(最終回)Answer〜警視庁検証捜査官 2015.04.23


(物音)
(うめき声)
(うめき声)どけーっ!
(新海晶)待ちなさい!
(パトカーのサイレン)
(幸村勇)被害者は吉高千文29歳。
港区在住で大手健康食品メーカー吉高フーズの御曹司です。
(幸村)出血多量で意識不明の状態です。
(永友真一)港区在住でどうしてこんなところに?それが愛人のマンションにしけ込んでいてその帰り際に襲われたようなんですよ。
あれがその愛人です。
新海!?いえいえ新海さんは第一発見者です。
もう一人が被害者の愛人で…。
今日は非番じゃなかったのか?こんなところで事件と出くわすなんてあんたも愛人宅にでも行こうとしてたのか?プライベートでどこを歩こうが私の勝手でしょ?
(唐沢潤平)管理官犯人の身元がわかりました。
氏名は楠田正芳52歳。
傷害致死の前科があります。
12年前に警視庁の捜査官を殺害しています。
警察官を殺した!?
(小暮茂雄)無期懲役でぶち込んでおけばよかったんだよ。
犯人の楠田って野郎は12年前に警察官全員を敵に回したんだから。
(長谷部吉伸)小暮さんも知ってるんですか?殺害された花岡さんっていう刑事の事。
知ってるも何も俺と花岡さんとはお前検挙率ナンバーワンのお前名コンビよ。
なあ。
(薄井昭三)まあ慕ってた刑事が多いのは事実だな。
(長谷部)うちの管理官が通報したんですね。
あ〜ついてるよ。
警視総監賞間違いなしだよ。
本人が現場にいたんならもう検証する必要ねえだろ。
(電話)はい検証捜査係です。
ああおはようございます。
はい…。
小暮さんをですね?はい。
管理官からですけど検証するから送致書を持って現場に来てほしいそうです。
はあ?本人の解決した事件なんで検証する必要があるんだよ。
ほとんど現行犯だったんですよね?なんで検証する必要なんか…。
じゃお願いします。
はい?読んでください。
はい。
被害者吉高千文29歳は事件当夜現場に隣接した愛人宅を訪れていました。
帰宅のためマンションから出たところ容疑者楠田正芳と鉢合わせしました。
(吉高千文)どこ見て歩いてんだよ。
気をつけろ。
(楠田正芳)ちょっと待てよ。
ボーッと歩いてるの君の方じゃないか。
最初はささいな口論だったようなんですが吉高が勢い余って手出した事で楠田は頭に血が上ったと供述しています。
ふざけるなこの野郎!ふざけるなよてめえ!ハーッ!まあ被害者はまだ意識不明なんで楠田が自分の都合のいいように供述してる可能性はありますけどね。
その直後管理官と鉢合わせしたんですよね?こんなところに偶然鉄パイプなんて落ちてるかなあ。
え?工事業者かなんかが忘れたんじゃないですか?まあいいか。
続けてください。
はい。
楠田は12年の刑期を終え4か月前に出所したばかりでした。
保護司の紹介で世田谷区内の部品工場で働いていました。
勤務態度は真面目だったし再犯の可能性はないと思っていたと保護司は証言しています。
どう考えても動機が薄い気がするけど。
と言いますと?楠田は12年も刑務所で我慢してようやく一般社会の暮らしを手に入れた。
それを肩がぶつかったぐらいで捨てちゃうなんておかしいでしょ?けど奴は…警官殺しをしたような男ですよ?もともと手に負えないのは…。
それに逮捕された時酒も飲んでなかったし麻薬に手を出してる形跡もない。
それにここは彼の生活圏から離れてる。
一体彼はここで何をしてたんだろう。
それは…昔住んでた土地に久しぶりに来てみたかったって供述してますけど…。
ありえない。
あっここです。
(チャイム)おはようございます。
警視庁の者ですが隣の楠田さんの事をお伺いしたいんですけど。
よく知らないんですよね交流なかったし。
何か物音とか気づいた事はありませんでしたか?さあ…。
