2013年07月07日
2013インターハイに向かって④ 京谷知季(新湊高校)
2013インターハイに向かって④ 京谷知季(新湊高校) 富山の県立高校である新湊高校には、今年は新体操部員が3名しかいない。 存続の危機、と言っても過言ではない状況、かもしれない。 だが、たった3人しかいない部員達の平均値の高さを、ユースチャンピオンシップで見せつけた。これで6人そろっていたら、どんなにステキな団体ができるだろう? と思わずにはいられなかった。 現に、新湊高校は、2010年のインターハイにも4人編成の団体で出場している。2人欠けていることによる構成上の減点があるため、順位は下のほうだったが、あのときも「4人なのに、このクオリティ!」と驚いたものだった。今にして思えば、現在は青森大学(海老江)、国士舘大学(赤井)に進学して新体操を続けている選手達が、あのときの4人団体にはいた。 「4人なのに、すごい」と感じたのは、間違いではなかったのだ。 だから、今回のユースでの「新湊トリオ」の演技を見たときに、今年もまた6人はそろっていないまでも、団体も期待できるのでは? と思ったのだ。しかし、聞いてみると、今年はこの3人が部員のすべてで、団体は組めなかった、と。 ユースでの好成績も、団体が組めなかったため、例年より個人の練習をする時間があったから、とのことだった。それにしても…彼らの団体が見たかった…。それは本当に残念でたまらない。 しかし、団体がない分、少し練習量が多かった。 それだけとは思えない演技を、彼らはユースで見せてくれた。 そして、その3人の中の1人、3年生の京谷知季がインターハイには個人で出場するという。 ●京谷知季(新湊高校) たしか昨年のインターハイにも出場していたと記憶しているが、そのときも、「とてもよく見える選手」という印象をもった。ミスもあったと思うし、まだまだやり込んでいる演技ではないこともわかるのだが、センスというのか? 動きがよく見える選手なのだ。 ユースでは決勝種目・クラブで、彼は、いきものがかりの「さくら」を使っていた。この曲は、京谷にとっては先輩にあたる赤井龍也(現国士舘大学)が青森インターハイのときにスティックで使っていた曲だ。 あのときの赤井も、「とてもよく見える選手」だった。とくにスティックは、あの年のインターハイの中でも、印象に残った演技のひとつだった。 その曲で踊った京谷のクラブは、見事なノーミス。美しく、やさしい曲調をしっかり踊りこなして、赤井のスティックに勝るとも劣らない演技だった。彼らにとっては、「あこがれの先輩」だったろう赤井に対するリスペクトあってこそ、のノーミス演技だったようにも思う。今年は、京谷ひとりが「新湊高校」を背負ってインターハイに出場する。だが、翌年には、数こそは少ないが楽しみな選手が2人もいるのだ。来年以降の新湊高校の新体操部を活気づけるためにも、インターハイではぜひ頑張ってほしい。たった3人の新体操部でも、これだけやれるんだ! と見せてほしい。彼にはきっと、それができる。 今年は、インターハイの舞台に上がることはないが、来年が楽しみ! とユースで思わせてくれた新湊高校の下級生達も紹介しておこう。 今から注目しておいて損はない選手たちだ。 ●石崎優弥4種目すべてを8.500前後にまとめての27位は立派だ。 地道にしっかりと今の自分の力を出し切れたユースではなかっただろうか。まだ粗削りながらも、もともと持っている線が美しく、上半身や腕、指先まではっとさせる美しさを見せるときがある。練習を積めば、かなり、大化けしそうだ。 ●籠 純希決勝種目ではミスが多く、予選13位から後退して24位で終わってしまった籠だが、予選ではロープで9点台にのせるなど、存在感を示した。 決勝のクラブだったと思うが、「医龍」の曲を使った演技。ミスがあり、得点は伸びなかったが、これはかなり印象に残った。タンブリングも強く、線も美しくバランスのいい選手だが、とくに表現力を感じさせる腕の動きがよく、いわゆる「空気を動かす演技」のできる選手になりそうだ。 部員が少なければ、どうしてもモチベーションを保つことが難しいのではないかと思うが、そんな中で、こんなきらめく原石のような選手が3人も育っていることには、驚くしかない。 インターハイではまず、京谷が、そしてそのあとも、頑張れ! 新湊高校! ※インターハイの演技順は、こちら↓ http://www.plus-blog.sportsnavi.com/gymhs/article/349 ※ジムラブの「選手名鑑」は、体操、新体操とも地道に更新中です。 http://gymlove.net/rgl/players/
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- 10:29
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