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三輪誠司解説委員でした。
夕暮れどきにわかに艶めきだす街。
ここで皆様にご紹介するのは…。
私今日は夜の大人の街銀座にカツサンドを食べにやってまいりました。
銀座とカツサンドちょっと意外な組み合わせな気もしますけれども。
あれ?カツサンドえっえ…。
そうですそうですカツサンド!夜の銀座ではこの出前のカツサンドが実はちょっとした名物なんです。
カツサンドお届けにまいりました。
すみませんどうも。
ありがとうございます。
すみません。
得意先は大人たちが集うバーや高級クラブ。
どうもありがとうございました。
夜の大人のおともとして愛されているカツサンド。
でも皆さんそんな印象ありましたか?カツサンドといえば思いつくのはやっぱりお弁当ですよね。
手軽に小腹を満たしてくれるフィンガーフードの代表格です。
しかしかつてモダン文化が花開いた時代に紳士淑女の憧れの的だったのもまた…そうですカツサンド。
更にひとかどの大人たちが集う花街の芸者さんたちが愛したのも実は小粋なカツサントだったんです。
本日は大人たちを惹きつける魅惑のカツサンドの世界へご案内いたします。
こんばんはおじゃまいたします。
中でも食べられますから。
おじゃまいたします。
ごゆっくりどうぞ。
こちらが銀座の名物出前カツサンドのお店。
30年以上続く隠れが的な喫茶店です。
これいっぱいお皿ありますけれどもこのお皿は先ほど出前持っていってらっしゃったお皿ですか?
(外塚)そうです。
1日何枚ぐらい?1日多い時で100件ぐらいじゃないですか。
それでも運ぶのも大変ですけど回収に行くのも大変ですね。
そうですね。
次の日にみんな今頃の時間に戻ってくるんでね。
注文が集中する夜に備えて夕方銀座中のお店からお皿を回収するんですって。
(取材者)すごい量ですね。
もっとこんなあったんだけどねこれ一回でまだ足りないんです。
もう一回回らなくちゃ。
お疲れさまです。
カツサンドと銀座ってすごく意外なイメージがあったんですがこちらのカツサンドどういうカツサンドなんですか?うちのは夜のお店に合うようにお酒のつまみになるようなそんな感じのカツサンドなんですね。
お酒のつまみにカツサンド?酒のつまみにカツサンド。
その秘密はソースにあるみたいですよ。
これオニオンですオニオンソテー。
これマーガリン入れます。
これチリソース。
チリソース?カツサンドで辛いってあまりイメージないんですけども。
ピリ辛のソースがよかったんじゃないですかね。
大人ですね〜。
ホットペッパーソース。
ダブルなスパイシーさで。
結局このソースがうまいって言われてカツサンドが売れるようになって他のサンドイッチも全部出るようになって。
やっぱお酒に合うにはそういう甘みと辛みとアクセントが利いたものが合うんですか?甘辛いのがいいんじゃないですか。
それがお酒に合ったんじゃないですかね。
ソースには更にスパイシーなウスターソースと白ワインをプラス。
弱火にかけアルコール分をとばしながら全体をよくなじませます。
そしてソース作りに欠かせないのがトマトケチャップの缶。
実はこれ計量カップ代わりなんです。
とんかつソースを缶目いっぱいまで加えればこれでぴったり80人分です。
これであと混ぜて冷やして出来上がりです。
ちなみにどんなお酒が合いますか?ビールが一番合うんじゃないですかね。
あ〜いいですね。
あとハイボールとかそういうのでも。
主役のカツは豚ひれ肉。
あれ?串が刺さっていますが…。
変に縮んだりする事はないんですか?そうですね。
結構パン分厚いんですね。
そうですね。
このぐらいの厚さなんです。
なるほど失礼します。
早速注文が入りましたね。
表裏両方焼くんですね。
からしマーガリン。
3種類の辛みを入れるんですね。
そこにレタスですか?これがソース。
とんかつ相性がいいのキャベツのイメージがあったんですよ。
