(五重奏曲「ます」)「ららら♪クラシック」今回は流れるように滑らかな旋律…最も有名な第4楽章は川魚のますをテーマにしています。
作曲者は…その性格はとっても引っ込み思案。
でも無欲でお人よしないわゆる超いい人。
そんな彼の名曲は意外な事がきっかけで生まれていました。
スタジオではこの曲を楽しむためのポイントを美濃さんが解説します。
ゲストは俳優の…ツツツッと動く感じ…。
表現しているんですよね。
五重奏曲「ます」はどのようにして生まれたのか。
シューベルトの人物像からひもときます。
「ららら♪クラシック」今日はシューベルトの五重奏曲「ます」です。
シューベルトの代表曲と言われる名曲ですね。
とても心が穏やかになるような作品ですね。
それでは本日のゲストをご紹介しましょう。
バルセロナオリンピックにもご出場された元競泳日本代表で現在は俳優としてご活躍中の藤本隆宏さんです。
(一同)よろしくお願いします。
ようこそお越し下さいました。
ふだん音楽というのはどこで聴いているんですか?ポップスとか好きでクラシック音楽あんまり聴く事がなくてクラシック音楽聴く時はやっぱり運転をしながら気持ちを落ち着かせる時にラジオでひねったり聴くぐらいであんまり実は聴く事が少ないですね。
でもやっぱり厚みというか力強さが違いますね。
ええ。
番組史上一番胸板が厚いゲストですね今回は。
厚みと懐の深さみたいなね。
この「ます」という曲はお聴き覚えありますか?これが「ます」という曲とは知らなかったんですけれども確か小学校か何かの給食の前に流れてたんじゃないかっていう気がします。
聴いた事あってよかったです。
今日の五重奏曲「ます」5つの楽器が登場する作品なんですが実はもとになった曲があるんですよね。
それではVTRをご覧下さい。
(五重奏曲「ます」)五重奏曲「ます」のもとになった曲はこちら…。
(歌曲「ます」)そう歌曲だったのです。
この歌曲は1817年二十歳になるシューベルトがドイツの詩人クリスティアン・フリードリヒ・ダニエル・シューバルトの詩「ます」に基づいて書き上げた作品。
ではどんな歌なのか聴いてみましょう。
第1節では小川に遊ぶますの姿が描かれます。
第2節では釣り人が現れこのますを狙います。
そして第3節ついにますは釣り上げられるのです。
どんなにすばしこく泳ぎ回っても釣り人の手を逃れる事ができない哀れなますの運命が歌われています。
五重奏曲「ます」のもとになった歌曲「ます」。
詩に描かれたますと人間との駆け引きに心惹かれたシューベルトがその光景をドラマチックに表現した作品だったのです。
歌詞が出ていましたけれどどのようにお聴きになりました?すごく美しい曲なのに歌詞って釣り人がますを見た時だけの歌のような気がして恋だ愛だの歌なのかなと思ったら全く違うんですね。
ちょっと驚きました。
藤本さんは水泳の選手だったじゃないですか。
ず〜っと一日中水の中にいる身から今この歌を聴くとどんな感じですか?水の中に入って泳いでるますの気持ちですよね。
ずっと泳いでて多い時で7〜8時間水の中に入ってたので逆に水にいる事の方がリラックスできてたりするのでますの気持ちというか水の中にいる人の気持ちが分かってこの曲が作られたんじゃないのかなと思ったりもしましたね。
ではこの歌曲「ます」の歌詞なんですけれども先ほどね第3節までご紹介したんですけれどももとの詩には更に続きの第4節が出てくるんですが一体どんな内容だと思いますか?このあとに続く…。
そうなんです。
お魚が釣り人をやっつけた。
よかった。
アハハハ。
なるほど。
強い!すいません。
さあどうなんでしょう。
このあとなんですが実はこちら。
第4節の詩がこちらなんですけれども特にですね注目して頂きたいのが…娘が出てくるんですか?そうなんです。
実はですね解釈をしますと「ます」は「女」「釣り人」は「男」というそういうものを例えた詩ではないかという事なんですね。
でもシューベルトはこの部分を含む第4節使わなかった。
ちょっとやっぱりこれをそのまま入れてしまうと最後の印象が強すぎて少し下世話な…。
しかも誘惑者ですよ釣り竿を持った。
ちょっといいなとは思いますけど。
そうですね。
という事でね自然を愛していたシューベルトますと釣り人のせめぎ合いというのに共鳴してこの作品を書いたので教訓的な意味合いの第4節をあえてカットしている。
自然を重視したと言われているという事なんですよね。
ではここで突然ですが「ららら♪クイズ」です。
どれも違いますね。
あっ3択がよくない。
4番目作って頂いて結構です。
3番ですか?「釣ったマスがおいしかった」から。
いとおしくて書いた。
さあどうでしょう結果はVTRでどうぞ。
オーストリアのウィーンに生まれた…未完成交響曲をはじめ歌曲「野ばら」や「魔王」など数々の名曲を残した大作曲家です。