あっ。
そういえば一度駅前ですごい美人と歩いてるの見たけど。
美人?そう。
スッと背が高くてきれいな方。

(館野充)お待たせしました。
社長が到着しましたので。
(吉高万里)大丈夫?さおりちゃん。
(吉高さおり)お義母さん…。
容疑者の写真です。
知らないわね。
あなたは?いえ。
私も初めて見る方です。
吉高さんは愛人宅に通われていたようですが…。
びっくりしました。
まさか不倫なんて…。
さおりちゃんになんて言っていいのか…。
あなたずっと一緒だったんでしょ?気がつかなかったの?申し訳ありません。
先月から毎日車で送迎していたんですけど…。
事件の日も車で自宅まで?ええ。
ただあの日は買い物をしたいとおっしゃるんで近くのコンビニで降ろしたんです。
先月からって言いましたよね。
それまでは送迎はしていなかったんですか?ちょうどひと月くらい前にかなりしつこいクレーマーが現れたんですよ。
あの今から会議が始まるんでこれで切らせて頂きますね。
はい。
はい。
失礼します。
(ため息)どうしました?いや…直接俺宛に商品のクレームを言ってくるお客様がいてさ。
まあむげにするわけにもいかないし参ったよ。
そのクレーマーが楠田って可能性もありますね。
吉高さんの奥さんと話をさせてもらえませんか?さおりちゃんと?あ…それは勘弁してもらえないかしら。
ただでさえ息子がこんな事になって不倫までわかっちゃって…。
そっとしておいてあげたいの。
(武邑嗣雄)明日発売の週刊誌に載るらしい。
橘君が情報を入手してくれた。
(橘ひとみ)知り合いがたまたま編集部にいたんで。
(有富功)その警官殺しこの前逮捕された楠田って男だろ?彼女の手柄で検挙したんじゃなかったのか?アパートの保証人まで彼女がしてるって。
そう書いてあるぞこの記事に!ですが新海はひと言も…。
この記事の出どころも含めてすぐに真偽を確認してくれ。
まあ彼女が非難されるのは自業自得だけれどこっちまで火の粉が降りかかっちゃたまらん!な〜んか新海さんって怪しいと思ってたんだよな〜。
あんたが現場にいた理由がわかったよ。
犯人の…楠田と会うためだったんだな。
警官殺しを援助!?言いにくいんなら俺が話そう。
あんた12年前の事件にかかわってたんだってな。
花岡憲武警部補が楠田に殺害された事件に。
え?12年前楠田は一人息子がいじめに遭ってる事を知り最寄の所轄署に相談した。
その相談を受けたのが当時新人研修中だったあんただった。
いじめってなんの事ですか?そもそもの事件の発端は楠田さんの息子さんがいじめを受けていた事だったの。
(楠田)見てくださいこの傷。
こんな目に遭わされたんです。
立派な傷害事件ですよね?この傷は学校の友達にやられたの?
(晶の声)楠田さんは同じクラスの不良たちの仕業だと主張した。
でも肝心の本人がいじめを認めようとしなかったの。
恐らく同じクラスの不良に…。
(楠田)どうか調べてください。
(花岡憲武)君が認めない限り警察は動けないんだよ。
本人が否定している以上は少年課としても対処出来なかったし上層部に判断を委ねるしかなかった。
当然所轄署は民事不介入で深入りを避けた。
だがその数日後楠田の息子が自殺した。
(楠田)父親です!あの子の父親ですから!真一郎!真…真一郎!!
(花岡)下がってください!どいてくださいよ!困ります!検証中です!あなた方…私言いましたよね?私お願いしましたよね?言いましたよね?あなたに!こんな…こんなの…。
それで楠田さんは警察が動いてくれなかった事に腹を立て自分の手で不良たちに復讐しようとしたの。
復讐…。
男手一つで育てた息子さんが自殺して我を忘れていたんだと思う。
不良たちの溜まり場になっているゲームセンターに楠田さんは凶器を持って向かったの。
なんだよお前!