なぜレタスを?最初は何か…口に当たるのが嫌だというのがあったような感じで。
食感も良くて。
そうですね。
また注文が入りましたよ。
これもう鳴りやみませんね。
きましたね〜串つきの。
もう一回上からも塗るんですね。
こちらもレタス。
こっちにも塗って。
耳は取るんですね。
わ〜うまそう!ありがとうございます。
あっという間に出来ました。
夜の銀座で愛される大人のためのカツサンド。
たっぷりとあふれ出す甘辛いソース。
お酒が進みそうですね。
いいですか?ビールもじゃあ。
おいしそうですね。
どうぞ。
すいません催促したみたいで。
まずビールからいった方がいいですかカツサンドからいった方がいいですか。
どちらでもお好きな方で。
じゃあまずカツサンドから。
ジューシーで肉厚ですね。
失礼します。
むちゃくちゃうまいですこれ。
ありがとうございます。
あ〜最高!カツのこの甘みとうまみとチリソースとホットペッパーと辛みが後から追いかけてきて。
このビールの苦みがすごい相性いいですね。
やっぱりそうですか。
これ終わらない組み合わせですね。
あ〜幸せ!大人に幸せを運ぶカツサンド。
今宵もまた銀座の街に出前の自転車が走りま〜す!お次は江戸の昔から粋な大人が集う街上野。
花見に参拝。
そして芸者遊び。
かつては花街もあり芸者さんたちでにぎわっていたそうであります。
そんな芸者さんたちにこよなく愛されたカツサンドが実は今も残っています。
さあちょっとお邪魔してみましょうか。
いらっしゃいませどうぞ。
いらっしゃいませ!こちらがその「ひれかつサンド」。
たたずまいがもう凛としております。
お座敷の合間に重宝されたそうなんですがその秘密がシンプルさの中にある粋な心配りの数々なんです。
というわけで四代目料理長の富原さんに教えて頂きました。
(富原)うちで使っているこれがひれ肉ですね。
これ柔らかくていいお肉なんですけど。
じゃあやってみましょうか?まず最初の心配りは芸者さんたちがかみ切れるように肉を柔らかくする事です。
繊維をほぐす。
それによってかみ切れる柔らかくなる。
たたいて繊維をほぐす事で肉が柔らかくなります。
しかもこのあんばいが肝心。
たたき過ぎて繊維を潰しちゃってパサパサにしちゃう。
それはまずいんで。
肉の食感をやっぱり残したいじゃない?広がった肉を再び寄せ挟むパンより一回り小さく整えます。
そのまま一晩冷やして肉を締めれば程よい柔らかさと美しい形が両立できるんです。
揚げていきますんで。
お〜っとこんな所から。
よっ!隠してあるあたりもまた粋!粉ははたいて薄く満遍なく。
卵はよく混ぜてから更にこしてサラサラにしておきます。
こうすれば生パン粉をむらなくつける事ができます。
揚げ油は160℃から徐々に上げていきます。
低温で中まで火を通し仕上げに高温で油を切りさっくりと仕上げます。
食べてベタベタベタベタ油唇についたらどうしようもないからね。
その辺もやっぱうちらの方も気遣って。
う〜んおいしそう!見て下さいこの色。
絵に描いたようなきつね色。
パンは薄切り。
上品に食べられるよう焼かずにしっとりとしたまま使います。
バターを塗るだけであえて野菜は挟みません。
こちらもボロボロとこぼれないようにとの心配りです。
ソースはスパイスを利かせて甘さは控えめ。
日本酒にも合うきりっとした味わいです。
そして切り方。
ここにもおちょぼ口の芸者さんへの思いやりが。
大きな口開けて食べるわけにいかないからさ。
この細さこう食べる。
そうすると口の大きさがより少なくて済むでしょ。
美しく食べて頂けるように上品なカツサンドですね。
在りし日の芸者の華やぎを支えたカツサンド。
何ともはやしゃれた心配りが粋であります。
再び銀座。
今準備中ですね。
ちょっとお邪魔して。
失礼します。
こちらは120年以上続く洋食店。
ポークカツレツ発祥の店と言われています。
どうぞこちらで。
ありがとうございます。
ここで伝統のカツサンド作りに挑戦しようというのですが一体どんなカツサンドなんでしょうか。