しかし自らをアピールしたり作品を売り込む事が苦手。
性格は内気で世渡りの下手な…こちらはシューベルトと音楽仲間との関係を表した風刺画です。
シューベルトはその仲間からこう言われました。
ところが人から勧められたり頼まれたりするとたちまち発奮。
瞬く間に名曲を書き上げてしまう男でした。
「あの詩人はすばらしいよ!」とすすめられればその詩人の100以上もの詩に曲をつけてしまいます。
またシューベルトの才能を買っていた知人から……と助言されるとそれまでにないペースで多くの作品を書き上げるようになります。
五重奏曲「ます」もそんな彼が人から頼まれて書き上げた作品です。
シューベルトがオーストリア北部を旅行で訪ねた時一人の男に出会いました。
彼の名は…鉱山業を営むかたわらチェロをたしなみ自宅に仲間を集めて演奏会を楽しむアマチュアの音楽家でした。
彼はシューベルトを自宅に招きお気に入りの歌曲「ます」をもとにピアノにバイオリンビオラチェロコントラバスから成る五重奏曲を作曲してほしいと依頼します。
この依頼に喜んだシューベルトはすぐさま構想を練り始めその年のうちに五重奏曲「ます」を完成させたと言われています。
シューベルトにとっては…人からの依頼で書かれたこの五重奏曲「ます」もシューベルトの生前に出版される事はありませんでした。
身近な人を喜ばせたいという思いから大きな力を発揮したシューベルト。
その豊かな音楽は今では世界中の人々を楽しませているのです。
という事でクイズは正解ならず…。
「たまたま知り合いに頼まれた」。
意地悪ですね。
たまたまっていうのがなければね…。
でもいかがでしたか?今のVTR。
実は私もすごく人見知りが激しかったり社交的じゃなかったりするので気持ちがよく分かりますし頼まれて発揮する力誰かのために何かをする時のエネルギーの大きさだったり力の大きさっていうのは大きいものだというのは自分でもよく分かるような気がします。
自分が子供の頃ずっと水泳をやってまして成績があんまりよくなかったんですね小学校時代は。
だけれどもある試合で自分が泳いだ試合のあとに父兄の方が集まって話をしてまして成績のいいお父さんお母さんは鼻高々で輪の中心になって話していたんですけどうちの母は自分の成績が悪いからその輪からぽつんと離れて話を聞いていたんですね。
その姿を見てこれじゃいけない母のために頑張らなきゃと思って水泳を頑張ってここまで来れたっていうのがあるのでちょっと分かるような気がします。
それすばらしいですよね。
衣良さんそもそも人見知りじゃないですよね?僕はシューベルトとは正反対で人見知りは全くなくて誰とでも話せますしパーティー大好き。
パーティー大好きな作家珍しいですね。
でもどうですか?今のお仕事役者さんのお仕事なんかは依頼されてだったら頑張る君じゃなきゃ駄目なんだこの役はなんて言われるとやりがいは?もうもちろん。
褒められた方がやはりいいですよね。
この役君しかいないと言われたらもう頑張ってしまいますよね。
美濃さんだってあるかもしれないよ。
今バレエの音楽を書こうかな頑張ろうかなと思っている。
なぜまた踊りの音楽を?それだからもうシューベルトさんと一緒ですよ頼まれて最初は断るんです。
「無理無理!私にそんな…」。
でもせっかくお声を頂いたので頑張ってみようかなって今は。
その気になってしまったんですね。
でも楽しみですね。
クラシックにまつわる素朴な疑問にお答えしま〜す!質問に答えて頂くのは世界的に活躍する…指揮者の方にとっては長い指揮棒を持つというのは100人ぐらいいるでしょオーケストラ。
なるほど!指揮者が自由に選んでいるんですね。
番組ではクラシックにまつわるあなたの疑問・質問をお待ちしています!今日の名曲は…川魚のますを題材にした歌曲がもとになっています。
内気で引っ込み思案なシューベルトは身近な人たちからの勧めや依頼でたちまち名曲を書き上げてしまう男。
五重奏曲「ます」も人からの依頼で生まれた作品でした。
続いてはこの曲を楽しむためのポイントに迫ります。
五重奏曲「ます」は5つの楽章で出来ているんですが今日はその中で最も有名な4楽章を中心に見ていきたいと思います。
この曲ますと釣り人が繰り広げる生き生きとした光景が目に浮かぶような音楽なんですけれどもどんなふうにその部分が盛り込まれているのかご紹介していきたいと思います。
冒頭部分はこんなふうにスタートします。
どんな印象でしょうか?すごく清らかな川が流れてるイメージですね。
でピアノのたたくタッチの音が水がはじけてる音のような感じで。
実際冒頭部は弦楽器のみで演奏しているんですけれどもとてもその流れというかもともとの歌曲にあった歌詞の世界にあったますの泳いでいる川というのは十分想像できますよね。
できますね。
