アナトリア高原からニョキニョキ生える不思議な岩たち。
訪ねたのはカッパドキアの中心ギョレメの谷にある人気のレストランです。
肉料理を得意とするお三方に作ってもらう日本料理は「ジンギスカン」。
与えられるヒントはごくごく簡単。
では妄想お願いします。
しばし無言。
すると…。
トルコじゃなくてモンゴルですけど…。
さすが大陸的。
説明しよう。
トルコの人々はもともとモンゴル高原の近くに住んでいてそこから現在のトルコに大移動したのだ。
そのためモンゴル人とトルコ人はルーツが同じと彼らは考えているのだ。
レストランの裏手にある店の畑に向かったオーナーのレファイさん。
レファイさんトマトもつみました。
厨房に戻って今度は鍋選び。
メインの食材は…出ました!ラム肉。
最初にねラムの肉の脂身だけを取るんだ。
ラムのモモ肉の脂身を細かく切ってみんなで選んだ鍋に入れました。
コンロで鍋に火をつけます。
脂が溶けだしたらピーマンとタマネギを入れます。
土鍋は火から下ろしても冷めにくい。
エムラシェフ今度はラム肉を一口大に切ります。
ギュベチ土鍋の野菜の上に満遍なく敷き詰めていきます。
日本の「ジンギスカン」に似ているようですが野菜で土手は作りません。
こちらも切らずに丸ごと載せます。
ここで店の畑で取れたトマトをスライス。
ラム肉のうまみを閉じ込めるように満遍なくトマトスライスで蓋をしていきます。
日本料理への敬意を表してしょうゆの味付けに初挑戦。
熱々です。
更にオーブンへ。
200度で30分じっくり焼きます。
そんなに手間かかんないんだけどね。
焼き上がりました。
熱そうです。
全然何か別物っぽいけど。
カッパドキアの…じっくりと焼いたラム肉とほくほくのニンニク。
トマトの蓋の下にはうまみとハーブの香りが熱々に閉じ込められています。
ラムの脂としょうゆの甘みとトマトの酸味が見事に混ざり合って食べ始めたら止まりません。
では日本の「ジンギスカン」見て下さいハン。
さあさあ始まりました「妄想ニホン料理」。
おなじみの日本料理を海外の料理人がごくごく簡単なヒントだけを頼りに作る作る!今回のお題は北海道の名物料理「ジンギスカン」。
トルコそしてドイツの料理人たちが羊もメェーと鳴く「ジンギスカン」に挑戦します。
これは料理の新たな可能性にジンジン心打たれる異文化交流クッキングバラエティーであ〜る。
ラム肉を選んだという事もすごいですし離れてるんですけどこれはこれでおいしそうという。
別物ですけどもあれはあれでね。
めちゃくちゃおしゃれですよね。
何か見た目も。
2人とも北海道出身だけあって当然「ジンギスカン」は大好き?大好きです。
当たり前です。
北海道の人はちょっとした宴会みたいなのになると「ジンギスカン」というのは本当ですか?宴会じゃなくても普通に食べます。
4日置きぐらいに食べたりする時もありますよね。
週1は食べるぐらい。
(藤本)えっ?
(吉村)今?食べた事もないんですか?ない。
え〜っ!?・「飛んでイスタンブール」ヨーロッパとアジアの懸け橋…訪ねたのはヨーロッパサイド。
イケてる若者が集うレストラン。
数か月先まで予約がいっぱいというこのお店。
客のお目当ては「メゼ」というトルコの前菜。
伝統を受け継ぎながらアレンジを加えたゲンチャイさんの「メゼ」はトルコ一と評判です。
では「ジンギスカン」の妄想お願いします。
「ジンギスカン」「ジンギスカン」…。
説明しよう。
タタール人はチンギス・ハンの大軍と共にヨーロッパに侵入しそこに住み着いた人々の子孫なのだ。
だからゲンチャイさんの祖先はチンギス・ハンの友達だったかも…?よっゲンチャイ・ハン!地下のキッチンへ下りていきました。
いざ世界征服へ。
鍋に水と白ワインをボトル1本分入れます。
ニンジンとコタマネギ更に大量の根セロリなど香味野菜を入れました。
塊ごと鍋に入れます。
更に高脂肪の無塩バターをたっぷり。
ゲンチャイさん自家製ブイヨンを作っているんです。
煮込み中のブイヨンを炒めたタマネギに加えます。
すごいブイヨン。
そこに出してきたのはラム肉をひまわり油とタマネギのジュースなどで漬け込んだものです。
マリネしたラムを一口大にカットしました。
そしてタマネギのフライパンに投入。
更にしょうゆ。
トウガラシをたっぷり。
手早く炒めたら…。
手で詰める?この肉を何かに詰めるようですね。
その何かをユクセルさんが担当。
水を入れたのは「ブルグル」と呼ばれるひき割り小麦です。
水を吸ったブルグルに卵白小麦粉塩を加えてよ〜く練っていきます。
弾力が出てきたらギョーザの皮のように広げてそこにラム肉炒めを入れて包みます。
ころころ転がして丸いだんごになりました。
しかもたくさん。
ここで長時間煮込んでいた子牛と香味野菜をこしてうまみが凝縮された子牛のブイヨンが完成。
これに…。
なるほど。
羊とヤギと牛のミルクをミックスして作った塩気の強いチーズです。
煮詰めた赤ワイン入りブイヨンに少しずつ溶かして塩加減を調節したらソースを鉄の鍋へ。
すっげえ手込んでる。
そこに先ほど作ったブルグルのだんごを並べていきます。
こりゃ作るの大変だ。
更にソースをタプタプになるまでかけて青ネギを振りかけた。
何だかたこ焼きみたいです。
アルミホイルで蓋をしてオーブンで焼きます。
ところで「北海道で人気がある」というヒントどうしました?