(大澤)じゃどうぞこちら方から。
もう中入っていいんですか?すいません休憩中に。
失礼いたします。
気を付けて下さい。
はい。
お〜狭い狭い!どんなカツサンドなんですか?うちのカツサンドはもともと大正時代に銀ブラしてるような紳士淑女の方に愛されていまして。
でもしばらくやってなかったんですよ。
洋食がまだ憧れだった大正時代に生まれたこのカツサンド。
ロースカツに特製のソースをからめたぜいたくな味が人気を博しました。
しかし手間がかかり過ぎるためいつしか幻の味となってしまったのです。
やっぱ食べたいとかまたやってというお客さんのご要望が非常に多かったので2年前にまた復活させる事にしました。
そのまま受け継がなくちゃいけないというかこのまま無くなってしまうのはやっぱり惜しいので。
ちなみに特徴はどんな特徴があるんですか?うちの店は洋食店なのでドミグラスソースをベースにしたソースでからめてありますね。
ふだん使ってるこちらのソースなんですけれども。
これがドミグラスですか?ちょっと味見してみますか?いいですか?すいません。
いただきます。
銀座の洋食は品がいいですね。
ありがとうございます。
洋食というと子供が大好きなイメージがありますけれどもむちゃくちゃおいしいです。
牛すじ肉のうまみが利いた伝統のドミグラスソース。
毎日野菜を継ぎ足し煮込むことなんと1週間!これにケチャップとウスターソースを加えればカツサンドのソースになります。
でも1週間ってさすがにハードル高いですよね。
でも市販の缶詰を使っても。
フレンチの技法で「ガストリック」っていう技法があるんですけどもそれを缶詰に加える事で奥深い味わいになると思います。
「フレンチの技法で」って言われるとすごく家庭から遠いとこにあるような感じがするんですが僕なんかでもできますか?全然難しくないので。
こちらに市販のドミグラスソースを用意させて頂きました。
これはどれほどおいしくなるのか。
早速よろしくお願いいたします。
早いですね!開けるの。
味見してみますか?はい。
こちらでも十分バランスよくなってるとは思うんですけど。
いわゆる普通の市販のもので僕もよく使ったりはしますけれど全然比べものになりませんね。
何とかなるものでしょうか?はい。
よろしくお願いいたします。
カラメルを作っていきます。
この缶詰の量1缶に対してですね大さじ3杯分ぐらいの砂糖を。
結構使うんですね。
少量の水です。
カラメルもあんまり焦がし過ぎると苦みが強くなってしまいます。
あんまり足りなくても甘みだけになってしまいますのでその頃合いが…。
お〜きましたねきましたね。
だいぶきましたねそっち。
わ〜いいですね。
いい色になってきました。
こちら赤ワインビネガーなんですけども大さじ4杯分ぐらい。
結構入れるんですね。
煮溶かす感じにします。
ここでドミグラスソースを投入します。
そこでよく混ぜてあげるんですか?はい。
よく混ざってあったまれば一応これで完成です。
これで完成ですか?はい。
ご家庭でも簡単に作れると思うんですけれども。
「ガストリック」名前はすごくちょっと高尚なといいますか難しそうでしたけどやると意外と簡単でしたね。
早速いただきま〜す。
全然違いますね。
随分変わると思うんですけど。
たったこれだけでこんな変わるんですか?はい。
ドミグラスソーストマトケチャップウスターソースの比率はお店同様3対1対1。
これでほろ苦い大人味のカツサンドソースが出来上がります。
これがお肉ですね。
豚のロース肉になります。
立派ですね〜。
カツサンドに使えるのはここからこの辺ぐらいまでですね。
え?ここは使えないんですか?使えないんですよ。
そこも駄目ですか?筋が入り気味なんですよね。
そうすれば食感が悪くなっちゃう?そうです。
ちょうど真ん中の一番いいとこだけロースの芯の部分を使ってますので。
この脂身の筋の部分とかは一切使えないんですか?そうです。
むちゃくちゃ効率悪いじゃないですか。
すごくぜいたくなんですけども。
おお〜!結構分厚くいくんですね。