このテーマがこのあとどんどん展開していくんですけれども「変奏曲」という形式になっています。
今日はピアノを中心にこの曲の変奏の部分を見ていきたいと思います。
1つ目の変奏ピアノはメロディーで登場します。
どうですか?この動き。
表現しているんですよね。
そうなんです。
ところどころでこのトゥルルル…とか。
キラキラってしますよね。
跳ねてますね。
更にこの先に行くとピアノはこんなメロディーになります。
さあどうですか?魚の数が増えた感じがします。
触れ合って触れ合って泳いでる感じですね。
パタパタパタ…とても速く動くんですよね。
ますと釣り人の追いかけっこのような雰囲気もしてくるしますがどんどん増えているかもしれないしという興奮する部分ですね。
更にこのあとこんなふうに展開します。
どうですか?随分ベース音というか低い音が入ってきて…今度追跡が命懸けになりましたね。
ガラッと雰囲気が変わりましたよね。
今までは明るい長調だったんですけどちょっと劇的な短調と言われるマイナーキーになっていて連打で畳みかけられるので緊迫感も増してきますよね。
ますの追い詰められた感じというのがよりリアルに。
リアルですけど魚はつらいね。
そうですね。
どうする事もできないですもんね。
もう一つ注目すべきポイントがあるんですけれども実はチェロの動き。
非常にメロディアスな動きが出てくるんですけれどもたまたま頼んできた依頼者のパウムガルトナーという人はチェロの愛好家だった。
彼が弾いてもいいようにチェロに活躍の場を…とても美しいメロディーを与えてチェロが伸び伸びと歌えるような部分を作っているんですね。
シューベルトサービスしてくれますね。
ちょっと待って下さい。
でもクラシック音楽ってそういう意外と簡単というか単純で…。
友達関係とかはありますからこのソプラノが好きだから彼女のために見せ場の曲を書くみたいな事はみんなやってます。
そうやって出来てるんですね。
意外と身近なものなんですね。
その人に一番よかれと思う思いをチェロの美しいメロディーに与えてますので是非チェロにも注目してこのあと演奏をね楽しんで頂きたいと思います。
それではシューベルトの五重奏曲「ます」第4楽章をお聴き下さい。
(拍手)音楽っていいですね。
感動しましたすごく。
今日の曲を聴かせて頂いてなんかこう終わりがプッと終わるんじゃなくてつながってるような感じがして1人が終わるかなと思ったらまたつながって違う音色が聴こえてくるじゃないですか。
運動も全てそうなんですけどやっぱりつながっていかないと切れてはいけないんですよね人の思いだったりとか。
我々も生きてるっていうのは何かを伝えていかなきゃいけない事だったりすると思うのでそういったものを音楽の中で教えてくれてるって感じがしました。
奥が深いですね。
目の前で何かが動いて生きている感じ命が動いている感じっていうのがすごくあったかな。
「ます」ってぴったりのタイトルでしたね。
一曲でいろんな事を感じさせちゃうってシューベルトもこのすばらしい皆さんの演奏も何でしょうねこのパワーは。
間近に演奏してる方の表情とかリズムとってる姿真剣なまなざし呼吸を合わせて演奏している姿を見るのが大好きなんですよね。
それが伝わってきてゾクゾクときてほんとに得した気分です今日は。
藤本さんを魅了した五重奏曲「ます」。
皆さんにはどう響きましたか?2015/04/23(木) 10:25〜10:55
NHKEテレ1大阪
ららら♪クラシック「出会いは名曲の源泉〜シューベルトの“ます”〜」[字][再]
川魚のマスをテーマにして書かれた名曲「ます」。作曲者シューベルトの性格は、内気で世渡りの下手な引っ込み思案。しかし意外なことをきっかけに名曲を生み出す男だった。
詳細情報
番組内容
五重奏曲「ます」の最も有名な第4楽章は、川魚のマスをテーマにしている。この曲を作ったシューベルトは、自らをアピールしたり、作品を売り込むことが苦手。性格は内気で、世渡りの下手な引っ込み思案だった。そんな彼の作品は意外なことがきっかけで生まれていた。スタジオでは、作曲家の美濃さんが、この曲を楽しむためのポイントを解説。五重奏曲「ます」は、どのようにして生まれたのか…作曲者の人物像からひもとく。
出演者
【ゲスト】藤本隆宏,【司会】石田衣良,加羽沢美濃,【出演】バイオリン…川田知子,ビオラ…須田祥子,チェロ…渡邉辰紀,コントラバス…黒木岩寿,ピアノ…松本望,【語り】服部伴蔵門
ジャンル :
音楽 – クラシック・オペラ
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
劇場/公演 – ダンス・バレエ
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