ああ…あの客船次の港に旅立っていくんだね。
ぶらぶらせずに「凄ワザ!」と千原ジュニアは全力疾走でいきます!それでは世界一めちゃめちゃいけてるぜ「超絶凄ワザ!」。
いっぺんのゆがみなき球体真球。
実はこの世に存在しない。
もし真球を作る事ができたなら産業界に革命が起きる!飛行機などのエンジン風力発電より滑らかな回転が実現しエネルギー効率が格段に上がる。
そこで夢の真球を目指す世界頂上決戦!何と工業大国ドイツからはるばる参戦。
従業員8万人世界的大企業シェフラー。
主力製品は…その品質ドイツが誇る高級自動車メーカーがこぞって採用するほど。
最新のシミュレーション技術とハイテク加工で真球に挑む。
対する日本代表は小さなレンズメーカー。
レンズは球面の精度が上がればより遠くまで見通せる。
この町工場が作ったレンズはハワイのすばる望遠鏡にも採用。
世界が認める。
創業72年。
売りは受け継がれてきた職人の手技だ!いよいよ対決!しかし…。
あ…!ええ!詰め寄るドイツの技術者。
駆け寄る日本の職人。
何かが起きる!こんばんは。
「超絶凄ワザ!」MCの千原ジュニアです。
「凄ワザ!」。
この番組は技術者の皆さんにそれぞれの凄ワザを競い合って頂きものづくりの奥深さに迫っていこうというものです。
ついに海を越えた刺客との対決という事で。
いつかは私たちも海外に行きたいですね。
うわ〜いいですね。
これ時間帯が早くだんだん…もう来年辺りには午前中にやってんじゃないですか?夢の真球バトル。
その舞台は…究極にまっ平らな台。
長さは何と30m。
素材は温度変化に強い石。
2か月かけて作り上げた。
真球ならばこの上をまっすぐ転がりきるはずだ!ビリヤード球で試してみる。
記録はたった5m。
僅かなゆがみも見逃さない!ルールはこちら。
両者この条件で作ってもらう。
チャンスは2球。
手仕事日本vsハイテクドイツ。
夢の真球を目指せ!まずはドイツ。
作戦は…。
大量生産の技術を生かしたくさん作った中から最高の一球を選ぶ。
素材や職人道具に至るまで全て最高のもので臨んだ。
そうして磨き上げた数十の球。
これら全てを精密な検査機にかける。
どれだけ真球に近づけたのか。
結果は…。
これで安心!と思いきや想像を絶する問題に直面!最新シミュレーションで対決の舞台を再現。
そこでいっぺんのゆがみもない真球を転がしてみると…。
僅か数mで落下。
一体何が起きたのだ?早速分析結果が報告される。
球が数mで落ちる原因。
それは重心のズレ。
完全に丸い真球で重心が中心にあればまっすぐ進み30mクリア。
ところが…。
こちらの球形は完全に丸い。
しかし重心は中心から0.1ミリズレている。
すると…。
ドイツチーム慌てるには訳がある。
実は重心のズレが起きかねない工程があるのだ。
それが…硬くするため高温に熱した球を急冷却する。
この時温度ムラができると密度に偏りが生まれる。
すると重心までズレてしまうのだ。
果たしてこの球は大丈夫だったのか?そこで思い切った策に打って出る。
それがこれだ!何と大切な球をダイヤモンドカッターで真っ二つ。
顕微鏡で断面を観察。
密度に偏りがないか調べる。
果たして…。
セーフ!密度が偏っている物と比べるとご覧のとおり。
重心への影響はなさそうだ。
しかしドイツチームは完全主義。
更なる検査へ。
使うのは超音波検査機。
念には念を入れ球の内部をくまなく調べる。
グラフが赤いラインを越えると重心がズレている証拠となる。
セーフ!セーフ!重心のズレはほぼ皆無。
究極に丸く重心のズレのないこん身の球が完成!と思いきや…。
選び抜かれた球を持ってとある部屋へ。
何と重心対策の決め手があるという。
しかし!ベールに包まれたハイテクドイツの究極奥義。
何をした?ふだんのものづくりではあんまり気にしないようなとこまで今回は気にして頂いて…。
そうですね。
私たちはこの挑戦のためにいろいろと分析しました。
何度もシミュレーションする中で今回の挑戦では重心こそが鍵を握ると気付いたんです。
