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» 2015年04月23日 08時43分 UPDATE

首相官邸にドローン 衝撃、厳戒破られ侵入 後手に回った法整備 (1/2)

誰にも気付かれることなく首相官邸に侵入したドローン。空からの“攻撃”に無防備な実情が浮き彫りになり、衝撃が走った。菅官房長官は小型無人機などの運用規制も視野に法整備を急ぐ考えだ。

[産経新聞]
産経新聞

 誰にも気付かれることなく首相官邸に侵入したドローン。厳重な警備体制が敷かれる官邸だが、空からの“攻撃”に無防備な実情が浮き彫りになり、衝撃が走った。海外で不審な飛行が相次ぐなどテロへの悪用も懸念されており、懸念が現実となった格好だ。菅義偉官房長官は22日の記者会見で「(ドローンの)運用実態の把握、法的機関が関与するルールの必要性、関係法令を早急にやらなければならない」と述べ、小型無人機などの運用規制も視野に法整備を急ぐ考えを示した。

画像 官邸屋上に落下した「ドローン」を調べる捜査員ら =22日午後、東京都千代田区永田町 (川口良介撮影)

「官邸警備隊」配備のはずが…

画像 無人小型機「ドローン」が落下したとみられる首相官邸の屋上(手前)。青いシート付近で捜査員による調べが行われている=22日午後0時39分

 警視庁警備部や麹町署が警備にあたる官邸。テロ事件にも対応する装備を持つ「総理大臣官邸警備隊」が配備され、厳重な体制が取られている。だが、ドローンは厳戒をすり抜け、屋上に着地したとみられる。

 現行の航空法は人が乗った航空機を想定しており、無人の航空機に関する詳細な規制はない。ドローンに特化した法制度はなく、空港周辺など航空交通管制のある地域を除き、地上から250メートルまでなら届け出や申請なしに飛ばせる。

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