左派系野党・正義党のシム・サンジョン院内代表は、旅客船「セウォル号」沈没事故1周年のデモの最中、警察車両に男性の性器の絵を描いたとして物議を醸した公設秘書の辞表を22日に受理した。シム院内代表側は「当該秘書は『たとえ退勤後、個人的にやったこととはいえ、国会議員を補佐する者として不適切な行動をし、迷惑をかけ申し訳ない』として辞意を表明した」と発表した。この秘書は昨年7月からシム議員の下で勤務していた。
この秘書は今月18日午後、ソウル・光化門一帯で行われたセウォル号事故1周年のデモに参加した。秘書はソウル地方警察庁の機動隊のバスに、ペンで男性の性器を連想させる落書きをした。その上、この落書きの写真を撮り、簡易投稿サイト「ツイッター」で公開した。さらに「(警察の)警備課長がテレビで(落書き犯人を)『最後まで追跡し捕まえる』と脅したのを聞いた。(警察の)バスに鼻くそをなすりつけ、XX(性器)の絵を描き、それをツイッターで公開し、あざ笑うのが俺的な揶揄であり闘争だ」と書き込んだ。
これを見たインターネットユーザーがコメントで「これが(セウォル号事故の)遺族のためにやることか」と問いただすと、秘書は「集会は勢力争いだ。頭数を揃えれば、あとは酒を飲んで遊ぶだけだが、何か」と返答した。だが、騒ぎが大きくなったため、秘書は自分のツイッターのアカウントを非公開にし、数日後に本紙が取材を始めると辞表を提出した。秘書は本紙の電話取材に対し「シム議員とは関係なく、一市民としてやったことだ」と釈明した。
この秘書は過去9カ月間、特別職の国会職員として勤務し、国民の税金から月給が支給されてきた。そのような立場にあるにもかかわらず、国家の器物を損壊し、自慢するかのように写真をインターネット上に掲載することで、公権力をもてあそんだ。「9級公務員(日本の国家公務員第3種に相当)が個人的に羽目を外してやったことだから見逃そう」と主張する議員もいた。だが、そのような主張をする議員たちは、国民の税金に対する認識もその程度だということが明らかだ。