統一地方選後半戦になる空知管内17市町の議員選挙のうち、無投票当選が9市町に上り、12年前のゼロから急増した。夕張市、三笠市、砂川市は今回、市制施行後初の無投票になった。財政難で行政運営の自由度が狭まり、行政の監視や政策を提案する議員の仕事に魅力を感じづらくなったほか、長い拘束時間と低い報酬も敬遠されるなど、議員のなり手不足は深刻さを増している。

 管内17市町の議員選挙をみると、無投票は03年にゼロ、07年に1町、11年に5市町、15年に半分超の9市町に増加した。

 夕張市議選(定数9)では、立候補を予定していた自営業の2人が本業との両立などを懸念して断念。告示まで1カ月を切った3月下旬の段階で立候補予定者が8人にとどまり、欠員の恐れもあった。鈴木直道市長の支持母体の連合夕張が「欠員が生じると国や道に財政再生に対する市民の熱意を疑われる」として今月3日、当時の会長を擁立し、何とか定数を埋めた。

 全国唯一の財政再生団体の夕張市の議員報酬は、手取りで月14万円ほどと全国最低の水準。さらに、財政再生計画に縛られ、議員独自で政策を提案したくても国や道の同意が必要だ。

 引退する市議の1人は議員の拘束時間の長さと報酬の低さを挙げ、「後継者を探そうにも議員活動に時間を取られても収入が確保できるような人はいなかった」と打ち明ける。

 三笠市議選(定数10)では現職7人と新人3人のほかに、複数の新人を擁立する動きがあったが難航。告示直前に元会社員の男性が立候補を表明し選挙戦の可能性が高まった直後に、出馬の意向を示していた別の男性が「選挙になれば地盤がないので(当選は)厳しい」として立候補を取りやめ、無投票となった。

 一時、立候補を検討した農業男性は「農繁期に議員活動でどのぐらい時間を取られるか分からない」と本業の忙しさなどを理由に断念したという。ある市議は「人口減でマチが小さくなり、なんでも国の交付金頼み。昔と比べやりがいもなくなっている。(労組などの)組織も人が減り、候補を出す力がなくなっている」と指摘する。(統一地方選取材班)

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