(楠田)うりゃーっ!うっ!
(花岡)おい何をしてる!でもその復讐は失敗した。
楠田さんの事をずっと気にかけていた花岡刑事が仲裁に入ったから。
あ…。
あの時しっかりいじめ問題に対処していれば息子さんが自殺する事もなかったし楠田さんが殺人者になる事もなかった。
その責任を感じて楠田を支援してたって事か。
じゃひょっとして楠田と歩いてた美女って…。
あれ管理官なんですか?楠田さんと会っていた事は事実よ。
何が支援ですか?奴は花岡さんを殺したんですよ?なんで黙ってたんだ。
警官殺しを支援している人間の話なんか一課の人たちがまともに聞いてくれるとは思ってなかったんで。
供述に…嘘はないんだな?永友さんが言ったとおり事件の日私は楠田さんと会う約束をしていました。
でも直前に彼から連絡があったんです。
落ち合う場所を変えたいって。
それで品川に向かったのか?でも…彼の姿はなかった。
それで探していたら…。
楠田さんは取り調べで私の事を何も話さなかったんですよね?ああ。
おかしいと思いませんか?絶対に何か隠してると思うんです。
それに出所後の彼は12年前の事件の事を心から悔いていました。
それを口論ぐらいで再犯するなんて考えられないんです。
けどこんな記事が出た以上おおっぴらに検証出来ませんよ。
捜査員全員を敵に回すようなもんです。
(東出祐介)海外にでも行って少し視野を広げたらどうだ?え?いや…これ冗談じゃなくてスペインの在外公館に空きポストが出そうなんだよ。
異動って事ですか?うん。
辞令は2〜3日中に出る。
ちょっと待ってください。
まだ作業中の捜査が…。
いや残念だが君の異動は今に決まった事じゃない。
警視庁にメスを入れるなんて汚れ役は誰がやっても荷が重い。
もともとは何人かで手分けしてやるつもりだったんだ。
例の週刊誌読んだよ。
ま…警視庁内からのリークだろ。
そういう古臭い体質を壊したくて君を配属したんだがまさか君自身がやり玉に挙がるとはな。
私は間違った事はしてません。
そんな事わかってるよ。
でもちょうどいい潮時じゃないか。
バカバカしい内容だとしてもあんな記事が流れた以上は君の発言力は弱まる事は目に見えてる。
辞令が下りるまで少し休んだらどうだ?
(長谷部)楠田の事件はもうやらなくていいって事ですかね…。
珍しい事もあるもんだ。
びびっちゃったのかな。
あの夜新海っていう刑事と会う約束だったんだな?どうしてその事を黙っていたんだ。
言っても仕方ないと思ったから話さなかっただけです。
あの女のお節介には迷惑してましたから。
今さら支援したいなんて俺の後つけ回して…。
だったらなんで12年前に俺の息子を見殺しにしたんですか?お久しぶりです。
ちょっとお線香あげさせてもらいます。
(花岡芙美子)小暮さん…。
巧巳君大きくなりましたねえ。
あなたが主人と一緒だった頃はまだ小学生だったものねえ。
ええ。
よく花岡さんに子守させられました。
あの子…刑事になりたいって。
警察学校まで出たのよ。
そうなんですか?でも説得して諦めてもらったの。
主人をあんな形で亡くしてしまって息子まで刑事になったら心配でおちおち眠れやしないもの…。
あの…花岡さんを殺害した楠田正芳が出所をしていました。
彼から何か連絡はありませんでしたか?ああいや実は…出所してすぐに店に来たんだけど息子が追い返しちゃってそれっきり…。
私も冷たくしすぎたかもしれないわね。
あの人刑務所から毎週手紙くれてたのよ。
手紙?でも結局一度も封を開けられなかった。
今さら謝罪されてもどう受け止めていいのかわからなかったし。
毎週って…12年間ですか?そう。
こんな大きなダンボール箱いっぱい。
あのその手紙は今は…。
息子に頼んで処分したわ。
十三回忌が終わったあとで。
いつまでも事件の事思い出しちゃうんでね。
やっぱり諦めてなかったんですね。
もちろん。
じゃあどうして…他の事件の検証をしろなんて。
私と一緒に行動して警視庁の目の敵にはなりたくないでしょ?楠田が犯人なのは間違いないんですよね?状況的に見て他に犯人がいるとは思えない。
でも動機は口論なんかじゃない。
多分…12年前の事件が関係してるんだと思う。
だったら…全員で検証しましょう。
管理官が来てから私らもうとっくに警視庁の目の敵になってます。
今さらじたばたしても仕方ありませんよ。
ね?うちの人間がリークした?