(吉村)ほんとそうだよ。
(藤本)そこが大事なんだよ一番。
分かりました。
謝っておきます。
トルコゲンチャイさんが作った…チーズの塩気が利いた濃厚な赤ワインソースがたっぷり染み込んだブルグルはもちもちと弾力たっぷり。
中には舌の上でとろけるトロトロのラム肉。
ブルグルの持つ小麦の甘さとばっちり合います。
美しき常連客が試食。
ゲンチャイさんも食べてみます。
厳しい自分に。
するとスタッフを集めていきなり反省会を始めました。
ゲンチャイさんの妄想「ジンギスカン」バージョンアップバージョン。
再現シェフ林幸子さんが作りましたよ。
うん!うん酸味がある。
おいしい。
何か染み込んでる。
チーズが濃厚。
皮が薄味だからガブッとかぶりついた時においしくなる。
うんおいしい。
(藤本)海外っぽい。
そうですね。
食べた事ない。
皮ともよく合ってますね。
そうですね…ドイツ北部かつてハンザ同盟の中心都市として栄えた港町ハンブルク。
ところでドイツといえばソーセージなどいろいろありますがこのバンドも忘れちゃいけません。
・「ジンジンジンギスカン」1980年ごろに世界中で大ヒットした「ジンギスカン」。
この歌を歌ったその名もジンギスカンというバンドはドイツのグループなんです。
という事で訪ねたのは歴史あるドイツ伝統料理店。
ではジンジン「ジンギスカン」。
歌ってみる?2人で。
・「ジンジンジンギスカン」何ちゅう事言ってんだよ。
早速オーナーが買い物に行く事に。
車中でジンギスカンのヒットソングでイメージトレーニング。
人でごった返す日曜市場にやって来ました。
笑いのツボがあちこちにあるようです。
どんなカボチャにします?あれ?「Hokkaido」と書いています。
ほれ!
(吉村)投げた。
ナイスキャッチ!ウリさんホッカイドウを切ります。
20年ほど前に北海道からもたらされた品種なので「ホッカイドウ」と名付けられたとか。
フライパンでタマネギを炒めショウガをすります。
子牛のブイヨントウガラシを入れて切ったホッカイドウを投入。
更にオレンジジュースを入れました。
ミキサーで砕いたら…滑らかなカボチャのスープになりました。
生クリームを足してトロトロクリーミーなスープが出来上がり。
続いて肉が登場。
かけたのはカボチャの種からとった油。
ドイツではよく使います。
「チンギス・ハンの力の源はやっぱり肉だろう」と考えました。
更にエビも炒めます。
ありがとうございます!ウリさんが肉を刺したのは串ではなくてなんと日本の箸。
エビも箸刺し。
まだまだ続きます。
日本を意識してシイタケハクサイそこにしょうゆをかけた!更にショウガの汁をかけて豪快に炒めます。
ここでゆでたパスタを使います。
違うよ〜。
つけ麺の事ですか?パスタでつけ麺ですか…。
先ほど作ったカボチャのスープをかけてからめました。
何だこれ!ここで盛りつけです。
ホッカイドウカボチャの器にカボチャのスープをたっぷり入れます。
パスタのつけ麺をカボチャの蓋に盛りました。
まさしくつけ麺スタイル。
更に子牛のヒレ肉エビを刺した箸を載せました。
そしてここで火のついたコンロの上に載せた。
コンロごとオーナーに出します。
ウリさんが作った熱々の…カボチャスープの上子牛とエビの箸刺しから立ち上るカボチャの種の油の香ばしい香り。
スープにパスタを浸して食べるとまずカボチャの甘さ次にパスタの日本的な味最後にオレンジの酸味とショウガの辛みが駆け抜けます。
全く想像がつかないですね味。
ドイツの妄想「ジンギスカン」ワッハッハッハーとどうぞ。
(吉村)はい。
お願いします。
(藤本)おいしい!いやだってオレンジジュースにショウガにしょうゆにってすごいわちゃわちゃだったじゃないですか。
さっぱりしてるんだか濃厚なんだか。
でも味はおいしい。
そうですね。
クリーミーな感じと爽やかな感じとが一つになってね。
やっと言いましたか!今日は「ジンギスカン」の歴史をご紹介しましょう。
ルーツと言われているのは中国の…鉄板の上で羊の肉を焼いて食べるというもの。
1930年代中国でカオヤンロウを見た駒井さんという人が妄想モワモワ。
「羊を食べるモンゴルにありそうな料理だな」。
更にモワモワ。
「平原を駆けるチンギス・ハンのイメージにぴったりだ」と妄想に次ぐ妄想。
ついに勝手に「ジンギスカン」と名付けたそうな。
「ジンギスカン」と名前が変わったもののしばらくは焼くのは平らな鉄板のままでした。