VTRご覧になってどうですか?いやすごいですね。
徹底的にもう全部調べてやるというのが。
ではいよいよ完成品を見せて頂きましょう!なるほど〜…。
ピッカピカ。
はい。
私たちの最高品質のコーティングを施しています。
重心対策の決め手コーティング。
実は鋼鉄の球でも自らの重みでごく僅かにひずみかねない。
すると当然重心もズレてしまう。
そこで表面をより硬い材質でコーティング。
重心のズレを防ごうと考えたのだ。
想定しうる不安材料全てに手を打った!ドイツチームに抜かりなし。
ものすごい技術の粋がここに詰め込まれてるわけですね。
相手チームのこの球ご覧になっていかがですか?光っちゃっていいっすね。
鉄って膨張ってどのくらいあるんですか?膨張係数。
(徹)係数です。
職人からの質問がありましたけども。
今ですねディレクターから「鉄の膨張係数」というちょっとアドバイスをくれたんですけど。
俺バラエティーやっててねこんなカンペ初めて見たわ!これ何て読んだらええの?これ。
今ねディレクター出してくれたんですけどねこれどうやって伝えたらいいか分からなかったんですよね。
日本代表は凄腕の職人兄弟。
兄北川圭一。
そして弟徹だ。
使う素材はレンズメーカーゆえにやはりガラス。
削る道具はこの鉄カップ。
研磨剤を入れごく僅かずつ手で削っていく。
この時重要なのは球を回転させるタイミング。
少しでも遅れればゆがみの原因となる。
その手がかりは…。
(削れる音)何と僅かな音の変化を聞き分けて球を回転させるという。
更に!このにおいです。
・ああ…ホントだ!ちょっと焦げ臭い!においや色などの微妙な変化も見逃さない五感が頼りだ!前回粗削りまで終了。
ここから精度を上げていく。
一人一球に入魂。
磨き上げた五感を武器に真球を目指す。
全く違うふた組がこうやって同じルールで対決して頂くわけですけれども。
これ15歳からやられてるんですよね?そうですね。
もともとあの会社に入られたきっかけっていうのは何なんですか?物を作るっていうのが好きでしてね。
でそんな姿を見てて弟さんも入るんすか?僕もともと小さいころ物を作れなかった人なんですよ。
それは兄ちゃんが誘ったんですか?まあ誘った感じかな?俺もその…せいじに誘われてなんでちょっとこう何かねダブるもんがあるんすよ。
年齢的にも15歳で俺も入ってるんで。
ここからはですね2人で競い合いながら高みを目指していきます。
挑戦の続きです。
何となく弟頑張れ!徹さん。
作業開始16日目。
精度を高める磨き作業を前に弟徹が切り出した。
作業はいよいよ総仕上げ。
圭一が何かを煮込み始める。
特殊な樹脂だ。
原料はその一切が企業秘密。
これを鉄カップの表面に貼り固める。
こいつを使って10万分の1ミリ単位で磨く。
少しでも力のかけ方を誤るとゆがみや傷が生じ取り返しがつかない。
慎重に力加減を調整し指先だけで球を転がす。
磨き続ける事2時間。
どれだけ真球に近づいたのか。
レーザーで精密に測定し球のゆがみを計測する。
数値が小さいほど真球に近づいた証拠だ。
いきなり市販品でトップクラスの数値だ!この時点で兄が大きく真球に近づいた。
・こっからだよ。
一歩リードされた徹。
研磨剤の量や削り方など試行錯誤してみる。
どうだ?兄に届かない!それどころか…。
圭一更に突き放す!まずいっす。
3日後。
16年間追いつこうとしても追いつけない兄の背中。
追い込まれた徹。
ある賭けに出る。
・ほら。
はいきたドーン!いいねこれ0.77。
最高じゃん!やっぱこうじゃなきゃ駄目なんだよ。
ついに兄を逆転!真球との誤差はもはやナノレベル。
きたね〜!最高だねこれ。
成功の鍵は微細な力加減だった。
削れすぎを嫌って2本の指で磨いていた徹。
球に力が伝えきれていなかった。
そこで思い切って4本の指で力を伝えたのだ。
たった指2本の違いが結果を大きく分ける世界。
悩み挑みついに見極めたナノレベルの境地。
マジで?そんな出てる?ホントかよ!
