(テーマ音楽)私の歌は割と放送しにくい歌みたいですね。
(笑い)どこがいけないというのではないんですが全体的に何となくいけないと言われてますね。
フォークシンガーの草分け高田渡さん。
デビュー以来40年働く者の日常を風刺を込めて歌う独特のスタイルで人々の共感を呼びました。
(拍手)高田渡さんは昭和24年資産家の四男として岐阜で生まれました。
8歳の時母が亡くなります。
同じ年父は事業に失敗。
東京・深川に移り住み日雇い労働をしながら暮らしを立てました。
高田さんは若い頃詩を書いていた父親の影響を色濃く受けます。
中学卒業後印刷会社に就職。
活字を組む工員として働く一方アメリカのフォークソングに引かれ自分の詩をつけて歌っていました。
1960年代後半ベトナム反戦運動や学生運動が激しさを増していました。
当時集会で歌われたのがフォークソングです。
高田さんのデビュー曲「自衛隊に入ろう」。
自衛隊を皮肉を込めて歌った歌は反戦フォーク集会の定番ソングとなりました。
しかし微妙な風刺が自衛隊賛歌と受け取られ高田さんはこの歌を封印します。
主義主張を正面からぶつけないのが高田さんの好みです。
明治・大正時代の演歌師添田唖蝉坊を発掘。
これが自分が求めていたプロテストソングではないかと思いその詩に曲をつけて歌いました。
やがて高田さんは日常生活をそのまま歌う事が最高のプロテストである事に気付きます。
(笑い)お気に入りの曲「すかんぽ」。
ドイツ語の詩「哀れな草」の翻訳に曲をつけました。
レールの間に生きてるってこういうやつの事か。
ほこりにまみれて生きる哀れな草。
自分自身を重ねて歌う姿に多くの人が共感しました。
好きな酒を飲み好きな歌を歌う。
晩年まで二間だけのつつましやかなアパート暮らしでした。
(笑い)声がかかれば全国どこにでも出かけ小さなステージを中心に歌い続けました。
どうもありがとうございます。
いつも自由で自然な生き方を求めた高田渡さん。
自分のスタイルを貫き多くのファンに愛された56年の生涯でした。
2015/04/25(土) 05:40〜05:50
NHK総合1・神戸
NHK映像ファイル あの人に会いたい「高田渡(フォークシンガー)」[字]
フォークシンガーの草分け高田渡。昭和44年、「自衛隊に入ろう」でデビュー、働く者の視点で淡々と歌う姿が共感を呼んだ。人々に寄り添い歌い続けた人生が語られる。
詳細情報
番組内容
フォークシンガーの草分け高田渡。昭和44年、「自衛隊に入ろう」でデビューし、働く者の視点で社会風刺を込め淡々と歌うスタイルで共感を呼んだ。一世をふうびした高田はやがて正面切って自分の主張をぶつけるよりも、自分の日常生活をそのまま歌うことが最高のプロテストソングではないかと考え、「生活の柄」「夕暮れ」「仕事さがし」などの名曲を生んだ。働く人々に寄り添い歌い続けた孤高の人生が語られる。
出演者
【出演】フォークシンガー…高田渡,【語り】鈴木奈穂子
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
情報/ワイドショー – 芸能・ワイドショー
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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