(幸村)声が大きいです。
この記事を書いた記者は守秘義務があるんではっきりとは言いませんでしたが3係の人たちが新海さんの事を探ってたって噂です。
3係が?あそこは花岡さんの部下だった人が多いですから。
誰が真一郎君をいじめていたか学校側は本当にわからなかったんですか?
(畑山由岐彦)全く手がかりなしです。
けど当時楠田は同じクラスの不良グループが犯人だと思ってゲームセンターへ向かったんでしょう?その中に犯人がいたんじゃないですか?私もそう思って彼らの事は特に時間を割いて調査したんです。
でも証拠がないんです。
まあ正直言って私はいじめがあったかどうかも疑問なんです。
そもそもいじめなんかなかったか…。
でも私は見ましたから…。
真一郎君の傷を…。
ええ?これ被害者の会社ですね。
被害者もこの高校の卒業生だったんだ。
平成13年卒業って事は…。
話がある。
ちょっと来てくれ。
お前だろ情報を売ったのは。
答えろ。
証拠はつかんでるんだ。
(市ノ瀬重光)出所した楠田をたまたま見かけたんですよ。
そうしたら新海が一緒にいて…。
(市ノ瀬の声)花岡さんを殺した犯人を支援するなんて看過出来ませんから。
だからといって仲間を売っていいわけないだろ。
いつから新海が我々の仲間になったんですか?12年前新海も同じ所轄署で花岡さんの世話になってたんです。
それなのにその恩を忘れてあいつは犯人を支援してたんですよ!自分に捜査のイロハを教えてくれたのは花岡さんです。
間違った事したとは思ってません。
(市ノ瀬)きっとみんな同じ考えだと思います。
永友さんだって内心あんな奴いない方がいいって思ってるでしょ?
(塚本まどか)確かに吉高君が怪しいと思うって先生には話しました。
え?吉高が真一郎君をいじめてたって当時から気づいてたって事?直接いじめを見たわけじゃないんです。
吉高君はそういう事を表立ってやるタイプじゃないっていうか…。
不良っぽい子たちにやらせてそれを見て面白がってた感じなんで。
けど先生はいじめの事実すらなかったって…。
そんな事ないと思います。
私も話したし他にも話した子はいたと思います。
でも吉高君生徒会長だったし親も有名だから…。
学校側が…吉高をかばったって事ですかね?でもどうしてそんな昔の事みんな調べてるんですか?みんな?1か月くらい前にも同じ事聞かれたんで。
え?その人…この人じゃない?いえ違います。
12年前に自殺した楠田真一郎をいじめていたのは今回の被害者吉高千文である可能性が高くなった。
という事は楠田は今度こそ息子の復讐を果たしたって事ですか?それがそうとも言い切れないんだよね。
楠田は事件の夜管理官と会う約束してた。
まさかそんな日に復讐なんかしないだろう。
あっその件ですが現場周辺で目撃情報が出ています。
楠田が駅前の公衆電話から誰かに電話をしています。
それは多分私にかけていたんだと思う。
もともと私たちは楠田さんのアパートの近くで会う約束をしていたの。
でも場所を変更したいって急に連絡があったから…。
そっか!じゃあ楠田は管理官と会う直前に偶然吉高の姿を見つけてそれで尾行して襲った。
だったらわざわざ私に居場所電話してこないでしょ。
あ…。
バカだね〜お前は相変わらず。
私はこれは復讐ではないと思う。
もしそうなら取り調べで復讐のために襲ったって言えばいいだけの話でしょ。
隠しても意味ないし。
それに12年前楠田さんは復讐しようとして不良グループのいるゲームセンターへと向かった。
つまり楠田さんはいじめたのは不良たちだって思い込んでいたはずなの。
(薄井)本人に確かめるしかないんじゃないですか?あなたが襲った吉高千文さんはまだ意識が戻らずに生死の境をさまよっています。