(圭一)そんな出てる?うん…そうか…。
初めて弟に先を越された兄。
2人は競い合いながら困難な道を突き進む。
翌朝圭一は一か八かの大勝負に出る。
カップの膜を貼り替えるという。
前よりも球に接触する面積を大幅に増やした。
思い切って全体的に磨き直す。
さあ作業再開。
成長した弟に兄の意地をみせられるか!果たして…。
出た?
(徹)0.77。
(圭一)おいいじゃん!
(徹)出たじゃん!出たじゃん!何と結果は全く同じ。
互いに切磋琢磨したどりついたナノレベルの精度。
あっぱれ!いいねいいねいいわ!楽しいっすね。
完成球を見せて頂きましょう。
それではお願いします。
うわ〜きれい!俺が今まで見てきたものの中で一番丸いわけでしょ。
お二人の持つ技術の全てがこの球に注ぎ込まれているわけですね。
すばらしい!感動しました。
いやうれしいですよねやっぱり。
圭一さんはどうですか?同じくうれしいっすね。
一番最初にねお兄さんを追いかけて入ってこられてでまたこうやって一緒にやるっていうのはいかがですか?やっと兄貴に追いついたのかなって自分の中では思いますね。
今まではずっとそれを見てきた人なので僕は。
こっからまた兄弟で力を合わせて頑張りたいですね。
兄ちゃんから見てどうですか?
(圭一)いやホントそうっすね。
最初物全然作る事が嫌いな人でしたからね。
それもだんだんねここの会社でどんどん好きになってねまあうれしいですね。
私もお二人のように時間をかけてものづくりに取り組みたいと技術者を志しました。
ものづくりのすばらしさを見せてくれた皆さんに心からありがとうと言いたいです。
岡本さんいかがですか?そうですね。
やはり技能っていうのは自分がやらないと全然覚える事ができないんですよね。
自分がやって失敗してさっきみたいに考えてでまたどうしようかこうしようかからあと自分の手の感性ですね。
これやらないと駄目なんですよ。
ええ兄弟入れましたね。
そうですね。
宝ですね今ね。
ほんまに宝ですよねえ。
さあいよいよ対決だ!舞台は…。
極めて平らなこの台をより長く転がった方が勝者となる。
長いっす。
30m。
今の意気込みはいかがですか?もう十分です。
もう頑張りますね。
ボール転がすしかないですからね。
もう作り上げて頂いてますんで。
それではスタンバイの方お願いします。
徹さんもボールを受け取る位置に着きました。
それではよろしくお願いします。
・スリーツーワン。
(ブザー)ん?スタートしませんか?あ…!ええ!あ…!あ…!ええ!発射装置にトラブル発生。
球が装置に引っ掛かり逆走。
そして落下。
精魂込めて磨き上げた球に傷が!対決は続行不可能!2015/04/24(金) 16:20〜16:50
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ!「真球頂上決戦〜日本VSドイツ〜」[字][再]
この世に存在しない完全なる球体「真球」を目指し日独対決!ドイツ巨大企業と日本の職人兄弟が挑む。いざ決戦の時、想像を絶する事態が起こる。超絶バトルの行方はいかに。
詳細情報
番組内容
この世に存在しない、完全にまん丸な球体「真球」を目指し、日独の技術者が直接対決!もし真球が実現すればあらゆる回転が滑らかになり、産業界に革命が起こるともいわれる。ドイツから参戦するのは世界屈指の巨大企業。最新シミュレーション技術とハイテク加工で挑む。対する日本代表は“神の手”と称される職人兄弟。なんと手作業でナノレベルの精度を持つ球体を削り出す。いざ決戦の時、誰もが想像し得なかった緊急事態が!
出演者
【出演】挑戦企業…岡本光学加工所,シェフラー,【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】千葉繁
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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