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逮捕の男 出頭時に別のドローン2機も所持
4月25日 20時56分

逮捕の男 出頭時に別のドローン2機も所持
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総理大臣官邸の屋上で、小型の無人機「ドローン」が見つかった事件で、逮捕された男が24日に出頭した際、コントローラー4つのほか、別のドローン2機を持っていたことが分かりました。男は今回ドローンを飛ばしたものの行方を見失ったため、もう1度飛ばすかしゅん巡するような内容をブログに書いていたことも分かり、警視庁はドローンを飛ばす計画の詳しいいきさつを調べています。
この事件は今月22日、東京・千代田区の総理大臣官邸の屋上で、放射性物質を含んだ容器を取り付けた無人機の「ドローン」が見つかったもので、福井県の小浜警察署に24日夜に出頭した福井県小浜市の無職、山本泰雄容疑者(40)が威力業務妨害の疑いで逮捕され、25日午後5時すぎに東京の麹町警察署に移されました。
警視庁によりますと、山本容疑者は「反原発を訴えるために官邸にドローンを飛ばした」と供述し容疑を認めているほか、本人がブログで今回のドローンに貼り付けたとしていた「原発再稼働反対」という声明文が、機体のバッテリー部分から見つかったということです。
また、山本容疑者は「容器には福島の砂を入れた」と話しているということですが、山本容疑者が出頭した際、コントローラー4つのほかに、別のドローン2機や、放射性物質を含む土が入ったポリ容器などを持っていたことが、捜査関係者への取材で分かりました。
本人のブログによりますと、山本容疑者は今回のドローンを今月9日に飛ばしたものの行方を見失っており、その後、「もう1回やるか。警備を強化した官邸にさらに汚染土壌積んだドローンを落として」などと、もう1度飛ばすか、しゅん巡するような内容をブログに書いていたことも分かりました。
結果的に飛ばすことはしませんでしたが、山本容疑者は去年12月にも飛ばそうとしたものの断念していたということで、警視庁はドローンを飛ばす計画の詳しいいきさつを調べています。

空からの攻撃に弱かったこと反省すべき

「ドローン」の落下に10日余りの間気付かなかったことについて、テロ対策に詳しい公共政策調査会の板橋功第1研究室長は「屋上に落下して2週間近く気付かなかったのであれば、警備態勢の見直しは当然だ。空からの攻撃に極めて弱かったことを強く反省すべきだ」と指摘しています。そのうえで、「要人が往来する際のヘリポートとして使われる官邸の屋上は、当然セキュリティーを万全にしないといけない。監視カメラの導入は当然だし、場合によっては人を配置して目視による警戒警備が必要かもしれない」と述べました。
また、ドローンへの対応については、「政治の中枢に意図的に墜落させたという今回の事案でも威力業務妨害容疑しか取り締まる法律がないのが現状で、法的措置や警備上の措置も含め、早急に対応を検討する必要がある。ドローンは災害などでは有効な技術であり、社会的な安全上の措置を取ることで適切な活用方法も見出されていくと思う」と話しています。

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