ご存じでしたか?彼が息子さんと同窓生だった事。
その顔はご存じなかったようですね。
俺はただあの男に因縁をつけられたから殴っただけだ!あんな奴の事知るか!いつまでこんな事続ける気だ?早く刑務所でもどこでもぶち込め!楠田!落ち着け。
一体何があったの?あなたは私の前では過去の罪をいつも後悔していた。
二度と他人に迷惑はかけたくないって。
俺は12年前と何も変わってない。
そんな事ない。
私はあなたが口論くらいで傷害事件を起こすなんて絶対に思わない。
あなたは何かを隠している。
その答えが見つかるまで私は…。
お前に…お前に俺の何がわかる?やめろ!俺は気に食わない奴は許さない。
そういう人間だ。
それが答えだ!どういう事か説明してくれないか?もう異動は決まったと伝えたはずだ。
えっ異動?なんなんですか?それともうこれ以上いたずらに楠田の送致を延ばさないでくれ。
さもないと捜査員たちが収まらない。
(武邑)君は4万3000の警視庁職員全員を敵に回すつもりなのか?敵とか味方とか意味がわかんないんですけど。
なんだと?結局警視庁は自分がかわいいだけなんでしょ?自分たちの仲間が殺されたら思考停止して疑問すら挟まない。
新海…。
もう結構です。
主任この組織は自己保身しか出来ない組織です。
勝手に仲良しこよしで自滅させればいいんじゃないんですか?待てよ。
検証を続けさせてもらえませんか?今彼女が我々の仕事にとってどれだけ障壁になってるのかお前が一番わかってるはずじゃないのか?わかってません。
私も…警視庁捜査員全員が何もわかってなかったんです。
自分自身を検証する事の意味を。
自分たちの欠点を認めてさらけ出す事が検証するって事じゃないですか?新海があれだけ検証にこだわっているのは12年前いじめを見過ごした事で被害者を出してしまったから。
またあの時と同じような過ちを繰り返さないため。
そうだろ?私からもお願いします。
花岡さんは私にとっても大切な先輩でした。
だからこそ最後までやりたいんです。
(薄井)お恥ずかしい話ですがあの人が来るまで私ら送致書の誤字脱字しか見つけられませんでした。
でも今はなんとか仕事の意味がわかってきたんです。
お願いします!
(東出)しかし残念だが…辞令は明日にも下るんだ。
でしたら明日までで結構です。
新海。
もう後悔はしたくないんです。
12年前のように。
(小暮遥花)寝酒はやめるって約束忘れたの?遥花。
ひょっとしたら転勤になるかもしれない。
悪いな急に。
まだ決まったわけじゃないけど心の準備だけはしといてくれ。
そういう事はお酒飲む前に言ってほしかったな。
何年刑事の娘やってると思ってるの?少しよろしいでしょうか?なんでしょう?こんな時に申し訳ありません。
警視庁の者ですが緊急で調べている事があるんです。
事件の夜のあなたの行動についてです。
私ですか?ちょっとあなたたち!今息子が生きるか死ぬかの瀬戸際なの。
こんな時に失礼だと思わないの?以前伺ったクレーマーの事をお聞きしたいんですが。
でも私自身も一度も会った事はないんですよね。
あっ…そういえば一度その人と部長はホテルで会食をしてます。
レストランの予約を取りましたから。
ホテルなら監視カメラがありますね。
怪しい生徒はいなかったって言ったじゃないですか。
でもおかしいですよね。
真一郎君と同じクラスだった子がいじめの犯人先生に伝えたって言うんです。
あれ?この人有名な企業の社長さんですよね?こんな大きな企業だと息子がいじめをしてるなんてバレたらイメージ壊れるんでしょうね。
(まどか)この中にはいませんね。
確かにひと月前に12年前のいじめの件について誰かに聞かれたんだよね?
