【コラム】課題多い『アベンジャーズ2』韓国撮影の誘致(1)

【コラム】課題多い『アベンジャーズ2』韓国撮影の誘致(1)

2014年03月24日15時39分
[ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]
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『アベンジャーズ2』の了解覚書締結式の様子。
  『アベンジャーズ2』の韓国撮影について突然心配になり始めたのは、1枚の写真を見たときだった。それは「政治家リボンカッティング式写真」と一緒に退屈な写真のツートップに挙げられる「了解覚書(MOU)締結」の写真だった。映画振興委員会、韓国観光公社などの関係者たちが(もちろん黒っぽいスーツを着て)了解覚書の記念写真の公式どおり硬くなって立っている。こうした写真の必須要素である「大きな垂れ幕」もはずさない。その上、厳粛にこのように書かれている。「大韓民国の観光活性化のための了解覚書」。

  このやぼったくで大仰な写真を見ると、関連当局が『アベンジャーズ2』の撮影にともなう海外広報、観光誘致効果を過度に大きく評価して「結果を出した」という生半可な成就感に陥っているのではないかと思った。費用便益(コストベネフィット)分析で便宜が過大評価されれば、費用を乱発することになるのではと心配になる。言うまでもなく、リファンド制度を通じて米国のマーベル・スタジオズに韓国撮影費用の30%を現金で払い戻し、撮影期間に大規模な都心交通統制があるという発表が後に続いた。その代わり『アベンジャーズ2』の間接広報効果によって年間の外国人観客数が62万人増加するだろうという“バラ色予測”と共にということだ。了解覚書で韓国を最先端のIT国家として描写することにしたのだから、国のイメージアップにもつながるだろうという説明もあった。

  映画ロケーションがその地域の広報や観光活性化に寄与する効果があり、それでさまざまな国がリファンド制度を運営するのも明らかなる事実だ。だが問題は、その効果が「どれくらい有名な映画なのか」よりも「どんなジャンルの映画なのか」によって変わるということだ。

  観光効果が最も大きいジャンルは、ロマンス映画だ。人々は『ローマの休日』を見てオードリー・ヘップバーンのようにローマのスペイン広場でジェラートを買って食べ、『マンマミーア』を見てギリシャ島の白い階段を上がって青い海を見たがる。ほかのジャンルでは、現実に魅力のある場所を背景にした『007シリーズ』『ミッション:インポシッシブル』のようなスパイジャンルや、『ダ・ヴィンチ・コード』のような文化財関連ミステリー・スリラージャンルが比較的高い観光効果を生みだしている。

  (中央SUNDAY第367号)

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