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アシアナ航空で遅延相次ぐ、数字から見えてくる原因とは・・韓国ネット「大きい事故の前に小さい事故が多発する」「何に乗ったらいい?」

FOCUS-ASIA.COM 4月23日(木)18時47分配信

韓国・聯合ニュースは21日、アシアナ航空で遅延運行が相次いでいると報じた。

記事によると、14日に広島空港で滑走路から外れた事故を起こしたアシアナ航空は、18日にはサイパン行き旅客機で問題が生じ、別の旅客機に乗り換えた。20日のハノイ行き旅客機でも機体に問題があり、出発が4時間ほど遅れたという。

韓国の国土交通部が21日に発表したデータによると、アシアナ航空の昨年の国内外の定期運航回数は約14万1000件で、このうちの6.24%に当たる8825件が遅延運航だった。1349件は欠航となり、欠航率は0.94%。記事は、アシアナの遅延率は、他の外国の航空会社と比べると特別に高いものではないが、大韓航空の遅延率3.24%と比べると2倍の高さと指摘している。

遅延の原因は、混雑している中国空港を経由する便が多いこともあるが、それだけではないという。アシアナ航空は73機の旅客機を所有し、年間14万1000回、空を飛びまわっている。大韓航空は122機で19万回だ。中短距離路線に集中しているアシアナのほうが、1機あたりの飛行回数が多くなっている。

また、旅客機の月平均稼働時間も364時間と、大韓航空より2時間多い。アシアナ航空の操縦士労働組合は、1日の最大飛行時間を超えたスケジュールが組まれていると問題を提議している。航空法では、機長一人が8時間の飛行勤務した場合、8時間の休憩時間を必要としており、一日の最大飛行勤務時間は13時間までだ。だが、アシアナ航空は、8時間勤務し、8時間休憩をした場合、1日の最大勤務時間を超過しても問題ないとの立場だった。結局、法制局は8時間休憩後の8時間勤務は1日の最大勤務時間を超過した勤務指示になると判断している。

広島空港での滑走路事故の後、国土交通部は事故を起こした飛行機と同じA320の操縦士らに対し、緊急に技量点検を行ない、補強訓練を指示している。だが、アシアナ航空の操縦士らは「法廷基準を超過した飛行で操縦士に疲労が蓄積しているにも関わらず、技量を問題にしている」と反発しているという。

このニュースに対し、韓国のネットユーザーからは様々な意見が寄せられている。

「ナッツ・リターンでチャンスを得たのに、広島事故で棒に振った」

「大韓航空の操縦士の選抜基準がアシアナより厳しい。客観的に見て事故や遅延、欠航などに対して対処能力も大韓航空のほうが高い」

「広島着陸事故は、あまり報道されていないが、墜落の恐れもあった。運がよかった」

「政府にはアシアナと大韓航空の合併を誘導して、堅実な韓国の航空社を作ってほしい」

「外国の飛行機か格安じゃなきゃ、絶対に乗らない」

「大韓航空の悪口を言う人は理解できない。飛行機の整備場を見れば、大韓航空以外に乗りたいと思う人はいないはず」

「大韓航空が喜ぶ記事」

「アシアナの飛行機は古くて不安」

「大韓航空はオーナー一家が嫌いでイヤだし、アシアナは乗るのが不安。何に乗ったらいい?」

「大きい事故が起きる前に、小さい事故が多発する。きついスケジュールで整備時間の不足に、操縦士の疲労が重なれば、当然事故が起きる」

(編集 MJ)

最終更新:4月23日(木)18時47分

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