(まどか)はい。
その人の特徴教えてくれるかな?完成しました。
いじめを調べていた男の…人相画です。
字はうまいけど絵はそうでもないんですね。
ええ…。
ストップ!
(羽生田真)はい。
吉高だ。
こいつがそのクレーマーか。
え?嘘だろ?知ってるのか?花岡刑事の息子さんです。
この人私が描いた絵とそっくりですよ!もう話す事なんかありませんよ。
何回取り調べれば気が済むんですか?あんたを取り調べるつもりはないよ。
あんたに取り調べを見学してほしいだけだ。
今日はあなたにいくつかお聞きしたい事があったんです。
楠田さんが刑務所からあなたのお母さんに送った手紙の事ご存じですよね?12年間毎週欠かさず送られてきた手紙です。
「楠田さんは花岡さんを殺害した事を心から悔いていました」手紙にはそんな彼の謝罪が書かれていたはずです。
あなたはその手紙を読んでしまったんじゃないですか?手紙を読んだ事で楠田さんがいかに息子さんの自殺に苦しんでいたのかあなたは知ったんです。
いじめさえなければ楠田さんが息子さんを失う事もあなたがお父さんを失う事もなかった。
本当に罪を償わなければいけない人間は楠田さんの息子さんを自殺に追い込んだ人間なんじゃないか。
そう思ったんですね?あなたは自分なりにその人物を調べ始めて吉高千文さんが周囲に怪しまれている事を知った。
当時の同級生があなたに事情を聞かれたと証言しました。
あなたは吉高さんに直接その真意を確かめようと思った。
何度も電話をしたので吉高さんは周囲の人にあなたの事をクレーマーだと嘘をついた。
そしてちょうど事件の3日前吉高さんはあなたと会う事を承諾してくれました。
そして都内のホテルのレストランにあなたを呼び出した。
あなたが今回の事件を起こそうと思ったのはその時の会話がきっかけだったんじゃないですか?やめろ!俺が説明しますから離してください!
(花岡巧巳)貧乏くじを引く人間は何をやっても貧乏くじを引く。
あいつそう言ったんです。
親父が殺されて母親はショックで体壊して店も満足に開けられないような状態でした。
正直俺よくわからなかったんです。
一体誰のせいで親父は死んだのか。
ケンカの仲裁で殺されたって言われてもよくわからなくて…。
でもあの人の手紙を読んでやっと理由がわかったんです。
(巧巳の声)その手紙600通もあったんです。
(巧巳の声)盆も正月も関係なく毎週必ず届いてたんです。
この人も俺たちと同じように苦しんでたんだなってわかりました。
犯人だって親父を殺したくてあんな事をしたわけじゃない。
息子が全身傷だらけになるほどいじめられたのに誰かやったのかもわからなくて警察も動いてくれなくて…。
だからあんな事をしたんだって。
(巧巳)「おかしいですよね」一番ひどい事をした奴が普通に生きてるのに大事な家族を亡くした人間はずーっと苦しみ続けてるなんて。
だから俺吉高って人に教えてやりたかったんです。
いまだにみんなこんなに苦しんでんだぞって。
けどあいつそんな事気にもしてなかった。
金が欲しいのか?