ここからですねほんと真ん中だけをクルンと取る感じで。
外しちゃう。
ぜいたくですね〜。
結構思い切っても大丈夫ですね。
これで繊維を断ち切って柔らかく。
そして厚さを均一にして揚がりやすくするんですけども。
そうしましたら食パンの形に四角く成形します。
ここでまた切るんですか。
もったいない。
これに塩こしょうをしていきます。
そしてうちの店では前日に仕込んで冷蔵庫に寝かせて。
昨日仕込んであった肉がこちらなんですけれども。
水分が出てくる感じなんですが。
ねっとりと弾力出てますね。
豚肉のうまみが全体に行き渡って表面に出てくれますので。
満遍なくつけて余分な粉を落として。
こちらの卵なんですけれども卵の約半分ぐらいの量の水で薄めてよ〜くホイッパーでかくはんしたものです。
その方がよくパン粉がつきやすいので。
こちらでしっかりつけていきます。
もうこれそのままサッと入れちゃっていいですか?流し入れる感じに。
こう流し入れる感じで。
この揚げ油は何の油なんですか?ラードが7コーン油が3ぐらいの割合。
更に先ほどカツサンドを仕込んだりした時に出た背脂とかを。
足してあげるんですね。
やはり天然のものの方が全然風味も香りも良く揚がりますので。
ご家庭でもやればひと味また違ってくると思うんですけれども。
パンは6枚切り。
香ばしくトーストします。
バターとマスタードを塗れば熱々のカツを挟んでもふやけません。
野菜はオニオンスライスを挟み大人の辛みをプラス。
柔らかいので肉の食感を邪魔しません。
さあいかがでしょうか?そろそろよろしいかと思います。
じゃ揚げま〜す!きれいじゃないですかこれ。
揚がったカツを先ほど作ったこのソースにたっぷりとからませる感じで。
ドブンといっちゃうんですね。
すごいですね〜これ。
パンの上に。
お〜!おぉ〜うまそう!それではサンドしてカットしていきましょう。
うちの店では大体一口大に。
これを6等分ぐらいに切ってるんですけれども。
断面を見せるような感じにしまして。
これぜいたくですね〜。
うわっ!これ難しいですね大澤さん。
そうですね。
谷原さん谷原さん見た目も味のうちだそうですよ。
はい出来上がり!ほろ苦いドミグラスソースで作った大人味のカツサンド。
現代によみがえった紳士淑女の憧れの味です。
カツサンド。
わ〜。
うん!ケチャップの甘味とウスターソースのピリッとしたスパイシーさ。
そしてマスタードとたまねぎのちょっと辛みのあるアクセント。
そして何よりあれだけぜいたくに掃除をして一番おいしいところを使ったこのカツ。
最高ですね。
紳士淑女がちょっと気取って食べるような感じのぜいたくなカツサンドだと思います。
いや〜カツサンド実は大人の食べ物だったんですね。
最高だった。
2015/04/24(金) 10:15〜10:40
NHK総合1・神戸
きょうの料理 谷原章介のザ・男の食彩「大人がうっとりカツサンド」[字]
俳優の谷原章介さんが、大人の男の味を追求するシリーズ。今回は「カツサンド」。夜の銀座で愛されるお酒に合う味、昭和の芸妓に愛された味、洋食店の幻の味を探訪。
詳細情報
番組内容
主役の豚カツ、それを引き立てるソース、そしてパンの食感。3つのハーモニーに大人もうっとりする、人気店のカツサンドの魅力に迫る。夜の銀座の名物は、スナックやバーに出前で届けられる喫茶店のカツサンド。お酒に合う様ピリ辛のソースで。昭和の芸妓に愛されたカツサンドは、かみ切りやすくヒレ肉で。小さな口に合わせて細長く切る。老舗洋食店の幻のカツサンドは、1週間かけてつくるドミグラスソースが決め手の本格派。
出演者
【講師】洋食店料理長…大澤正季,とんかつ店料理長…富原隆裕,喫茶店料理人…外塚信一,【出演】谷原章介,【語り】江原正士
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他
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