東京・高円寺の飲食店が「ジンギスカン」を看板メニューにする事に。
しかし座敷で食べさせるには大きすぎると悩みに悩んで大発明!ちっちゃくてちょっと膨らんでいますね。
改良版の鍋を使った「ジンギスカン」はモンゴル風接待として人気があったとか。
その後全国のいろんな人の試行錯誤により今のジンギスカン鍋の形に。
諸説ありますが。
え〜!?妄想から生まれたんじゃん。
ただ一人のおじさんの妄想に振り回されてたって事ですか?しかも北海道から生まれたんじゃないんじゃん。
ねえ。
高円寺。
(吉村)高円寺ですよ。
再びドイツ北部の港町ハンブルク。
若者に人気のエリアにあるレストランを訪ねました。
厳選された肉で作る自家製ソーセージやベーコンが人気のレストラン。
看板メニューはハンブルクだけにハンバーガーだぜ!では妄想モインモイン。
こりゃ難しいぜ。
パンクなアンディーさん早速材料を集めました。
すごい肉肉肉!…という事はやはりアンディーさんもホッカイドウカボチャを使います。
調理開始。
豚の肩肉をパンクにカット。
これは豚の血。
チンギス・ハンのイメージで選びました。
豚の肩肉と脂身をミンチマシンにかけました。
豚のミンチ肉をマシンに入れて蓋をします。
肉がベタッとしないように氷を入れマジョラムタイム塩コショウを入れてそこに豚の血をドクドクと。
真っ赤になってきました。
よく混ざったら味見。
アンディーさん生ですよ。
(吉村)悪魔だよこの人。
悪魔ではないです。
豚の腸にミンチ肉を腸詰めにしていきます。
2人は次の工程に取りかかります。
ホッカイドウカボチャを縦方向に輪切り。
変わった切り方ですね。
続いて「ロマネスコ」と呼ばれるカリフラワーの一種。
(藤本)そんなしゃべり方かなほんとに。
この人はこういう声なんです。
(藤本)ほんとに?ホッカイドウカボチャをバターオイルの入った鍋に。
(藤本)ああいいですね。
レモンの皮白ワインをドバドバ。
普通のカリフラワーエイリアンのようなロマネスコ水を投入。
カブも加えます。
更にアンディーさん自家製のブロックベーコンをパンクにカット!ベーコンもスープに入れた。
パンク!丸ごと血のソーセージをスープに入れてボイルします。
マジパンクだぜ!ソーセージがゆで上がったら料理の準備完了のはずですが…。
シュナイダー君が肉をこね始めました。
シュナイダー君チンギス・ハンの時代にはないから駄目だと言われていたじゃないですか。
よっぽどハンバーグが好きなんですね。
お待たせ!「ごった煮」って言うんじゃないよ。
アンディアンドシュナイダーが作った…血がたっぷりでレバーを更に濃厚にしたようなソーセージ。
そしておまけのハンバーグ。
ごった煮スープは血のソーセージのうまみが移り自家製ベーコンやたっぷりの野菜からもうまみが。
最後にレモンの皮が戦場に吹く一陣の風となります。
店のスタッフが試食です。
シュナイダーすてき。
ジンジンきちゃいました。
文化と文化が出会った時ワッハッハッハーと笑って歌う余裕があればおいしい発明生まれます。
皆さんも是非ワッハッハッハーとクッキング!「妄想ニホン料理」また来週お会いしましょう。
イイゲジェレル!フランスワインの名産地として知られるブルゴーニュ地方。
2015/04/24(金) 02:46〜03:15
NHK総合1・神戸
妄想ニホン料理「血風!ジンギスカンの巻」[字][再]
日本料理をまったく知らない海外の料理人が、簡単なヒントだけを頼りに作ったら?生み出される、奇想天外なニホン料理の数々!今回は北海道の名物料理「ジンギスカン」だ!
詳細情報
番組内容
ヒントは、1.名前がチンギスハンに由来 2.しかしモンゴルにはなく、日本の北の地域・北海道で人気 3.食べる時冷めにくい 妄想するのは、「祖先はモンゴルと同じ」と考えるトルコの料理人。偉大なる祖先へ敬意を込め、手の込んだ料理を作る。使うのは、あの肉!そしてもう一か国は、名曲「ジン♪ジン♪ジンギスカン」を生んだドイツ。「まともな料理じゃないはず」と推理した料理人が創作したとても「北海道」な料理とは?
出演者
【出演】吉村崇,藤本美貴,【司会】清水ミチコ,栗原類
ジャンル :
バラエティ – 料理バラエティ
情報/ワイドショー – グルメ・料理
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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