(巧巳)別に俺は金なんか…。
だったら何が目的なんだ?あんな昔話掘り下げて。
俺はただ本当の事を…。
もし仮に俺が楠田をいじめてたとしてもそれが自殺の原因かどうかなんて警察だって証明出来ないんだよ。
ふざけるな。
俺は謝ってほしいだけだ。
俺の親にもあんたがいじめた人の親にも。
あのな…貧乏くじを引く人間ってのは何をやっても貧乏くじを引くんだよ。
まあついてなかったんだな。
その人たちは。
(巧巳の声)許せなかった。
俺はただあいつが許せなかった。
あなたは吉高さんの愛人宅を突き止めた。
楠田さんはそこに向かうあなたを偶然見かけてしまった。
そしてあなたが吉高さんを襲った現場を目撃してしまった。
うわーっ!おいやめろ!
(巧巳)うわーっ!
(叫び声)やめろ!何やってるんだ!
(叫び声)事情はわからないがこんな事して刑務所に行く事になったらどうするんだ?それに君が犯罪者になったら残されたお母さんどうなるんだ?逃げろ。
何言ってんだよ…。
いいから…いいから逃げろ。
行け!いいか?俺は君の父親を殺した。
君まで犯罪者にするわけにはいかない。
逃げろ。
(楠田)逃げろ…行け早く!俺がバカだったんです。
(巧巳)俺がバカだったんです。
嘘だ嘘だ!全部俺がやりました!嘘だ!花岡さんは…お父さんは立派な刑事だった。
理由がどうあれ君がした事は絶対許さないはずだ。
(泣き声)君が出来る事はたった一つ。
心から罪を償う事だ。
わかるね?はい…。
「楠田さん」「12年前私は真一郎君を救う事が出来ませんでした」「真実は隠蔽されたままでその事であなたがどれだけやりきれない思いをしてきたのか…」私なりに理解しているつもりです。
だからこそそんなあなたが真実を隠蔽してはいけない!それが…私の答えです。
(泣き声)さっき意識を取り戻しました。
千文!大丈夫?お母さんよわかる?あの時本当の事を話してればこんな事に…。
え?
(吉高)正直に本当の事を言ってたら…。
あんな事しなきゃ…。
意識が戻ったばかりで混乱してるのよ。
ちょっと休みなさい。
ね?ずっと苦しかったんだよ!ずっと…。
ずっと…。
いつかバレるんじゃないかと思って…。
(吉高)ずっと苦しかったんだよ…。
スパイ映画じゃないんだからわざわざこんなところで渡さなくてもいいんじゃないですか?形式にはこだわらない質でね。
吉高の母親から連絡がありました。
巧巳君の減刑を求める嘆願書を提出するそうです。
そっか。
なら花岡刑事も天国で安心しただろ。

(拍手)大事な仕事忘れてますよ。
え?管理官の判子がないと手続き出来ませんから。
急げ急げってバカの一つ覚えみたいに検察事務官がうるさいんでね…。
悪かったわねうるさくって。
わっ来た。
(ひとみ)海外だと日本食が恋しくなると思ったんで。
お気遣いどうも。
(電話)はい検証捜査係です。
はい。
あっ!は?延期?嘘…どうすんのよこの花とか。
レトルトご飯とかどうすんのよ?あの早く判子押してもらえません?え?あっ…はい。
ったく…延期するぐらいなら辞令なんていらないじゃない。
2015/04/23(木) 09:55〜10:53
ABCテレビ1
[終]Answer〜警視庁検証捜査官[再][字]

「600通の詫び状に隠された真犯人」

詳細情報
◇番組内容
容疑者逮捕から始まる検証捜査ミステリー!出世コースを外れたキャリア管理官・新海晶(観月ありさ)が捜査資料の中に隠された手がかりから、真実の「答え」を解き明かす!
◇出演者
観月ありさ、田辺誠一、五十嵐隼士、橘慶太、片岡鶴太郎 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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