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 首相官邸(東京都千代田区)の屋上で見つかった小型無人飛行機(ドローン)の機体に、水がたまっていたことが捜査関係者への取材でわかった。雨水とみられ、発見された22日午前には雨は降っていなかったことから、警視庁は、少なくとも前日の21日午前には屋上にあったとみている。

 捜査関係者によると、官邸職員が機体を見つけたとき、プロペラが下になり、ひっくり返った状態だった。連絡を受けた警視庁が機体を動かした際、機体から水がこぼれ出たという。

 気象庁によると、機体が見つかった22日午前は、東京都心部で雨は降っていない。前日の21日には午前0~1時に、0・5ミリの降水量を観測。その後も未明から午前中にかけて小雨が何度か降った。警視庁は、機体からこぼれたのは雨水とみており、こうした状況から21日未明から午前の間には、ドローンがすでに官邸屋上にあったとみて、官邸一帯から防犯カメラの映像を集めて解析し、飛んできた時期や方向の特定を進めている。

 見つかった機体の色は黒だった。付いていたプラスチック容器のようなものは茶色で、警視庁は、夜でも目立たないようにした可能性があるとみている。形状から、「ファントム」という中国製の機種とみられる。