なんですよね。
分かります。
すごい分かります。
だからそれがず〜っと二十数年引きずってるんですよ。
ですからいつかそれを自分で克服して…。
だからやめた訳じゃなくてお休みだったんですよね。
そうですね。
やめたんじゃないんでしょうね。
だから時にはね…今の本当いい言葉ですね。
僕は学生にみんなにそれを言う言葉なんですよね。
おんなじです。
自分に負けたくない。
ここはウソつけないんですよね。
人はウソついたらねだまされてくれる人いっぱいいるんですけど…。
やっぱり。
一番怖いですね。
そんな気が今日お会いしてて何かそうだろうなと思って同じところがあるとしたらそこも同じだなと思って。
あ〜自分に負けるのが嫌だ。
あ〜。
何かこう…基本Mなんですかねやっぱりね。
そうね。
どっちかっていうと。
ちなみに僕もね時々「自分の嫌なところは宝物だ」って言うんですよ。
そうですね。
変えちゃ駄目。
変わる訳がないと。
そう変わらないですね。
後ろに下げればいいだけで。
宝物だから…だから今小曽根さんのおっしゃったように。
そこに向き合わなきゃいけないから…それはもう直らないんだけどでもやっぱりそれを自分で克服できる事になるんですね。
対極を知りますものね。
そうですね。
対極を知る。
まとめちゃいけないんですよねここで。
今のはカメラ見てもよかったですね。
そうですね。
アハハすいません。
いい加減にしろってもう本当に。
怒られちゃう。
絶対もうドラマとかできない。
「こっち見るな!」とか言って。
2015/04/23(木) 00:00〜01:00
NHKEテレ1大阪
SWITCHインタビュー 達人達(たち)「水谷豊×小曽根真」[字][再]

水谷豊がトークの「相棒」に指名したのは世界的ジャズピアニスト小曽根真。「降りてくる」という天才的役作りの秘密から即興演奏のツボまで、奇跡のセッションが展開する!

詳細情報
番組内容
ドラマでたびたび華麗なるピアノ演奏シーンを披露している水谷。尋常ならざる猛特訓の成果らしいが、不思議なことに撮影が終わると全く弾けなくなるという。「役作りで苦労したことはない」「撮影中は背後の人まで“見える”」と驚きの発言を連発する水谷は小曽根の演奏に「表現者なら誰しも憧れる“向こうの世界”に到達した人」と直感。初対面の二人はたちまち即興トークセッションに突入!水谷はなんと自作の詩までとりだし?!
出演者
【出演】俳優…水谷豊,ジャズピアニスト…小曽根真,【語り】吉田羊,六角精児

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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