2015年4月24日09時15分
神戸市の専門病院で生体肝移植を受けた患者8人のうち4人が死亡した問題で、亡くなった子どもの手術で血管をつなげる際に不備があったことが、関係者への取材でわかった。専門医でつくる日本肝移植研究会は23日、この1人を含む3人は適切に対応すれば救命できた可能性があるとする報告書をまとめ、病院に送った。
関係者によると、神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)で手術を受け、亡くなったインドネシア人の子どものケースでは、肝臓に血液を送る動脈がうまくつなげなかったという。
院長の田中紘一・京都大名誉教授(73)らは通常使われる倍率の高い顕微鏡ではなく、拡大鏡(ルーペ)を使って、動脈をつなげ直す作業を繰り返したという。移植外科医の1人は「体制の整った医療機関なら死亡を防げた可能性がある」と話している。
このほか、亡くなった2人は、検査や手術前後の体制などが不十分で、適切に対応すれば死亡を避けられた可能性があるという。また、残りの1人は重い悪性腫瘍(しゅよう)で、そもそも移植に適していなかったとみられる。
田中院長は「報告書が届き次第、一つ一つの指摘に答えたい」と話している。
KIFMECでは、昨年12月から計8例の生体肝移植が実施され、このうち胆道閉鎖症や悪性腫瘍を患っていた子ども2人を含む4人が、術後1カ月以内に死亡した。
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