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日中関係改善の流れを確実に

2015/4/24付
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 インドネシアでのバンドン会議60周年の首脳会議を利用し、安倍晋三首相と中国の習近平国家主席が再会談した。昨年11月、北京での3年ぶりの日中首脳会談の際、習主席の表情は固かったが、今回は笑顔も見せた。5カ月を経た2度目の会談実現を歓迎したい。

 尖閣諸島の問題を巡る中国での激しい反日デモから2年半。滞っていた日中対話は再開へ動き出した。北京のトップ会談の後、日本人ビジネスマンが中国の地方幹部らと会う機会もかなり増えた。

 だが関係改善は道半ばだ。習主席は戦後70年の安倍首相談話を念頭に「歴史を直視する積極姿勢を発信してほしい」と注文した。

 安倍首相が戦後50年の村山談話に触れ「歴代内閣の立場を今後も引き継ぐ」と直接説明したのは評価できる。だがインドネシアでの演説では先の大戦への「深い反省」を表明する一方、明確な謝罪はしなかった。

 9月に北京で予定する抗日戦争勝利70年式典に向けて、中国の視線は再び日本の歴史認識に注がれる。日本側は必要なら説明を重ね、対中関係改善の流れを確実にすべきだ。

 両国は世界第2、3位の経済大国で共通利益も多い。アジアと世界の国々に安心感を与えるためにも国際会議を利用して首脳対話を継続し、安全保障や経済面のパイプを太くする必要がある。中断している閣僚級の日中ハイレベル経済対話も再開が急がれる。

 歴史を振り返ると日中の人的交流は1984年の日本青年3000人の訪中から急拡大した。尽力したのが胡耀邦元総書記だ。中国は11月、胡氏生誕100年の記念行事を計画している。しかも習主席の父は胡氏の良き理解者だった。その縁を安倍首相が習主席に提起した相互理解に向けた青少年交流の拡大につなげてほしい。

 習主席は会談でアジアインフラ投資銀行(AIIB)に関しても説明した。日本は今後の日中対話で十分な意思疎通を図ったうえで参加の是非を判断すべきだろう。

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